もう迷わない!視覚障がいがあるお客さまとの5つのコミュニケーション
①まずは「お声がけ」から
突然体に触れられると、誰でも驚いてしまいます。まずは「〇〇様、担当の△△です」と名前を名乗り、「お手伝いできることはありますか?」と、必ずお声がけから始めましょう。 サポートが必要か、ご本人の意思を確認することが信頼の第一歩です。
②移動をサポートする時
「手引き(案内・誘導)」をする際は、白杖(はくじょう)を持っていない側の半歩斜め前に立ち、肘や肩を軽くつかんでもらいます。 歩きながら「右に曲がります」「3段の階段を降ります」など、周りの状況を具体的にお伝えすると、お客さまは安心して歩けます。
③お席にご案内する時
席に着く際は、「こちらが背もたれです」「肘掛けがあります」のように、椅子の背もたれや肘掛けにお客さまの手をそっと誘導し、触れて確認してもらうとスムーズです。

④メニューやスタイルを説明する時
メニューなど、選択肢が複数あるものをご案内する際は、まず「全体像」からお伝えするのが親切です。例えば「トリートメントは、大きく分けて「髪のダメージをケアするタイプ」と「頭皮をケアするタイプ」の2つがございます。どちらが気になりますか?」
そしてお客さまが「ダメージケアのタイプ」を選ばれたら、次に「補修タイプには、指通りをサラサラにする軽い仕上がりのものと、毛先までしっとりまとまる重めの仕上がりのものがございます。」と、細かな特徴を説明していくと、お客さまもイメージがしやすくなります。
⑤大切なのは「ご本人のニーズを尊重すること」
見え方や、どんなサポートを必要としているかは、その方によって全く違います。 「ご説明しましょうか?」「お手伝いしましょうか?」と一つひとつ確認し、双方に負担の少ない方法を一緒に検討していくことが大切でしょう。
コラム「盲導犬」をご存じですか?
「盲導犬」は、目が見えない・見えにくい方の”目”の代わりとなって、安全な歩行をサポートしてくれる犬のことです。「聴導犬」「介助犬」と合わせて「補助犬」と呼ばれます。
盲導犬は特別な訓練を受け、衛生面・行動面もきちんと管理されています。お店や施設に同伴することが法律で認められており、その受け入れは事業者の義務です。
もし盲導犬を連れたお客さまが来店されたら、温かく迎え入れてください。お仕事中の盲導犬には触ったり声をかけたりせず、そっと見守るのがマナーです。お店の入口に「ほじょ犬マーク」を貼っておくことも、歓迎の意思が伝わる素敵なサポートになります。

明日からできる!「ぶつからない・つまずかない」安心サロンの空間づくり
ほんの少しの工夫で、サロンはもっと安全で快適な空間になります。
通路の安全、確保できていますか?
通路に置かれたワゴンやコード、観葉植物などは、つまずきや転倒の原因になります。床にはなるべくモノを置かず、誰もがスムーズに歩ける動線を確保することを、まずはスタッフ全員で意識してみましょう。
「情報」のバリアフリー、できていますか?
予約時のアンケート結果にもあったように、事前に情報が分かるとお客さまは安心します。
例えば、お店のホームページやHOT PEPPER Beauty等に入口の段差などを記載しておくだけでも、お客さまの利用のハードルが下がることにつながります。
この記事でご紹介したコミュニケーションの方法、設備・スペースの工夫は、あくまで一例です。必要な配慮やサポートは、お客さま一人ひとりによって異なります。
まずはご本人に希望を聞きながら、無理のない範囲で、柔軟に考えてみること。 サロンの皆さんの「お客さまに安心して過ごしてほしい」という想いこそが、最高の「おもてなし」につながるはずです。






















