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明日からできる!3つのコミュニケーションのヒント

精神障がい・発達障がいのお客さまに安心していただくための、話し方のポイントを3つにまとめました。

①「一度に、ひとつずつ」で、わかりやすく

たくさんの情報を一度に伝えると、相手を混乱させてしまうことがあります。「まずはこちらにご記入ください」「次に、お席にご案内しますね」のように、ゆっくり、一つひとつ伝えましょう。

②否定せず、安心感のある言葉で

「〇〇はできません」ではなく、「〇〇は難しいのですが、代わりに△△はいかがでしょう?」のように、できることを提案する姿勢が大切です。肯定的な言葉で、やさしく声をかけましょう。

③「あと少し」ではなく、「あと5分」で具体的に

「少しお待ちください」といった曖昧な表現は、見通しが立たず不安にさせてしまうことがあります。「あと5分ほどお待ちください」「この工程が終わったら、シャンプー台に移動します」など、具体的に伝えることで安心感につながります。

美容サロンづくりで知っておきたいこと

ちょっとした工夫があるだけで、お客さまにとってサロンはもっと安心で通いやすい場所になります。今日からできる「サロンづくりのヒント」をご紹介します。

「今日はカットとカラーなので、全部で2時間くらいです」といった全体の流れを最初に伝えておくと、見通しが立って安心感につながります。

コミュニケーションのヒントでも触れましたが、「待ち時間」は特に不安を感じやすい瞬間です。具体的な時間を伝えることで、「いつ終わるかわからない」というストレスを和らげることができます。

今回ご紹介したコミュニケーション方法や工夫は、あくまでヒントの一つです。 障がいがある方への対応に、「これが唯一の正解」というものはありません。 必要な配慮はお客さま一人ひとりによって異なります。

最も大切なのは、マニュアル通りの対応ではなく、「目の前のお客さまが、どうすればリラックスできるかな?」と想像力を働かせ、ご本人の希望に耳を傾ける姿勢です。まずは無理のない範囲で、できることから始めてみましょう。

POINT

  • 精神障がい・発達障がいがあるお客さまは、感覚的な刺激への敏感さや、コミュニケーションにおける困難さなど、さまざまな症状を抱えていることを理解しよう。
  • データから見えたのは「静かに過ごしたい」「丁寧に説明してほしい」というニーズ。会話のあり方を最初に確認するのが◎。
  • 「一度にひとつずつ」「肯定的な言葉で」「具体的に」がコミュニケーションの基本。焦らせない環境づくりが安心を生む。

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監修

株式会社ミライロ

「バリアバリュー」を企業理念とし、障がいのある当事者の視点から、社会におけるバリア(障害)をバリュー(価値)に転換するインフラやソリューションの提供を行っている。デジタル障害者手帳「ミライロID」によるインフラの提供、企業等への研修、リサーチ&コンサルティングの提供を軸として障がい者とその家族が今日を楽しみ、明日を期待できる社会を実現するための事業展開を行っている。

ミライロホームページ

記事内でご紹介した調査は…

ホットペッパービューティーアカデミー
「ヘアサロンにおける障がいがある方の利用実態調査」

  • 調査対象:全国/障がいのある方(障がい種別不問)442人
  • 調査手法:Webアンケート調査
    株式会社ミライロのデジタル障害者手帳「ミライロID」を利用
  • 調査期間:2025年7月25日(金)~7月31日(木)
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