先輩女性インタビュー
サロンで働く先輩女性たち
長く活躍しているさまざまな女性スタッフに、どんなキャリアを歩んできたのかインタビューしていきます。
自分なりの「なりたい私」を見つけてください!
vol.104
7年間の専業主婦を経て活躍する三女のママ。
ブランク後に技術に自信をもてたきっかけとは?
オーナーの神谷幸代さん自身が子育てをしながらつくった人気サロン「SK original」。スタイリストとして活躍する鎌倉玲子さんは、長女を妊娠したときに一度美容師を辞め、7年間の専業主婦を経て復帰。復帰後8年間も、カットに自信がもてず、なかなかハサミを持つことができなかったそう。今では自信をもってカットもできるようになったきっかけは、「小顔補正立体カット」との出合いでした。そんな鎌倉さんの仕事歴についてうかがいました!
Staff Data
鎌倉玲子さん 40歳
スタイリスト。「SK original」勤務。
スタイリスト歴16年。
19歳、16歳、7歳の三女のママ。
9:00〜17:00のパート勤務中。
鎌倉さんのLife History
★…ターニングポイント
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19歳
美容専門学校を卒業。愛知県のヘアサロンに就職。約1年勤務した後、東京で働きたい気持ちになり退職。
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20歳
東京で就活してみたものの、違和感があり地元の岐阜に戻ってサロンに転職。そこで現在のオーナーである神谷さんと出合う。
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21歳
スタイリストデビューした直後に妊娠が発覚し、入籍。仕事は続けるつもりだったが、つわりがひどくなり両立は無理と考えて退職。専業主婦として長女を出産。
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24歳
次女を妊娠、出産。2児の子育てを楽しむ生活をしていた。元のサロンには顧客として通い、神谷さんにカットしてもらっていた。
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29歳
★神谷さんが独立して「SK original」をオープンしたことを知り、お祝いがてらサロンを訪ねた。「明日から働けない?」と誘われ、翌日からパートで働くことに。
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32歳
三女を妊娠。臨月まで働き、産休・育休に入る。
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33歳
仕事復帰。当初は週2〜3日、9:00〜15:00の勤務からスタート。
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36歳
三女が幼稚園に入ったタイミングで、週休1〜2日の9:00〜17:00勤務に戻る。この頃まで、ハサミを持つ自信がなく、アシスタント業務とエステティックやまつげエクステ、ネイルなどに携わっていた。
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37歳~
★神谷さんが取り入れていた「小顔補正立体カット」の講習を受け、「これならできる!」と自信がもてるようになり、再びカットを始める。
鎌倉さんへのインタビュー
Q. 仕事に復帰する際に、元のサロンではなく神谷さんのサロンを選んだのは?
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A. オーナーが女性としても、スタイリストとしてもあこがれの存在だったからです。
オーナーの神谷は、以前勤めていたサロンの先輩でした。当時から「子育てしながら、パートなのにトップですごい!」とあこがれていたので、仕事を辞めた後も顧客として元のサロンに通い、神谷を指名していたのです。「神谷さんがいつか独立されるならそこで働きたい」となんとなく思っていました。
神谷が独立したときは、私は顧客だったのでサロンの場所などは教えてもらえなかったのですが、友人から聞いてオープンのときに駆けつけました。当時は次女が幼稚園に入園して子育ても落ち着いてきていたので、お祝いと言いつつ、「雇ってもらえたらな」という気持ちもありました。うかがったとき、とてもお忙しそうだったので「私に手伝えることがあったら言ってください」と思い切って言ったら、「明日から来て!」と(笑)。驚きましたがうれしかったですね。それで翌日から9:00〜16:00のパートとして働くことになりました。今でも私が仕事をするモチベーションは、神谷との関わりにあると思っています。
Q. 7年間のブランクからの仕事復帰に、不安はありませんでしたか?
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A. 不安だらけで、ハサミを持つまでに時間がかかりました。
スタイリストデビューして間もなく妊娠して、体調も悪く両立の自信がもてなかったため仕事を辞めました。いずれは復帰したいと考えていましたが、スタイリストとしての自信をもつ前に辞めてしまったので、復帰するときはアシスタントとして1から学び直すつもりでいました。
最初は受付やアシスタントから始めましたが、神谷からは「カットしてたんだからできるでしょ?」といつも言われていました。でも、子育てしながらパートで働いていると、なかなか練習の時間がなく、自信をもてませんでした。
そうこうしているうちに、三女を妊娠。仕事を続けるつもりだったので、産休・育休を取って三女が1歳半のときに週2日ぐらいの勤務から復帰しました。上の子ふたりが通っていた幼稚園が、保育園なみに延長して預かってくれるところだったので、三女もそこに入れたいと思っていました。ただ入園の時期は幼稚園なので3歳のため、それまでは週2〜3日の勤務で、入園後から通常日数の勤務に戻りました。
そのときもまだハサミをもつ自信はなかったのですが、神谷がトータルビューティーのサロンを目指していたので、エステティックやまつげエクステ、ネイルの資格を取って、そちらで貢献できるようにがんばっていました。
Q. ハサミをもつ自信を得たきっかけは?
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A. お客さまに喜んでもらえたことと、「小顔補正立体カット」との出合いです。
5年程前にふたつの転機がありました。ひとつは、「ハッピーママフェスタ」という育児をしているママ向けのイベントで、来場したお客さまにヘアアレンジをするブースのスタッフとして参加したことです。そこではカットはしませんが、サロンではヘアはアシスタント業務しかしていなかったので、1からお客さまのアレンジをして喜んでいただけたときに「私はやっぱりこの仕事が好きなんだ」と再確認したのです。
同じ頃、神谷が「小顔補正立体カット」という新しいカット技術を学んで、サロンに取り入れ始めていました。小顔に見える効果でお客さまに支持されるだけでなく、マニュアルがあって技術的にもわかりやすく、「これならできるかも」と思えたのです。うちのサロン全員が講習を受けて、自分の思うようにカットすることができるようになり、ようやく3年前からスタイリストとしての施術に復帰しました。
Q. 3人の子育てをしながら、仕事と両立させる秘訣は?
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A. 「まわりの協力があってこそ」という意識を忘れないことです。
神谷自身が子育てをしながらオープンさせたサロンなので、うちのスタッフはみんな理解があります。私が忘れていてもスタッフのほうから「玲子さん、時間なのであがってください」と声をかけてくれたりします。私から特別何かをしているわけではないのですが、感謝の気持ちを表すことは忘れないようにしています。若いスタッフから「玲子さんのようなお母さんになりたい」と言ってもらえたときはうれしかったです。だから私も、彼女たちが「将来子どもを産んでも仕事を続けられる」と思えるように、両立できる姿を見せてあげることが役割だと思っています。
また、主人も土日は子どもたちの面倒を見てくれたり、積極的に協力してくれています。ただ、私が仕事に復帰したころは、「僕も家事や育児をがんばるぞ!」と応援してくれる気持ちが先走りすぎて、料理などの実力がともなわず、本人がストレスに感じてしまったようでした。なので、できないことは「できない」とお互いに言って、得意な方が担当することにしています。その分、私の家事の手ぎわなどがかなりあがったと思います。それでも、主人はかなりイクメンだと思って感謝しています。
若手女性スタッフへ、メッセージをお願いします!
仕事を続けるには、ひとつは人とのつながりが大事だと思います。私は当初からの希望通り、神谷のサロンで勤めることができましたが、それも神谷とのつながりだけでなく、神谷の独立について教えてくれた友人がいました。また、ちゃんと自分を見て引っ張ってくれる人の言うことには「ノー」と言わずについていくことです。そして、結婚や出産をしても仕事を続けたいという希望をちゃんと話してみることです。理解してもらえなかったら、他のサロンを探した方がいいですが、聞く耳をもってくれたら一緒に考えればいいと思います。前例がないとオーナーもどうしていいかわからないだけなので、お互いの希望を話し合ってみるといいと思います。
Salon Data
SK original 【エスケーオリジナル】
- アクセス
- JR可児駅・名鉄新可児駅より車で10分
- 創業年
- 2006年
- 店舗数
- 2店舗
- スタッフ数
- 10人(全社)