サロンで働く先輩女性たち

将来は自分の店を持ち、一生美容師を続けたいという田中さん

Q. 女性美容師として仕事を続けるには、何が必要だと思いますか？

A. 周囲の理解と、理解してもらうための自分の行動が大事。

私は幼稚園のときから美容師になりたくて、スタイリスト一筋で天職。だから美容師を辞めようと思ったことは一度もないですし、続けるのが当たり前だと思っていますが、自分の気持ちとは別に環境が許さないこともあるかもしれませんね。
主人は本来は「妻は家にいてほしいタイプ」でしたが、将来自分の店を持ちたいという私の夢も理解した上で結婚。育休中に私が育児をがんばりながらも、同業の主人の仕事ぶりをうらやましがっていたこともわかっていたので、応援してくれるようになりました。
今のオーナーとの出会いも大きかったです。オーナー自身が子育てしながら独立開業し、ママスタッフを応援してくれる方で、2人目を妊娠中の私を雇ってくださったので、その期待に応えようとがんばれています。うちのオーナーのような考え方じゃないサロンもあると思うので、続けるためには働く環境を変えることも必要だと思います。
そして何より、自分が続けられるのはお客さまがいるから。自分のライフステージの都合でお客さまとの繋がりが途切れないために、お客さまの幸せを第一に考えて接することだと思います。

悩んだときは人生の道を示す本を読んだりオーナーやご主人に相談

Q. 壁にぶつかった時、挫折したときの乗り越え方は？

A. 相手を変えるのではなく、自分が変わる努力をすること。

壁や挫折と感じたことはありませんが、仕事が大変だと感じる大半は社内の人間関係だと思うんです。でも、美容師が悩むべきはそこじゃない。お客さまが第1であって、お客さまの幸せが自分の幸せであるべき。お客さまを幸せにするには自分の技術を上げることが大切で、社内の人間関係で悩んでいる暇はないはずなんです。
そうは言っても気が合わない先輩とかいますよね（笑）。でも相手を変えようとしても変えられるものではないので、自分が変わるしかない。私も先輩の代理で受け持ったお客さまがその後私を指名してくださるようになったことで、先輩とぎくしゃくしてしまったことなどがありました。でも、私が技術的に成長したり、私がお客さまのことを考えて楽しそうに仕事をしていると、いつの間にか先輩たちもやさしくなりました。
今現在、短い時間でお客さまをつかむ難しさに直面しています。時間や日数の少なさを言い訳にしたくないので、短時間でどれだけお客さまの心をつかめるかを新たな目標にして試行錯誤しているところです。