イノベーターが
見ている未来
vol.132
その取り組みと背景、そして未来についての展望をうかがいます。
juve.(ジュベ)
代表取締役社長 齋髙将大さん (age.28)
大分県に、スタイリストの平均売上が月100万円を超えるサロンがある。その名は「juve.(ジュベ)」。聞いてすぐにピンと来る人は、まだ多くないかもしれない。だが、大分から全国区へ、今後さらに知名度を広げていくだろう。スタッフの平均年齢は23歳、離職率は驚異の4%!地方の若い組織が、なぜここまで高い売上を実現できるのか。28歳のオーナーが実践する、組織づくりに迫った。
齋髙将大(さいたか まさひろ)さん/大分県出身。2021年、22歳で独立。2023年4月に「株式会社juve.」を設立。現在はヘアサロン5店舗、アイラッシュサロン3店舗、ネイルサロン1店舗の計9店舗を大分県内で展開し、スタッフは53名(2026年9月時点)。経営と並行して、今も週の半分はサロンに立つ。メーカー事業を手がけるほか、通信制の美容専門学校も運営。
・「juve.大分中央町店」ホットペッパービューティー
第1章22歳で独立。一人サロンから9店舗へ
「美容師が働き続けられるように、
キャリアパスを広げたかった」
美容師を目指したきっかけを教えてください。
高校3年生のギリギリまで、ボクシングで大学に進んで学校の先生になるか、美容師になるか、迷っていたんです。最終的に美容師を選んだ決め手は、いつも通っていた美容室のオーナーさん。すごく自由で優しい方で、美容師って楽しそうだなと。その美容室で働きながら美容学校に通いました。
卒業後もそこで2年勤めて、22歳の時に独立しました。25歳までには、とは思っていたんですけど、話がトントン拍子に決まって。オーナーさんが、独立をすごく応援してくださったんです。
独立後、どのようにして今の規模まで広げてきたのでしょう。
最初の2年間は、ずっと一人で営業していました。初めてスタッフを採用したのが3年ほど前で、そこから本格的に店舗展開をスタート。今はヘアサロンが5店舗、アイラッシュサロンが3店舗、ネイルサロンが1店舗の計9店舗で、スタッフは53名です。
ブランドごとの役割を、どのように考えていますか。
ヘアサロンは、ユニセックスの「juve.」、メンズの「Ano.」、脱白髪染めの「GBG」と、お客さまのニーズに合わせてブランドを分けています。
一方、アイラッシュやネイルを始めたのは、スタッフのキャリアパスを広げたかったからです。美容師が合わなければ退職するしかない、というのではなく、アイラッシュやネイルの道もある。美容に関わりながら、別の選択肢を持てる環境にしたかったんです。
メンズ特化サロン「men's salon Ano.(メンズサロン アノ)」は、大分市と別府市の2店舗。シャドウパーマやフェザーパーマなど、トレンドのメンズパーマが人気
脱白髪染め専門店をうたう「GBG(ジービージー)」。白髪を“なくす”のではなく、ハイライトなど“活かす”提案で、オトナ女性の支持を集めている
業態を広げながら、短期間で組織を成長させられた要因は何だと思いますか。
一番大きかったのは、採用がうまくいったことですね。スタッフは全員正社員で、歩合の還元率は40%。スタイリストの平均月収は48万円です。頑張ったら頑張った分だけ還元される会社にしました。
採用者の半数はリファラルで、採用チームのSNSでも会社の様子を発信しています。入社前から会社への理解が深いため、入社後のミスマッチも起こりにくく、離職率は4%です。僕自身が若い経営者だったことも、ほかのサロンとの差別化になったと思います。
採用が進み、組織が大きくなる中で、どんな難しさがありましたか。
スタッフとの向き合い方ですね。それまで僕は、売上に困ったことがなくて。個人の最高売上は、アシスタント1名で、店販を含めて月657万円でした。だからか、自分のペースでゴリゴリ引っ張ろうとしてしまい、僕の考えとスタッフの考えが噛み合わなかった。
当時は尖っていたので、「なんでできないんだ」と、つい厳しく言ってしまったことも…。ただ、それでは再現性がないし、今の時代にも合わない。そう気づかせてくれたのは、スタッフでした。
そこから、接し方をどう変えたのでしょう。
今は伴走型です。「こうしたら売上が上がるよ」と一方的に教えるのではなく、「どうすればもっと良くなると思う?」と、横並びで一緒に考えながら数字を追っています。ここ一年で、僕と現場をつなぐミドル層も育ってきました。















地方でも、若くても、ちゃんと稼げる!
平均売上100万円超を生む組織のつくり方。