学ぶ。つながる。発信する。美容の未来を創る場所。
成功サロンの秘訣
サロン課題に応じたラインナップをそろえた、ホットペッパービューティーアカデミーのセミナー。
受講後、課題解決に向けた取り組みを始めたサロンの事例をご紹介します。
vol.23fifth(東京都渋谷区)
美容室の激戦区、原宿の静かな裏通りに位置するヘアサロン「fifth」は、一人ひとりに向き合うスタイル提案とリラックスできる空間が魅力。サロンの雰囲気づくりにはスタッフ同士の関係性も重要ですが、コミュニケーションにまだ課題があると感じていました。そこでスタッフのまとめ役である木村さんは「話し方」の講座を受講。確かな手ごたえを感じたという、受講後の取り組みをうかがいました。
基本的には和やかムードの職場だけど、業務の進め方や割り振りで不満が出てギスギスする場面も。まとめ役の自分は30歳だけど、スタッフは20代前半が多いので世代間のギャップもあるのかも…。指導役である自分の意識を改革して、いい伝え方を学びたい。
何度話しても思ったように伝わらない・行動に結びつかない…。それは相手に「伝わっていない」ことが原因かも。大事な局面では、きちんと伝わる「効果的な話し方」をすることが大切。当講座ではワークを取り入れ、自分の話し方のクセを把握しつつ、相手が理解・納得する話し方の技術を学ぶ。
受講時に同じテーブルの方とペアになって相手の話し方の特徴を探るワークがありました。その際に相手の方から評価してもらったりほかの人の話し方を観察したことで、話し方はもちろん、聞き方も大事なんだなと実感。それでリアクションに気をつけるようにしました。
個人ミーティングなどで話を聞くときに、しっかり相づちを打ったり、否定をせずに話を受け止めてから質問を返したり。たとえば問題点について話し合うときも否定をせずに話を聞きながら、「じゃあどうしたらいいかな」「何がよくなかったのかな」と話を広げていくようにしています。
そして講座で学んだ話し方・聞き方は、「こうしたほうがいいよ」とスタッフにも広めています。
話を聞き出だしながら相手に考えてもらうようにしたことで、スタッフが自分自身の行いを振り返り、自分の問題点や改善点に気づくように。当事者意識や、自分主体で動く責任感が増したと感じます。
スタッフたちも話し方・聞き方に気をつけるように。おかげで「問題点の犯人捜し」みたいになっていたミーティングも、問題点をどうリカバリーしたらいいかという、前向きな話し合いに変化。先輩から後輩への指導時も、柔らかい言葉選びに注意してくれています。
また、聞き方を変えたところスタッフも悩みを話してくれるようになり、早い段階で不満の発散・フォローができるおかげか「辞めたい」という言葉も聞かなくなりました。取り組みを始めて以降、離職もなくなったんですよ。スタッフ間の雰囲気も、以前よりももっと和やかになったと思います。
講座で習った話し方「ホール・パート法」を実践しています。ミーティングでは伝えたいことが多くて、ついアレコレと話をつめ込んでいたのですが、情報量が多いと伝わりにくいと学びました。そこで、「議題は3つある」と伝えて、それぞれの内容も要点をまとめて簡潔に話すようにしました。
話し方を変えると同時に、それまでは1時間半はかかっていたミーティングを「1時間に収める」と決めました。でも「ホール・パート法」を使いながら簡潔な伝え方に気をつけたところ、短縮させた時間内でも話したい内容はすべて伝えることができています。
また、簡潔に伝えることで、みんなの納得度も上昇したようで、新たな取り組みでも意欲的に実践してくれています。たとえば店販の強化でもアシスタントの子たちもがんばってくれ、月間売上も1.6倍になったんですよ。
話すときのリアクションや表情、否定をせずに話を聞き出して提案する、といった方法を実践していると、お客さまの反応もいいように感じます。
たとえば「メニューは追加したい、でも金額はこれ以上払えない」みたいな要望をされるお客さまもいます。そんなときも、「それはムリですね」と言うのではなく、オーバーリアクションで「う~ん、それは困っちゃうな~」とちょっとおどけたような受け答えで場を和ませたうえで、「今回はこのカラーにして、次回にこうしましょう」などの提案をしています。するとお客さまの気持ちもくみ取れるし、1回の金額は抑えても来店頻度を上げることにもつなげられます。
これまで当店は「お客さま第一」に考えてきましたが、オーナーと話した結果、今後は「スタッフ第一主義」でいこうと改革しているところです。スタッフが満足してこそ、お客さまにも満足ゆくサービスが提供できるという考え方。そのためにはまず指導する立場である僕の意識改革から始めようと、さまざまなセミナーやオンラインサロンを利用しています。
新店もオープンしてスタッフが増えたのですが、人数が多いほど伝わりにくくなる面があると思います。その点でも受講して役に立ちましたし、今後も勉強を続けていきたいと思っています。
ディレクター、スタイリスト・木村允人さん
スタッフが納得・理解する 効果的な「話し方」
Salon Data
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