ファンを作るサロ友
ファンを作る「サロ友」とは?
少子高齢化でお客さまが減る中、リピート客獲得がより重要になっています。
そんな中、「顧客同士のつながり」を生み出すことで「サロンのファン」を作る…「サロ友」についてご紹介していきます。
2019年トレンド予測「サロ友」とは?
美容業界は人口減少によるマーケット縮小と、美容サロン数の増加に伴い、競争が激化しています。施術だけではない付加価値をプラスし、他店と差別化することで「リピート客の獲得」に取り組むことが重要になっています。
一方カスタマーは「仕事や家庭以外で共通の趣味を持つ人と会ってつながりたい」というニーズがあります。
人が集まるという「強み」を生かした美容サロンを通じて、同じ地域や趣味を持った人たちが気軽に集まり、つながる…そんな「サロ友」が増加の兆しです。
なぜ今「サロ友」なのか?
美容業界の競争が激化。
日本では人口減少と共に、美容マーケット規模は少しずつ縮小を続けています。一方でサロン数(美容所数)は年々増え続け、2016年時点では24万件以上にまで達しています。競争はますます激化し、差別化に取り組むことでリピート客の獲得に成功しているサロンが出てきました。
今、カスタマーが「つながり」を求めている。
カスタマー調査では「仕事や家庭以外の人とのつながりを増やしたい」という方が63%、「共通の趣味を持つ人と実際に人が集まる場でやりとりしたい」という方が68%いました。今、「つながり」を求めているカスタマーが多いことがわかります。
「サロ友」が集まるサロンとは?
「ご近所タイプ」と「趣味タイプ」の2つに分かれている。
実際に「サロ友」が集まっているサロンは、大きく2つのタイプに分かれています。1つ目は、友達に会いに行くような感覚で、近所の人たちが気軽に集まる「ご近所タイプ」。
そして2つ目は、同じ趣味や世界観を持った人たちが、遠方からでも集まる「趣味タイプ」。具体的にどのようなサロンがあるのか、ここからは実際の事例をご紹介していきます。
「ご近所タイプ」事例のご紹介。
「ご近所タイプ」1つ目としてご紹介したいのが、東京・下北沢にある「T:Luck(ティーラック)」です。こちらではサロンでクラフトビールを提供しており、施術後などにカウンターでビールを楽しみながら、顧客同士の会話が弾んでいるのだとか。美容師が施術中に顧客同士を会話でつなげることもあるそうで「友達の家に来ているみたいにリラックスできる(30代・男性)」と好評です。
また、福島県にある「Cream」では、定期的に飲み会を開催。転勤者が多い顧客の友達作りの場になっているそう。子連れで参加できるイベントなども開催しており「新しい出会いがあって楽しい(20代・女性)」という声も。
「趣味タイプ」事例のご紹介。
大阪・本町にある「CRANK(クランク)」には、自転車好きの顧客が集まっています。「カットの後、外のウッドテーブルで自転車トークで盛り上がっています(30代・男性)」「ここで知り合ったお客さんとのサイクリング集合場所にもなっています(20代・女性)」など、サイクリング仲間を作る場にもなっているようです。
福岡・赤坂の「MERICAN BARBERSHOP FUK(メリケン バーバーショップ
フクオカ)」はサロンの奥にバーラウンジを併設しており、施術の前後にお酒と共に会話を楽しむ顧客も多いそう。月2回開催しているイベントでは100名以上の参加者が集まることもあり、カルチャー発信地にもなっています。
自サロンで「サロ友」を作るには?
スタッフと顧客の一対一だけではなく、サロンを通じて顧客同士の関係性も作れるのが「サロ友」の特長です。よりサロンとの強い関係性を築くことができ、着実なリピートにもつながっていきます。
ただ、人が集まる場ではトラブルが起きる可能性も。あらかじめ「顧客限定」「顧客の家族まで」というように参加条件を決めたり、「何か困ったことがあったらすぐに相談してほしい」と事前に声掛けをしておくなど、丁寧なケアも必要です。
まずは「こんなイベントをやろうと考えているけれど、どう思うか」とスタッフや顧客に相談してみると、実際に取り組む上でのアイディアやヒントが浮かんでくるかもしれませんね。