東海地方を中心に展開する美容室「Bee-ms HAIR(ビームズヘアー)」をはじめ、ネイル、アイラッシュといった美容サロンを抱える株式会社ビームズ。子ども服や雑貨の販売も含めて店舗数は計47店舗にのぼるほか、スクール事業やメーカー事業も行うなど多角化経営により成長・発展を続けています。その経営手腕が注目を浴びている同社社長・坂之上さんによる特別講演イベントを開催しました。
今後の美容室経営に求められるもの、成功へ導くヒントをたっぷりとご教示いただいたイベントの様子を、ダイジェストでレポートします。
- 株式会社ビームズ代表取締役社長坂之上 勇次 さん
- さかのうえ・ゆうじ●1977年、岐阜県生まれ。19歳で渡英し、ヴィダルサスーンアカデミーにて美容技術を習得。卒業後はイギリスと日本にて美容師として勤めた後、2003年に帰郷し父親が経営する美容室「Bee-ms HAIR(ビームズヘアー)」の経営陣として参画。以来、各種美容サロン経営にとどまらない多角化経営を展開して会社を急成長に導く。2019年5月には初の著書『未来経営2030』(髪書房)を出版。
ホットペッパービューティーアカデミーセミナー特別版「店長力UPのための
意識改革」
ホットペッパービューティーアカデミー講師・川島が、「マネジメント」という坂之上さんの講演テーマに合わせて「店長力」に関するセミナーを開講。来場者のみなさんにワークやディスカッションをしてもらったほか、当アカデミーのセミナー動画の一部を上映しました。
会場にはヘア、ネイル、リラクゼーションなどさまざまな美容サロンの方々が来場。隣席の人とのディスカッションタイムは他サロンの考えを知る貴重な機会に。当日に上映した動画を含め、サロン経営が学べる動画セミナーはWEBサイトにて無料公開中です!詳しくはコチラ↓
※視聴には、会員登録(無料)が必要です
Presentation「未来経営2030」~革命の時代を生き抜く次世代マネジメント~
いよいよ坂之上さんによる特別講演がスタート。開催日は坂之上さんが上梓した、今後の美容室経営に対する提言をまとめたビジネス書の発売前日。著書には入りきらなかった事例や、裏話もお話いただける貴重な内容となりました。
- ビームズグループの
組織改革 -
トップダウン型カリスマ経営者だった父親からマネジメントを引き継ぎ、組織改革に乗り出した坂之上さん。トータルビューティを主軸に事業領域を拡大する多角化経営を推進しました。
そして約15年間で、店舗数・売上・スタッフ数すべてが10倍以上に。これほどの躍進を実現されたご自身の取り組みについて、お話くださいました。
- 次世代のリーダーとは:
店長に依存しない経営 -
経営者や店長職の人も多かった来場者のみなさんの心に衝撃的に響いた、「店長に依存しない」という坂之上さんの言葉。しかしお話を聞き進めると、なるほどと思わされる内容でした。
店長に依存しない理由、代わりに必要となるスタッフの能力やその育成方法まで、わかりやすく解説。実践したところ、ビームズグループではスタッフ個人売上・経常利益率がアップ!経験に基づくだけに説得力があり、みなさん真剣に耳を傾けていました。
- これからの経営:
マーケティングと
イノベーション -
少子高齢化が加速する10年後、20年後と現在を比較した年代別人口の増減率と、将来的に縮小が予想される美容マーケットの市場規模を提示。そのうえで、今後の経営には「マーケティングとイノベーション」が重要であると提言する坂之上さん。
未来を見据えて進むべき方向性、イノベーションで注力すべき領域といったお話は、経営者としての発想の視野を広げてくれるものでした。
- ―これから求められるのは店長ひとりに依存しない経営。全員がリーダーシップを発揮し、組織力を最大化へ。
- ―スタッフが多い店舗なら少人数のチーム制に細分化し、役割分担を明確化。すると当事者意識が高まる。
- ―個の力を高めるカギは、マンダラ思考、PDCA、スタッフカルテ、経営理念。
- ―環境が変われば売れるものも変わる。美容室ではなく「美容と健康産業」ととらえ直し、ターゲットと事業そのものを見直すことが未来を広げる。
参加者からの声
講演でお話いただいた内容をより詳しくひもといた坂之上さんの著書も要チェック。著書はイベント会場で特別先行販売され、坂之上さんの話に刺激された多くの来場者が買い求めていました