先輩女性インタビュー
サロンで働く先輩女性たち
長く活躍しているさまざまな女性スタッフに、どんなキャリアを歩んできたのかインタビューしていきます。
自分なりの「なりたい私」を見つけてください!
vol.27
14年間のなかでクビを覚悟した大失敗も経験。
オーナーの「大丈夫」の言葉に救われた。
広々とした店内で、ヘア、エステ、ネイル、まつげエクステと、トータルビューティーを提供する「Beauty Resort BEECX」。女性スタイリストが長く働けるよう、教育体制や出産後に無理なく仕事を続けられる制度が充実しています。新卒で入社して「BEECX」歴14年で店長経験もある桑原さん。現在2児の母として時間限定のパート勤務で、毎日100%出し切る密度の濃い日々を送っています。その仕事人生についてうかがいました。
Staff Data
桑原美紀さん 34歳
スタイリスト。
「Beauty Resort BEECX 」勤務(群馬県高崎市)
スタイリスト歴11年。既婚。2歳と11カ月の男の子のママ。
現在、9:50〜15:00のパートとして勤務しています。
桑原さんのLife History
★…ターニングポイント
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20歳
専門学校卒業後、「BEECX上並榎店」に入社。
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21歳
2店目の「BEECX江木店」のオープニングスタッフとして異動。
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23歳
2年間のアシスタントを経て、スタイリストデビュー。
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25歳
バリバリとがんばった働きが認められ、「BEECX江木店」のチーフを任される。
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26歳
「BEECX江木店」の店長を任される。
しばらくして、オーナーが「BEECX江木店」を独立するスタッフに譲ったため、「BEECX川原店」に店長として異動。 -
27歳
★結婚した際は、正社員の勤務時間では続けるのが難しいと考えていたが、オーナーがその頃にパート制度を作り時間限定でも続けられるようになり、パートに変更。
同時に「BEECX上並榎店」に異動。 -
31歳
長男の出産のため、産休と育休を取得。
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32歳
長男が9カ月のときに仕事復帰。
「Beauty Resort BEECX」がオープンし異動。
週4日、9:50〜15:00のパートとして勤務。 -
33歳
次男出産のため再び産休と育休を取得。
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34歳~
次男が11カ月のときに復帰。
週4日、9:50〜15:00のパートとして勤務。
桑原さんへのインタビュー
Q. 今までのスタイリスト人生で、最も大変だったことは?
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A. クビになるかと思うほどのミスをしてしまったのに、
オーナーが「大丈夫」と言ってくれた。店長時代に人生最大のミスをしてしまいました。ストレートパーマのお客さまをご希望のように仕上げることができず「どうしてくれるの?」と大変お叱りを受けてしまったんです。技術的なミスが原因で、もちろんお代はいただかず、そのお客さまが代わりに他店さまで受けられた施術費もオーナーが支払ってくれたのです。「もう私は『BEECX』を辞めなければいけないんだろうな……」と落ち込みました。
けれどオーナーは「大丈夫だ」と。スタッフたちも「ピンチはチャンスですよ」と励ましてくれて。うちのお店は、接客でのミスは厳しく怒られますが、一生懸命やった結果の技術的なミスでは怒られないのです。オーナーは社員の成長と働きやすい制度をきちんと考えてくれたり、理不尽には怒らないなど、上司として尊敬できる人。そしてユニークでおもしろい。そんなオーナーと仲間たちに出会えて本当にありがたかったと思います。
Q. 仕事と育児の両立で大変だと思ったことは?
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A. お客さまにご迷惑をかけてしまうことが必ずある。
気持ちの切り替えが必要。「BEECX」はママスタイリストが無理なく続けられるパート制度を作ってくれていて、家でも主人が家事を積極的にやってくれるので、肉体的に大変だと思ったことはありません。産休中の引き継ぎや育休後に復帰するときも、担当のお客さまに店からお手紙を出してお客さまの理解を得やすくしてくれました。
けれど子どもが突然発熱をして、予約のお客さまやスタッフに迷惑をかけてしまうときは精神的に辛いですね。そんなときは、起きてしまったことは仕方がないので「店を出たら子どものことだけを考え、家を出たら仕事のことだけを考える」と、気持ちを切り替えるようにしています。
あと、お客さまが「●●ちゃんにやってもらうから大丈夫よ」と言ってくださったり、スタッフも子どものことを気にかけてくれるのでそれにはとても助かっています。
パートでもお店に立つ間は正社員と同じですし、そういったみなさんの思いやりに恩返しができるよう、時間が短い分密度濃く働いて店にも貢献したいです。
Q. 子どものいないスタッフたちとうまくやっていくコツは?
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A. とにかく話をして、コミュニケーションをとることです。
私はパート勤務で開店前の準備には立ち会えず、出社する頃にはお店の掃除や準備は完璧、出社したらすぐに仕事ができる状態になっています。そのことにイヤな顔をするスタッフはひとりもいなくて、いつもフルタイムの正社員たちには感謝しています。
店長時代に学んだことですが、とにかく同僚とは話をして「その人を知る」ことが大事。お互いの仕事やプライベートに対する考え方や事情を理解し合うことは、お店というチームで仕事をするうえでは欠かせません。普段の仕事ぶりから「こういう人なんだろう」と思っていても、話してみると「そんなふうに考えるタイプなんだ」と意外な面も見えてきます。話をしてお互いを知ることで、困ったときに助け合える風土ができていくのだと思いました。
若手女性スタッフへ、メッセージをお願いします!
好きな仕事は続けた方がいい。「結婚や出産をしたら今のお店を続けられないかも」と考える前に、続けたい気持ちをオーナーに話した方がいいと思います。自分の意見を言うためには、自分のそのときの立場で100%の仕事をしていなければ言いづらいですよね。だからアシスタントでもスタイリストでもチーフでも、それぞれの立場でできることを、日頃から100%やりきることがまずは必要かもしれません。
Salon Data
Beauty Resort BEECX 【ビークス】
- 創業年
- 1996年
- 店舗数
- 3店舗
- 設備
- ヘア8席のほかに、ヘッドスパ専用ルーム、エステ専用ルーム、シャワールーム、まつげエクステ専用ルーム、ネイル専用ルームあり
- スタッフ数
- 21名