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自分自身が美容師として働き始めたアシスタントの頃、当時の業界風土に疑問を持つようになったのです。早朝から深夜までと労働時間が長く、給与も上がり辛い環境。女性スタッフが入ってきても、耐え切れずにすぐに辞めてしまう。「こんな状況を変えたい」そう思って、独立を意識するようになりました。そんな中、面貸しサロンに移って初めて業務委託という働き方を知り、「これなら長時間労働・低賃金という課題を解決できる」と確信し、当時珍しかった業務委託サロンをOPENさせたのです。

業務委託というのは、多くの選択肢の中から自分に合った形を選びながら、どんどん成長していける働き方です。だからといって、会社として私たちが「スタッフのために何もしなくて良い」というわけではないと考えています。そこで、年2回全スタッフに「困ったことはないか」などを聞くアンケートを取っています。その中で上がってきた要望に応える形で、ひとつずつサポート制度を実現してきました。中にはすぐの実現が難しいこともありましたが、本社スタッフが数年がかりで実現してくれたこともあります。

スタッフ全員が働きやすい環境に加えて、2022年1月に実施したスタイリストアンケートで95%が「店舗内での人間関係が良好」と回答するほど、良好な関係性が築けています。また、スタイリストの過半数に子供がいることもあり、性別問わず子育てへの理解が深い状態です。そのため、どうしても急に休まなければならない時などは、スタッフ同士が自然と助け合い、支え合える風土が築けていると感じています。

弊社は紹介で入社してきてくれるスタッフも多いのですが、ママ美容師さんの間でも「働きやすい会社」という口コミが広まっていたとしたら嬉しいですね。

ママスタッフは、コミュニケーション力が非常に高い人が多いんです。なので、リピート率が圧倒的に高い。そして、9時～15時、10時～17時、午前中だけ…など、働く時間はそれぞれ違いますが、みんな短い時間の中で高い売上を出したいという意識が強い。そういった働き方を周囲のスタッフが見て、自然とレベルの底上げにつながっているように感じています。
また、若い店長や店長候補を、ママスタッフがどんどん「会社に対してこういう価値を発揮するべき」「店長としてこうふるまうべき」という指導をしてくれるんです。さまざまな経験を積んだ彼女たちが店長を育成してくれるので、会社として非常にありがたい存在です。

美容師が、現場に立つ以外で収入を得られる環境をつくっていきたいと考えています。せっかく国家資格を持っているので、もっとその知識やスキルを活かせるような場を提供していきたい。
また、美容業界のサステナビリティ実現のために、女性活躍だけでなく環境保護にも力を入れていきたいと考えています。弊社内だけでも、閉店や店舗移転・新店OPENなどがありますが、その際に、機材や内装に少し手を加えてリフレッシュさせ、捨てずに活用できる状態をもっとつくっていきたいのです。そうすれば環境にも優しいですし、低コストでの出店も可能になります。今後は社外にもそういったサービスを提供できるよう、体制を構築していきたいと考えています。