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第2章個性を引き出し、そこを伸ばすスタッフ教育

「“ハッピーアクション”で、それぞれの原動力を見つける。
そして夢を実現させてあげることが、僕の役割です。」

前職からヘアサロンにかかわっていたとはいえ、ネイルサロン経営は、今までと全く違いますよね。

いえ、ネイルサロン経営にあたっても広告代理店時代の経験がいきている部分がありますね。当時の取引先に、感銘を受けたヘアサロンが2社ありました。1社は「ブランシェ」で、福本社長はとにかく「いいな」と思いついたことはすぐ実行するんです。もう1社は40年以上続く老舗サロンで、こちらは反対に新しいことにはチャレンジしないものの、人材育成を大切にしていて社風も温かい雰囲気で一体感があった。だからネイルサロン経営ではこの2つの精神を大切にしました。

2005年末に1号店、そして翌年夏には2号店をオープンしたということは、最初から順調だったようですね。

1号店は愛知県の春日井にオープンしまして、周囲からは「そんな田舎でネイルサロンなんて、やっていけるの?」と心配されました。でもちょうどジェルネイルのブームがきていたこともあって大成功。6.5坪のサロンで月360万円ほどの売上がありました。この成功はリーダーの大原・古山の活躍と、時流のおかげもあります。あとは僕がネイル業界を知らなかったことも幸いしました。

ネイル業界を知らない鈴木さんだから、できたことというと?

当時のネイル業界は何だかお客さま目線というものが全くなく、ネイリストさんが好き勝手にやっている感じに僕には見えて。教育制度も機能しておらず、どうしたらうまくいくのかわからない状態のサロンが大半を占めていた印象です。でも僕はネイル業界のセオリーは知らないので慣習にはとらわれませんでしたし、自分も将来に夢を抱けなくて転職した過去がある。だから自分のところのネイリストたちには、きちんとキャリアアップの道筋を提示することにこだわりました。キャリアアッププランとして基本的には、アシスタントからスタイリスト、店長…と徐々にステップアップするようなヘアサロン方式を導入。当時のネイル業界には、それがないのが普通だったんです。

ネイルサロンの2号店は、1号店で経験を積んだネイリストに全てを任せました。「キャプラスネイル mym(マイン)」というのですが、この店名も店舗デザインも彼女たちに決めてもらいました。その後の3号店以降も同様に店長の意思を反映しています。「がんばれば自分の思い描く店を任せてもらえる」というのを伝えたかったんです。

スタッフのモチベーションを高めるために、ほかに実行したことはありますか。

彼女たちの夢を把握するため、「ハッピーアクション」と呼んでいる個人面談を毎月行いました。40人ほどのスタッフと、一人あたり1時間半ほどの面談をして、それぞれの夢や目標を話してもらうんです。誰もが店長になりたいわけではないし、得意なことも人それぞれ。だからどういう道筋を用意したら本人の個性を伸ばせて、ハッピーに働いてもらえるのか、じっくり話し合いました。

2015年には弊社のネイリストがパリコレでネイルを担当したんです。これも「ハッピーアクション」の願いのひとつ。ずっと「パリコレに行くのが夢」だと語っているネイリストがいたので、実現へ向けて僕もサポートしました。また海外で働きたいと話していたスタッフは、2015年3月にシンガポールに出店した高級サロンで、セレブなお客さまを相手に大活躍中なんですよ。それと「社長になりたい」と言ったスタッフもいました。その彼女も今、うちのグループ事業のひとつで本当に社長になっています、すごいでしょ(笑)。

そういった「やりがい」が、すごい力を発揮することにつながるんですね!

言葉は悪いかもしれないけれど「何をエサにするか=何を目標とすれば、彼女たちにがんばろうと思ってもらえるか?」を、とことん考えます。好きなデザインができること?新しい店舗に好きな名前をつけられること?パリコレ?海外で働くこと?社長?それは一人ひとり違います。僕自身は、ネイルも髪を切る技術も持っていない。だからこそ、スタッフの「がんばれる原動力」を見つけてあげる。その夢を実現するためのサポートが、僕の役割です。「願いは叶うものであり、必ず叶えるもの」と思っていますから。その一人ひとりのがんばりが、結果的に会社の力を最大にするんです。

「キャプラスネイル」では外部向けセミナーの講師としてネイリストさんが登壇することが多いですよね?そこまでの人材を育てる秘訣は?

やはり、一人ひとりの個性を把握したうえで、適材適所の配置をしていることでしょうか。セミナー講師も、そういうことができると見込んだスタッフに任せているだけのこと。僕が人より長けているところがあるとしたら、その人のいいところを見極める能力があること。これは自信を持って言えます。本人が具体的な将来像を描けていなくても、毎月面談していれば個々の伸ばすべきところが見えてきます。そうしたら相手の能力に合った仕事につなげてあげればいいんです。

やりたいこと、なおかつ本人の得意な部分を、気づかせてあげるんですね。

そうです。それぞれの得意分野をいかすため、「大臣制」というのを4年くらい前に導入したこともあります。これは当時、ニュースで取り上げられていた政権の組閣をヒントにして、内閣だって役割を分けているんだから、ネイリストも技術や店販など、得意分野で業務を分担すればいいじゃないかと思ったんです。「人事」「販促」「マネジメント」「教育」「クリエイティブ」、それぞれの大臣を任命し、各大臣に今後の業務計画や勉強会を任せました。

大臣ポストもキャリアアップのひとつになりますし、会議で「うちはこんな勉強会を開いた」なんて報告をすることで各大臣が競い合って互いに向上するという利点も生まれました。名刺にも「◎◎大臣」と入れたいと思いましたが、他の会社の方やお客さまにご挨拶するときに恥ずかしいという意見が出て(笑)、呼び名は「マネージャー」と変えましたが、この制度は今も形を変えて続いています。

  • 鈴木社長とスタッフの面談「ハッピーアクション」が発端となり、パリコレデビューも実現!願いを叶える仲間の存在は、ほかのスタッフのモチベーションアップにもつながる

  • シンガポールにオープンした「ブランシェ」直営の支店。以前から海外勤務を希望していたヘア4名、ネイル1名の日本人スタッフで経営している。「ニューヨークに出店する」というネイリストとの約束実現へ向けた第一歩だという

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