美容の未来のために、学びと調査・研究を

美容サロン経営を学ぶならホットペッパービューティーアカデミー

イノベーターが
見ている未来

vol.100

確固たる世界観を持ち、新しい取り組みをしている「次世代リーダー」へのインタビュー。
その取り組みと背景、そして未来についての展望をうかがいます。

CiiK/RETØUCH

代表取締役 宮永 えいとさん (age.33)

メーカー社長、美容師、YouTuber…。
3つの視点からみたメンズ美容の広げ方。

「メンズ美容がアツい!」と言われて久しい。メンズヘア&コスメブランド「RETØUCH(レタッチ)」を運営する宮永さんに、その点について聞くと「楽観視はしていない」との意外な言葉が…。その理由や、コンテンツの届け方、今後の展望をうかがった。

株式会社CiiK(シーク)/ 代表取締役。原宿の有名ブランドサロン勤務後、2019年よりYouTubeを開始。2020年に「株式会社CiiK」を設立し、翌年「RETØUCH」をローンチ。「大人男子の身だしなみ」をテーマにしたYouTubeチャンネルの登録者数は、22万人(2023年11月現在)を誇る。

「RETØUCH」HP
宮永さんのYouTube「大人男子LABO」

第1章メンズならではの志向

「男性は変化に
“気づいてほしくない”」

「RETØUCH」は、ヘアワックス・シャンプー&トリートメントなどの「ヘアアイテム」、
BBクリーム・リップクリームなどの「メンズコスメ」を、EC・サロンなどで販売

経営者・YouTuberにくわえて、現在も週一でフリーランス美容師を続けているとか?

はい、それぞれシナジーを生み出すと考えているからです。YouTuberとしての情報発信も、プロダクトづくりも、現場を知る美容師がやるからこそ説得力があると思います。

美容師=リアルと捉えていて、僕はメンズのお客さまが多いのですが、ハサミで人を喜ばせることができます。一方、YouTube=コンテンツは、フォロワーが多くなると毎日のように“ありがとう”のメッセージが届くんです。「動画の通りにやってみたら、デートがうまくいきました」とか。

リアルとコンテンツの違いは、深さと広さ。リアルは深いけど狭い。1対1で、1日15人とか。コンテンツはリアルより浅いけれど、一夜にして1万人に届くことも。

あと必要なものは、再現性を高めること。僕が欲しいもの・使いやすいものを届けたいと思い、プロダクトをつくるようになりました。

さまざまな方向からアプローチしているのですね。
ホットペッパービューティーアカデミーの最新調査(※)では、男性のメイクアイテム購入率は20代が最も高く20.3%。約5人に1人が、何らかのメイクアイテムを購入しているというのが驚きでした。
(※「美容センサス2023年下期<美容意識・購買行動編>」2022年12月)

でも、世の中の人は「約5人に1人のメンズが、メイクアイテムを購入している」とは思っていないですよね?それは、“気づいてほしくない”という男性ならではの志向からだと思います。

髪型でイメチェンしたら、次の日に学校や職場に行くのが恥ずかしい。自分も昔、新品の靴はあえて少し汚してから履いたりしていました。

一方、女性は季節によってメイクの色や、髪型のニュアンスを変えたりする。そして、まわりの人にその変化に気づいてほしい。「気づかない男はダメだ」くらいに、言いますよね(笑)。

非常によくわかります(笑)。

世の中的には、BBクリームが徐々に開けてきている段階。「RETØUCH」は「コンプレックスを補う・マイナスをゼロにする」というのを掲げていて、売れるのもやはり“ばれない”“素肌っぽい”といったもの。男性は、わかりやすいメイクでプラスオンすると「ナルシスト」と判断されてしまう。

そういった男女による文化の違いがあるので、同じ美容でも、まったく別の“競技”だと感じています。

123
業界TOPインタビューの記事一覧へ

おすすめの記事

注目の動画

連載記事ARTICLE

  • 新着
  • ランキング

受付中のセミナーSEMINAR

動画ランキングMOVIE

ホットペッパービューティーアカデミーに
会員登録をして、
美容サロン経営に役立つ動画
を見よう!