先輩女性インタビュー
サロンで働く先輩女性たち
長く活躍しているさまざまな女性スタッフに、どんなキャリアを歩んできたのかインタビューしていきます。
自分なりの「なりたい私」を見つけてください!
vol.45
「何かで1番」の自分を見つけ成長してきた、
ママ店長のネイリスト人生とは?
ネイルスクールを併設し、技術力の高さで定評がある広島のネイルサロン「スクエア」。ご自身もスクールの卒業生で5年前から店長を務める橋本さん。高校時代は「自分のやりたいことがわからなかった」と振り返りつつ、今では「将来は自分のお店を持ちたい」と語るほど、ネイルの魅力にはまっています。
時短勤務しながら店長としてもがんばる、橋本さんのネイリスト人生についてうかがいました。
Staff Data
橋本千絵さん 28歳
ネイリスト。
ネイルサロン&スクール スクエア 紙屋町店勤務(広島市中区)
ネイリスト歴9年。既婚。1歳の女の子のママ。
現在は、9:30〜17:00の時短勤務で店長を務める。
橋本さんのLife History
★…ターニングポイント
-
18歳
高校卒業前に進路で迷っているとき、『ホットペッパー』で「スクエア」のネイルスクールを知る。
軽い気持ちで通い始めたものの、ネイルの奥深さに引き込まれていき「ネイリストになりたい!」と真剣に思うようになった。 -
20歳
オーナーから「うちで働きませんか?」と声をかけられ、「スクエア」のサロンに入社。
約1カ月後にネイリストデビュー。
あまりに早いデビューで緊張しすぎて、最初のお客さまの施術のことは何も覚えていないそう。 -
23歳
店長に抜擢される。
自分より年上や社歴が長い先輩もいたので「無理!」と思いながらスタート。 -
24歳
★担当店舗のスタッフの入れ替えがあり、店長として1から店づくりをする醍醐味を知る。
-
26歳
2年間おつきあいしていた彼氏と結婚。
-
27歳
長女を妊娠。
一瞬仕事をセーブすべきか迷ったけれど、体調に問題がなかったため産休まではそのまま仕事を継続。
長女を出産し、育休に入る。 -
28歳~
長女が生後6カ月のときに店長としてもとの職場に復帰。
保育園の送り迎えがあるため、現在は9:30〜17:00頃までの時短勤務中。
橋本さんへのインタビュー
Q. やりたいことがわからなかった状態から、「ネイルでお店を持ちたい」と思うほどになった理由は?
-
A. スクールでネイルの奥深さを知ったからです。
スクールに通い始めたのはほんの軽い気持ちでした。高校卒業後の進路に迷っていて、学校を選ぶにも何がやりたいかわからなくて。『ホットペッパー』でうちのスクールを知った10年前は、まだネイルスクールが少なくて新鮮だったのかもしれません。通い始めたら、ネイルはただ塗るだけでなく、爪のお手入れが大事だったり、接客についても学んだり、アートも奥が深くてどんどん引き込まれていきました。卒業の頃には「ネイリストになって、将来は自分のお店を持ちたい!」と思っていましたね。
スクールに通い始めて1年半くらいたったときに、講師として来ていたオーナーに就職の相談をしたら、「うちで働きませんか?」というメモをこっそり渡してくださいました。
Q. 入社3年目で早くして店長に。どんな心境でしたか?
-
A. 自分に自信をつけるために「何かで1番になろう!」と思いました。
サロンに就職して3年目に店長を任されたときは本当に「無理無理!」って思いました。オーナーは「大丈夫よ」と気軽におっしゃっていましたが、自分より先輩がたくさんいましたし。どうしたら店長らしくできるか考えたときに、「自分で誇れるものを持つために、何かで1番になろう!」と。新規でもリピーターでも積極的にお客さまを担当するように務め、お店で「指名1位」になれました。それが少し自信になった気がします。
Q. ネイリストとして壁にぶつかったことは?それをどう乗り越えましたか?
-
A. お客さまからのクレームはありがたいことだと思うようにしました。
ネイリストになりたての頃は、甘皮を切りすぎてしまったり、ネイルの塗りむらがあったりと、技術的な未熟さでクレームをいただくこともありました。当時はただショックを受けるばかりで。でも、オーナーや先輩たちから「お客さまがちゃんと言ってくれるのはありがたいことなんだよ」と言われ、確かにそうだと思いました。何も言ってくれずにお店に来なくなることもあり得たわけで、その方がずっと怖い。指摘してくださるお客さまはまた来てくださる方なので、次に失敗しなければいいのですから本当にありがたかったです。人から指摘をされなくなったら終わりですよね。
だから今は後輩たちが同じことで悩んでいたら「失敗を気づかせてもらえることで成長するんだよ」とアドバイスしています。
Q. 育児と仕事の両立は大変ではありませんか?
-
A. 恵まれた環境なので、大変ではなく「生活が新しくなっただけ」と思っています。
うちの会社は子どもがいる人を積極的に採用したり、ママスタッフを大事にしてくれているので、環境的に恵まれていると思います。育休を取得したのは私が初めてでしたが、戻れる環境をつくってくださっていたので、子どもができても辞める必要はないと思いました。実はオーナーのお子さんが通う民間の保育園にオーナーの取り計らいでうちの子も入れてもらえて。保育料の補助制度もあります。育休を6カ月しか取らなかったのは、ブランクで技術の衰えが怖かったのと、お客さまを待たせるのが申し訳なかったからです。
復帰直前にオーナーと面談して「店長として戻ってきてほしい」と言われたときは、時短勤務になるので受けるべきか戸惑いましたが「限られた時間内でがんばってくれればいいから」と言ってくださいました。
お客さまにも恵まれていて、自分と同じ「働くママ」であるお客さまがたくさんいるので、施術中に育児の相談をさせていただくこともよくあります。お客さまとの接客密度が濃いネイリストの特権ですね。
確かに出産前とは時間の使い方などは変わりましたが、大変になったのではなく、「生活が新しくなった」くらいで、当たり前のこととして受けとめています。
若手女性スタッフへ、メッセージをお願いします!
私は環境に恵まれていると思いますが、どんな環境でも「仕事を続けたい!この仕事が好きだ!」という気持ちがあればできると思います。中途半端な姿勢ではまわりは動かせませんが、自分が真剣だという姿を見せれば家族や会社も理解してくれるはずです。私は家ではすごく忙しい素振りを主人に見せて協力を仰いでいます(笑)。まだ女性中心で子育てするのが当たり前の風潮ですが、パパももっと子育てに巻き込んで、ママたちも普通に働ける日が来るといいですね。
Salon Data
ネイルサロン&スクール スクエア 紙屋町店
- アクセス
- 紙屋町西電停より徒歩4分
- 創業年
- 2000年
- 店舗数
- 4店舗(うち1店はスクール併設)
- 設備
- 4席 (ネイルサロン&スクール スクエア 紙屋町店)
- スタッフ数
- 18名(全店舗)