EVENT REPORT

for Women

結婚・出産・シゴト･･･先輩が語る
女性美容師
20代の働き方・
30代の過ごし方

9/26［Mon］＠Osaka　9/27［Tue］＠Tokyo

結婚、出産、子育て…と、ライフステージによって働き方も変えざるを得ないのは女性共通の悩みでしょう。今回のイベントでは家庭も仕事も両立して輝いている、30代～40代の先輩女性美容師４名にご登壇いただき、女性ならではの働き方や悩みについて本音トークをしていただきました。大阪、東京と２日間にわたって開催したイベントは、参加者はもちろんスタッフも女性限定。職場では相談しにくいことを登壇ゲストと意見交換できるコーナーもあり、充実した時間になりました。

当日の様子のダイジェストムービー（約3分）

フルバージョンはこちらから

GUEST SPEAKER登壇ゲスト

apish AOYAMA樋口いづみさん

樋口さんの
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41歳、スタイリスト歴17年。既婚で7歳女児のママ。サロンワークの他、ブライダル、雑誌の撮影、セミナー講師、プレス担当も務めている。週4～5日出勤、オープン～16時の時短勤務。

Ange登坂さおりさん

登坂さんの
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38歳、スタイリスト歴14年。既婚。「株式会社トシックスホールディングス」取締役副社長。池袋「Ange Lug」ほか20店舗をマネジメントしながら、月約120名のお客さまを担当している。

serio anjo塚田美由貴さん

塚田さんの
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37歳、スタイリスト歴16年。既婚で10歳女児と、7歳男児のママ。現在は「serio」グループ全女性スタッフの相談役「キャリアメンター」。週5日出勤、オープン～16時30分の時短で活躍中。

Grow by GARDEN吉野慶子さん

吉野さんの
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32歳、スタイリスト歴10年。既婚で1歳男児のママ。雑誌の撮影も手掛ける仕事人間だったが妊娠を機に産休・育休へ。今年5月の復帰後は週4～5日出勤、オープン～17時の時短勤務。

MODERATOR 司会進行

ホットペッパービューティーアカデミー　服部美奈子

35歳、元・美容師。立ち上げ時からアカデミーを担当。全国で講師を務めるほか、「女性活躍」「訪問美容」をテーマに活動している。

01. 先輩の話を聞く：
パネルディスカッション

スタイリストデビュー後、
お客さまをつけるために努力したこと

デビュー当時はカリスマスタイリストとして大人気の坂巻（注：「apish」代表・坂巻哲也さん）のスタイルをオーダーするお客さまが多く、希望通りに坂巻のマネをしてお客さまも喜んでくれたけどリピートがない。なんで？と思っていたら坂巻から「俺のマネをしてもダメ。女の子にしかできないことを考えろ」と言われて…。

ヘアアレンジが好きだったので、「これなら先輩に勝てるかも！」と思って極めたのが転機になりました。

樋口さん

登坂さん

店長（管理職）になって
たいへんだったこと、よかったこと

プレッシャーもあったけれど、「自信がなくて当たり前、やってみてダメならやめればいい」と割り切りました。やってみると、私の人生を一番変えた経験に。
人を束ねることで相手の気持ちがわかり、気遣い、思いやりを学ぶことができて。スタイリストとしても成長できました。

20代のときにやっておくべきこと

これはみなさんに伝えたい！

25、26歳で結婚・出産した自分は、当時の売上はよかったけれど、どのスキルも中途半端なまま産休・育休に。復帰後のいまも、私には強みがないと思っていてそれが悩み。
なんでもいいから、若いうちに強みを持つべき！

塚田さん

02. 先輩に質問する：
Q&Aコーナー

時短勤務でも売上を下げないためにはどうしたらいいでしょう？

私は復帰後、カットだけでなくシャンプーから自分で担当するなど、お客さまへの接し方を変えました。時短の自分に合わせて来店してくださるお客さまのため、一対一で向き合う姿勢を大切にするように。一部をアシスタントにお願いするときも、お客さまへの声かけはこまめにしています。

するとトリートメントやヘッドスパのオーダーも入ったりして、一日あたりの担当人数は減ったけれど客単価はアップしています。

樋口さん

吉野さん

私も以前は15分刻みで予約を取っていたけれど、復帰後は数をこなすよりも、
一人のお客さまにより多くの愛情を注ぐようにしています。
それはお客さまにもきちんと伝わって、新しいお客さまを紹介していただくことにもつながっています。

自分が将来どんなスタイリストになりたいのか、はっきりイメージできていません。みなさんは20代前半にどう目標を立てていましたか？

自分自身は人からどのように見られたいのか、話し方でもファッションでも、自分のプロデュースの仕方を考えるといいんじゃないかな？
そして後輩たちにどういう夢を見せてあげられるかを考えて動くといいと思います。

美容以外のことを知らないまま年をとるのは、損をしていると感じます。美容師である前に一人の人間として、どうしたら心が満たされるのかを考えていました。

登坂さん

塚田さん

若手のころは名古屋で働いていると東京がすごい魅力的に見えて、有名サロンのヘアショーをお金がない状況でも見に行っていました。そして少しでも東京に差をつけられないようにと、コンテストも片っ端から出て名前を売ろうとしていましたね。

将来の自分はまったく想像できなかったけど、結果的にコンテストの受賞歴はいまの自信になっています。

時短勤務で早く帰るのが申し訳なくて…。どう切り抜けましたか？

復帰時、私は「ごめん」って言わないことに決めたんです。
「別に早く帰ってゆっくりしているんじゃないよ」って理解が得られるように、子どもの世話をしたり家事をしたりといった帰宅後の過ごし方を日頃の雑談で伝えています。

吉野さん

03. 先輩からみなさんへ：
登壇ゲストよりメッセージ

写真左より、登坂さん、樋口さん、吉野さん、塚田さん

登坂さん

美容師は女性をきれいにできる大切な仕事。美容に限らず「女性活躍」を後押しする流れがあるいまこそ、女性の私たちががんばって、もっと世の中をよくしていきましょう。

塚田さん

私はママであること、30代後半になったことをマイナスに考えていました。でも今回みなさんの話を聞いて私自身勉強になり、これは強みにできるって思えました。みなさんもあきらめずにがんばりましょう！

樋口さん

自分が若いころは40代になって現場に立つ美容師は想像できない世の中でした。でもお客さまが年を重ねれば、年齢が高い美容師も求められるもの。若い子に負けないで私も走り続けます！

吉野さん

出産して自分は「子どものためなら何でもできる！」と思えるようになりました。女性は強いんです！悩みがあったら勇気をもって上司に相談してみてください。

アカデミーよりメッセージ

女性美容師さんは、みなさんが思っている以上に、お客さまやサロンから求められている存在です。なのに、誰にも相談しないまま「続けるのは無理だ」と決めつけてサロンを辞めてしまうのは、本当にもったいない！意外と近くに、力になってくれる人がいるかもしれません。一人であきらめずに、一緒にがんばっていきましょう！