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第5章スタッフそれぞれの自己実現と、1万人の雇用

「会社も僕たちも、スタッフの
自己実現を叶えるツールです。」

共同経営についてうかがいます。冒頭に「4人でやる必要があった」という話がありましたが、その必要性やメリットをお聞かせください。

三浦●僕らは依存関係になく一人ずつ自立しているので、一人でも独立はできた。だけど志が大きいから、自然と同志が集まったという感じです。美容師の労働環境の改善や社会的地位の向上という大志を実現するために、4人でやる必要があった。

「4人でやる」って創業前に話したら、周りの99%の人から止められました。うまくいかない、大変だよって。でもいざやってみても、ケンカしたことないんですよ。なぜかというと、この4人は理念やビジョンを共有していて、「誰が言ったか」じゃなくて「何を言ったか」「何を目指すか」で議論できるから。たとえばクリエイティブ部門のリーダーはSHIGERUであり、表現が一番上手なのも彼だけど、クリエイティブに関しての発言権があるのは彼だけってわけじゃない。僕らも意見は言わせてもらうし、互いに尊重できる。4人は補完関係にあるから、うまくいっているんじゃないかなと思います。

共同経営だからこそ、関係性の維持のために気を付けている点はありますか。

佐々木●特に気は遣ってないよね(笑)。まあでも、みんな相手へのリスペクトがベースにある。

三浦●そうだね。あと「自分が役に立てない状態になったら代表を下りる」とみんな考えていて、自分に価値を持たせることを常に心がけ、勉強を欠かさない。そしていまのポジションに固執せず、何が最適解かを常に探っている感じ。環境や生き物も変化するようにTHEATERの在り方も変わっていくでしょう。相談して新たな役割を任せたり、自分で新しくやりたいことを始めたり。THEATERというのは志を実現するツールであって、常にアップデートしていくもの。なので毎週、代表ミーティングをして考えを共有しています。

大井●三浦が言うように、成果を見せることは意識しています。とはいえ、一時うまくいかないことがあったって4人の信頼関係はくずれませんよ。うまくいかないなら「じゃあどうしようか」って話し合う。役割分担はあっても意見は言って、相手を尊重する。でも手出しまではしない。そういうバランスは自然と気遣いできている点かも。

SHIGERU●僕も3人への尊敬の気持ちは常にあります、創業当時からずっと。今日の話しぶりをみてもらってもわかるでしょうけど、この3人がすごいじゃないですか(笑)。ワーッとパワーがあって。だから僕もほんと、成果を出すというんですかね、みんなから頼られる存在であるようにしなくちゃなってのは常に意識しています。自立した4人であり、高めあえる存在であるようにってのが気を付けているところです。

今後の展開は?

三浦●僕らは「スタッフがやりたいこと」を叶えるのが目的。飲食店がやりたいって言うならやるし、海外展開したいなら手助けする。会社も僕たちも、スタッフの自己実現を叶えるツールなんです。

先ほども「僕ら4人はベクトルが自分に向いていない」という話がありましたが、そういう利他的な考えを抱けるのはなぜでしょう。

三浦●僕らだって若いころは自分が一番かわいいと思っていましたよ(笑)。でもいまは、自分がやりたいことと、人に与えられる自分の価値がシンクロしていて。リターンを求めて与えているわけじゃなくて、「やりたいし、できること」という、ある意味では利己的な考えが、表面化したら利他的に見えるというか。若い子たちが、それぞれの自己実現を叶えられる環境を与えてあげたいんです。

アカデミー制度も、「スタッフがやりたいこと」を叶えるためのもの。これを継続していくことで、10年後には「THEATER」と聞いたとき、「美容室」じゃなくて「あぁ、あの教育機関ね」ってなるんじゃないかなと思っています。

数字的な目標としては、将来的に1万人の雇用を生み出すこと。そのために2025年までに札幌、仙台、東京、名古屋、大阪、博多の全国6都市と、プラスしてアジアにアカデミーを持つ。そして、アカデミー生の受け皿として店舗を出す。だから店舗数自体は目的じゃない。雇用を生むことが主体で、そのために店舗数があとからついてくるという考えです。

壮大な目標ですが、実現のために何が必要だと思いますか。

三浦●僕たちのレベルアップでしょうね。1万人の長になる器が必要だし、そこがしっかりしていれば人は育つ。そして一緒に夢を叶えるために歩める、人生を共に楽しめる同志が必要です。

この先、社会のテクノロジー化が進んでいくほど、カウンターカルチャーとして「人と人のアナログな交流」も重要性を増すでしょう。だから僕たちは、人格形成、人間力の教育を一番大事にしているんです。

  • 東京、横浜、埼玉に展開するTHEATERグループのサロンは「高品質かつリーズナブル」というコンセプトは統一しつつ、店舗により店名もインテリアもさまざま。取材は東京・池袋にある「LAND(ランド)」におじゃました。出店エリアは今後、全国に拡大予定

  • 年始にはスタッフと一緒に明治神宮に初詣へ。9名からスタートした会社も創業3年目に入り100名を超す大所帯に

「僕たち地味だから映えないんですよ」と言い、終始笑いに包まれた撮影。
インタビュー中のやり取りからも、関係性のよさが伝わってきます。

彼らの口から出るのは、常に本質を突いた言葉。
「未来を先に決める」「矢印は自分ではない」
何度となくそう繰り返しました。

これから続く人たちに、明るいステージを用意するために。
4人とも、こちらが心配してしまうくらい、自分のことはそっちのけで。
その未来につながる手立てを、今日も真剣に考え抜いています。

インタビュアー
千葉智之(ホットペッパービューティーアカデミー)
編集
柳澤真実
ライター
大西智与
撮影
久保田敦

※掲載されている情報は2019年05月27日現在のものです

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