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第3章スケールを大きくするための挑戦

「スタッフ全員を“経営者”に。
そのための教育をしていきたい。」

「GOALD」オープニングスタッフと

先ほど、「雇用形態やキャリアパスに関して新しく目指したいものが見えてきたから、新しくサロンを立ち上げた」というお話でした。そのために導入した仕組みがあれば教えてください。

一般的な事業会社の常識が、美容業界では当たり前ではない。よくない伝統が継承されていって、いまだに美容師たちの待遇がよいとは言えません。給与を上げればいい、という単純な問題ではない。会社として健全な経営計画をつくり、将来を描ける役割やキャリアパスを提示し、成果に見合うライフスタイルを約束することに徹したいと思っています。

その中でも教育が一番大切です。従来の美容業界って評価基準が数字・売上など「目先の結果」しかなかった。でもそれだと投資回収サイクルが早い価値観のプレイヤーしか育たない。美容業界で管理者に向いてる人って少ないと思いますし、育たない環境なんです。結果や数字を追い求めた先はどうするのかを、組織として示せていない。それは雇用者の教育放棄だな、って思います。

なるほど。

下の子に目線を落とすことを忘れ、自分だけよく見せることにとらわれてしまう。下の子に追い抜かれたら自分のポジションがなくなるから、仕事を落とさないし教えない…なんてことも起きてくる。だからトップがいつまでも変わらないし、やがて衰退していく。そういうサロンを多く見てきました。

なので直線的な目先の結果ではなく二次曲線を描いて、長期的な結果を目指せるように心がけています。「挑戦とビジョン」を評価する会社でありたいですね。経営者は仲間の夢をデザインし、叶えることが使命。「現場ファーストで、彼らが自由に暴れられる土台を作るのが役割」だと考えています。
具体的には、アシスタントプレイヤー(スタイリスト)、マネージャー、管理職でそれぞれに3段階の役職を設定し、各役職に対するミッションや評価軸、給与体系を用意しました。

徹底していますね。

その他、営業部、マーケティング部、教育部の3つの部署いずれかに所属させています。それぞれバックオフィスのスタッフの指導のもと、役割と責任を持たせながら「美容技術以外」も学ぶ。一般企業だとこういう経験を積む機会が普通にありますよね。だけどいろいろな人から話を聞いて思うのは、美容師って技術ばかり追求するから、ミーティングもきちんとできないまま、ってことが珍しくない。資料も用意できないし、進め方もわからないから、何を決めるわけでもなく時間だけが過ぎていく…なんてことになってしまう。

チームに分けたのは教育のためと、チームとして結果を出せたらアシスタントにも利益を分配できるようにしたかったからという面もあります。アシスタントもスタイリストも、「お客さまを幸せにする」っていう目的は同じ。なのに給料の差が大きいのは、僕は納得できなくて。だから評価軸を「売上以外」にも用意したかったんです。

美容技術だけでなく、経営に関しても学べる環境を整えた、ということですね。成長していったスタッフには、将来的にどんなキャリアへ進んでほしいと考えていますか。

美容室って「教育機関」として優れていると思うんですよ。お客さまである、中学生にも投資家にも会えて。人と人として向き合うなかで、彼らからいろんな考え方や価値観を学べる。そこで得たものをふまえて、世の中に自分がどう貢献できるかを見つけることができるんです。お客さまに何か業務で協力いただいたり、一緒にビジネスをしたり、他にこんなコミュニティスペースはないですよね。

アシスタントは自分を知る段階、スタイリストは価値を生み出し、自らの信用によって人とお金を生む段階。その次の段階である管理職以上はマーケティングやマネジメントスキルなどを使って自分が生み出した価値を最大化し、店舗の売上を高めていく。そして価値を最大化できるようになれば、お金を動かせて自立してもやっていけます。

スタッフには30歳くらいまでに、その段階までいってほしい。僕は全員を自立させ、経営者や実業家にしたいんです。そのためにも、入社時から少しずつ教えて、実践させる必要があると考えます。

その「経営者」というのは、のれん分けのような形で美容サロンのオーナーになるということですか。

FCで数字を追わせるトップはつくりたくないですね。全て本体で。サロンでも他の事業でもいいし、子会社化するのか別会社なのか合弁なのかは、それぞれにとってやりやすい、いろんなパターンがあると思います。形はそれぞれでいいから、スタッフには「人・モノ・コト・金」を動かせる人に育ってほしい。

そのためにも目指すのは「イケてる会社」よりも、健全な経営計画を立てて将来のために社員や外部へ投資ができる、どの視点から見ても蓋を開けても「できた会社」。そのうえでスケールのデカいことをしたい。いま始めているのは、そうなるための挑戦です。

  • 新卒二次面接では、輪になり終礼に参加してもらった。同じ目線でお互いの想いを共有するためだ。「素晴らしい新卒“全員”を受け入れることが出来ない会社であることに悔しさを感じ、闘志にさらに火がついた」とトメ吉さん

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