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第4章数字よりも「本質」を重視

「無駄を省き、本質を整える。
そうすれば売上は付いてくる。」

とてもスタッフを大切にされていますが、ES(従業員満足度)と高収益であることは両立が難しいとも言われます。リピート率や利益率など、課題は?

よく聞かれるんですが、そういう数字、僕はまったくわからないんです(笑)。リピート率、人件費率、送客数も、どうでもいい。売上も「結果」であって、まずは自分たちが提供しているもの、技術や接客が適切であるかどうかを気にしています。

だから売上が悪いからってスタッフにどうこう話すことはないけれど、お客さんへの対応に関しては「あの瞬間はちょっと違うよね」とか細かく注意します。僕が気にするのはお客さんへの接し方や、SNSをきちんと更新しているかとかの部分。そういう根本があって、数字は後からついてくるもの。人件費率とかを気にしたら、こんなにお給料をあげられない(笑)。

それにスタッフ満足度が高いほうが、売上は高まると思います。飲食チェーン店のワンオペが問題になったとき、その店は売上がすごい落ちたんですよね。お客さんにとってはスタッフが大変だろうが、出てくる料理も払う料金も一緒です。それでも、そんな店には行きたくない、ブラック企業にお金は落としたくないって考えるお客さんが多い証拠。美容師の場合もそう。お客さんも疲れきった人に髪なんて触られたくないですよね。

人件費率など経営者であれば必ず気にする数字はありますが、 あえて気にしない?

もちろん経営の勉強はしましたよ。経営者の友人も多いので、彼らから話を聞いたりもしました。だけど細かく数字ばかり追うのって性に合わない。だから知ってはいるけど無視してます(笑)。数字よりも現場に向き合うことが好きなんですよね。

縮毛矯正も、別にこれだけに特化していくつもりはありません。僕自身が縮毛矯正に興味があって好きだからやっているだけ。そしたらお客さまに喜んでいただけて、多くの方が来店してくださっているのが現状です。

スタッフには「自分がやりたいことをしなさい」と話しています。実際、うちにはサロンワークをしながら外でヘアメイクをしたり、アート活動をしている子もいます。ここの内装やインテリアも、そういうのが好きな子たちに全部任せました。僕は女性が好むインテリアとか全然わからないし。店内の壁に描いてある女の子の絵も、うちのスタッフが描いたんですよ。

お話を聞いていると本当にスタッフがのびのび働ける環境だとわかります。芝原さん自身は若手のころに寝る間も惜しんで練習を重ねたと思いますが、スタッフにも同じことを望んだりは?

みんな僕ほど体力があるわけじゃないし、人によって限界って違う。僕は苦労して遠回りをしてきましたが、同じ苦労をみんなに押し付けたいとは思わない。むしろ僕がこれまでの過程で知った近道を教えて、そちらを歩ませたい。たとえば僕は12時間ビラ配りをしました。でもいまはSNSが発達して、それでモデル募集だってできる。どっちの方法がいいか?SNSに決まってますよね。

僕は「健康的に美容師でいられること」と「本質を整えること」、この2つが大事だとスタッフにはずっと言い続けています。だから本質である技術力は大事にしていますが、とはいえすべての美容技術をみんなが等しく勉強する必要はない。僕はひと通りできるけど、スタッフにそうなることは求めていません。カラーが得意なら、そこを磨いてカラーのスペシャリストになればいい。オールパーパス(※パーマのために髪の毛全体をロッドで平巻きにすること)なんて生涯で10人のお客さんをやるかどうかなのに、学ぶ必要ないですよね?

うちはヘアセットやエクステ、特殊系のパーマはやらないので、そうした技術教育もしません。効率が悪い技術のために勉強時間を割くよりは、最初から「うちはやらない」と断ったほうがいいって考えです。

  • コロナウィルスが流行するなか、スタッフそしてお客さまを守るため、いち早くマスク着用に踏み切った(芝原さんTwitterより)

  • 席にひとつずつある「iPad」。縮毛矯正のビフォー・アフター画像のほか、スタッフ紹介、スタッフおすすめの飲食店やアパレル情報などが流れる

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