学ぶ。つながる。発信する。美容の未来を創る場所。
vol.53
CIEL
「CIEL(シエル)」などヘアサロンを全国に展開する、「OXY(オクシー)株式会社」代表取締役 山下さん。投資家から美容室経営に転身したことでも話題です。そして、新型コロナウイルスが猛威をふるうなかでも店舗展開の勢いを止めなかったウラには、投資家としての目、徹底したコスト管理、そして何よりスタッフへの想いがありました。
第1章証券会社、投資家という異色の経歴
特に理由があったわけではないんですが、大学の就活中に「証券ディーラー」という職を知って。9時~15時まで株の売買をして、15時~17時までゆっくりして帰る、と聞いて「なんて素晴らしい職業なんだ!」と(笑)。東京・名古屋・大阪にある会社に片っ端から応募して、1社だけ受かった大阪の証券会社に入りました。そこで5年くらい働きましたね。
はい、時間を自由に使えるというのが魅力的で。僕がやっていたのは、デイトレードという1日で損益が分かる取引ですが、自分が努力した分がすぐに数字としてあらわれるので、それがいいなと。夜はラーメン屋でバイトしながら、2年くらい活動しました。
いや、数字が特に好きだということはなかったです(笑)。仕事というより、マネーゲームの確率を求める感覚で。たとえば10万損したとしても「マイナス10」という“数字”で捉える。感情を入れなければ、機械的に「数字を積み重ねる作業」としてトレードができるようになります。それが楽しかった。
それを“お金”として認識する人は「10万円、取り戻そう」「今日、働いた分を取り返さないと」っていう思考になるので、“損切り”できないんです。
トレードでは、感情をコントロールできないと大きくやられる。自分のちっぽけな感情なんて、まったくいらないんです。そのおかげで、僕はもともと頑固なタイプでしたが、柔軟な考え方になれたと思います。大事なことは、すべてトレードから学びましたね。
利益は出していたものの、「このままでいいのか」という感情が芽生えて・・・。株式投資で得た利益には税金がかかりますが、もし今後税率が引き上げられたり、証券会社の手数料が上がったりしたらデイトレーダーとして生き残れるだろうか、という心配もありました。
毎日パソコンと向き合い、数字を追いかけるだけの人生。人と一緒に作りあげるような「やりがい」がほしくなって。そこで、何か事業をしようと思いつきました。
投資家時代はときに、1日で800万円を超えるマイナスを出したことも。「情報量をより多く取り入れるために、モニターを1枚増やしてトレード環境を強化した」という
デイトレーダーとして評価され、株についての講演を数多く行っていた
新規会員登録を頂くと、メルマガで最新記事や人気記事のお知らせをお届けします。また、セミナー・イベントの申し込みや、動画によるセミナーの視聴も無料で可能になります。
投資家魂で、時代の先を読む!
コロナ禍でも勝ち続ける仕組み。