連載ショートストーリー
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マーコ
4年間スタイリストとして活躍し、妊娠を機に退職。現在は専業主婦。31歳。IT企業に勤める夫と、2歳の長女と幸せに暮らしつつ、美容師に戻りたい気持ちが高まってきている。
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マーコの夫
マーコとは専門学校時代の同級生。元美容師。結婚を機に家族との時間をつくるために転職。IT企業で営業をしており収入はそこそこ。家族が一番大事な「気持ちはイクメン」。
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マーコの長女
2歳。元美容師夫婦の娘だけあって、キラキラしたものやキレイなものが大好き。ママに髪をかわいくしてもらうのが何よりうれしい。夢はパパのお嫁さんになること。
「いつかは働きたい」けど
復帰するタイミングって
いつがベストなんだろう?
ファイナンシャルプランナー
「働きたい」と思ったときが復帰のタイミングです
氏家祥美さん
ハートマネー代表。ファイナンシャルプランナー
ご自身も7年間の専業主婦期間を持つ2児の母
みなさんが仕事を退職された理由は、結婚や妊娠、子育てがほとんどではないでしょうか。家計のご相談を受けている方々の中では、お子さまの成長とともにお金がかかるようになってきて、お子さまが小学校に入るタイミングで再就職される方が感覚的には多いです。
でも、復帰のしやすさから言えばブランク期間は短いにこしたことはありません。また、復帰を考える理由が収入の場合、家計が苦しくなってから働き出そうとすると、仕事や職場を選ぶ余裕がなくなって、選択肢が限られてしまうケースがあります。そのため、今すぐではなくても「いつかは働きたい」のであれば、具体的な時期を見据えて、準備だけは早めにしておいた方がいいと思います。美容師の方であれば、最新のトレンド情報を収集したり、サロンの求人情報をチェックしておくなどです。
いつかは働く意思があって、もしも子どもを預ける環境などがあるのであれば、すぐにでも動き出した方がいいと私は考えています。「いつかは」と思っている間にブランクが伸びると、社会復帰するのがますます怖くなってしまうからです。「働きたい」と漠然とでも思ったときがタイミングなのです。
先輩ママ美容師
子どもを保育園か幼稚園のどちらに入れるかを考えたことがきっかけでした
徳永愛実さん
ブランク2年・大阪
アシスタント時代に退職して復帰した2児のママ
私自身の復帰の時期のきっかけは、上の子が3歳になるときに「保育園に入れるか、幼稚園に入れるか」を考えたことでした。経済的にもいずれは仕事復帰したいと思っていたので、気持ち的には保育園に入れたいとは思っていました。
けれど、当時自分の中で漠然とモヤモヤしていて。アシスタント時代に退職していたので、もし美容師に戻っても同期よりもだいぶ遅れてしまうし、かといって他の仕事をしたいのかと。そんなときに、同期だった友だちに相談したら「今は人を募集しているからきっと戻ってこられるよ」と言われました。自分が復帰を考えていたタイミングと、勤めていたサロンの募集のタイミングがうまく合ったので、オーナーに思い切って「戻りたい」とお願いしてみたら快諾いただけたのです。
復帰してよかったのは、「自分は純粋に美容師の仕事が好き」と思い出せて、モヤモヤがすっきりしたことです。もし美容師をあきらめて別の仕事に就いていたら、ずっとモヤモヤしていたと思います。今は好きなことをまた仕事にできている幸せをかみしめています。
先輩ママ美容師
働きたいタイミングと、サロンのオープンが重なりました
鎌倉玲子さん
ブランク7年・岐阜
私は7年間も専業主婦として子育てに専念していましたが、長女が小学校、次女が幼稚園に入ったタイミングで「そろそろ仕事復帰したいな」と思い始めていました。ちょうどそのとき、元のサロンで先輩だった今のサロンのオーナーが独立開業したのです。あわよくば勤めさせてもらいたい気持ちをもちつつ、開店のお祝いに行ったのです。そうしたら、オープンでとても忙しくされていて。「私に手伝えることがあったら言ってください!」と思い切って言ってみると「明日から来て」と(笑)。びっくりしましたが、うれしくて翌日から出勤しました。私はラッキーだったのかもしれませんが、動き出すことは大事ですね。オーナーも子育てしながらずっと働いてきた女性だったので、私の事情もわかってくれ、パートとして働き始めました。復帰した3年後に三女を妊娠したときは、もう辞める選択肢はなく、育休を取って復帰しました。