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第4章「人のために」が事業発展の礎に

「インナービューティで、
健康寿命の延伸に貢献したい。」

紆余曲折を経てインナービューティ製品の自社開発に方向転換し、現在は健康寿命の延伸に向けた活動にも注力されています。まったくの別分野から、こうしたことを重視されるようになった理由は?

独立した時は、ただただ自分が成功したいという想い。でもそれじゃあうまくいかないことを身に染みて実感する結果になりました。30歳から35歳くらいは絶好調でしたが、次の5年間くらいは健康保険証もなくなったくらいのどん底。倒産の危機におちいり、僕は経営者として失敗者だったわけです。「こんなに一所懸命にやっているのになぜつまずいたのだろう」と自問自答しても、理由がわからなかった。それで2007年に、起死回生の想いでメーカーになろうと決意した時、本を読んだり勉強をするようになったんですね。

ありきたりですが、稲森和夫さんとか松下幸之助さんの本を読むようにしました。初めは何を言っているんだかよくわからない。でもわからないなりに、擦り切れるまで読み込んで自己洗脳をしていって。理念勉強会をやろう!と社員を集めて、「会社の目標と目的は違うんだ」なんて、聞きかじりの内容を僕が講師になって話していました。

人に伝えるうちに自分の理解も深まっていって「お金目的だけじゃなく、誰かのため、何かのためという大義がないと人はついてこないし、成功しないんだ」と考えるようになりました。そうして、体の内面から美しさや健やかさを引き出すこと、美容という切り口から健康寿命を延ばしていくことを僕らの使命として抱くようになったんです。

現在はサロン専売品の販売の他にも、スポーツ施設と手を組んだ商品を開発したり、提携クリニックが開設したりと活動の幅が広がっていますね。

都内にある「IWAアカデミー(岩隈久志氏・監修)」という、食事、ファスティング、運動を融合した新しい考え方のスポーツ施設と業務提携を結び、アスリート向けの健康食品を開発・販売したり、ファスティングの指導を行っています。アスリート向けの健康食品って、添加物まみれのものもあるんですよ。それでうちが、インナービューティ製品でやってきたのと同様に、保存料や酸化防止剤、カフェインなどがフリーの安心、安全な製品を作ることにしたんです。

2018年にオープンした「グランプロクリニック銀座」は、インナービューティ・アンチエイジング・外面美容の3つから医療アプローチを行うクリニックです。ファスティング指導などを行うインナービューティの直営カウンセリングサロンは以前からあり、そこで病気の相談をされることもありました。ただ、医療機関ではないので対応ができませんでした。今後はこのクリニックにつなぐことができるので、大きな変化の一つです。

海外での販売も伸びているようですね。

マカオ、香港、ベトナム、シンガポール、アメリカ、韓国で販売していて、今年2月には上海の百貨店にも販売店ができました。中国はオンライン販売の市場が非常に大きいので、認定サロンによる対面販売だけではなく、「プロラボコンセプト」というシリーズを大手EC企業であるアリババグループのオンラインモールで販売しています。

海外の人たちは、日本の工場でこだわって作った「日本製」という点を評価して注目してくれて、海外企業からの引き合いがすごい状況ですよ。

今後の展開として目指す姿は?

インナービューティ製品は「モノ」ではありますが、うちでは予防医療のカウンセリング込みの「コト」を扱っていると捉えています。食事内容や血流のチェックを専門知識があるカウンセラーが行って、オーダーメイドの対面販売をするのが基本姿勢。海外からもそうした点を最先端の美容・健康アプローチとして評価してもらっています。また、アジア圏では予防医療としてのインナービューティのニーズがとても高まっている状況。そのニーズを逃さず、アジア ナンバーワンのインナービューティブランドに成長させることが目標です。

美容業界において、従来は外面からの美容アプローチが中心でした。でもこれからの時代は、国内外を問わず内面から美容・健康の土台を作ること、健康寿命を延ばすことがいま以上に重視されるでしょう。その役割を担う中心メーカーとして貢献していきたいと思っています。

  • 2018年11月に誕生した「グランプロクリニック銀座」は最先端の予防医療やアンチエイジング医学に精通する医師を迎え、医療から美容と健康にアプローチする医療機関

  • 代表の佐々木さんは、20万人の学生があこがれる経営者を選ぶ「LEADER'S AWARD 2017」(KENJA GLOBAL主催)の50人の経営者の一人に選出された。同アワードでは星野リゾートやアパホテルといった名だたる企業の経営者が選出されている

自らを「無謀な男」と言います。
人に何かをお願いされたら、まず「できます」と言ってから考えるそうです。決して「できません」とは言わない。

無謀でありつつも、着実な戦略が頭の中にあるのだと思います。
「夢はアジア ナンバーワンの、インナービューティブランド」。
言ったからには、実現してしまうことでしょう。

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