本音を引き出す「聴く」技術本音を引き出す「聴く」技術
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第3章厳しい時期を越えてシェア1位へ

「失敗しまくった僕からすれば、
成功することはサプライズ!」

ブランドリリースから7年目で、同価格帯のメンズスキンケアブランドとしてシェア1位にまでなりましたが、ここまでは順調な道のりでしたか?

発売初月は自社のECだけで92万8000円を売りました。思いつく限りのことはしましたね。ローンチパーティーをして、イケてる友達を呼んだり雑誌の記事にしてもらったり、広告も出稿しました。発売直前には無料サンプルの配布もして、そういうプロモーションのおかげで「ご祝儀売上」につながったわけですが…。その後は、みるみる減っていって20万~30万円くらいしか売れない月が続くように。

最初に製品を1000本くらい製造したんですが、「これを売り切るのに、この調子じゃ何年かかるんだろう…!?」って呆然としました(笑)。

そこからは?

厳しい時期が続きました。それでもあきらめずに堪えられたのは、発売して2カ月くらいのときに「東急ハンズ」のバイヤーさんがうちの商品に目をとめて、店舗で取り扱ってくれたことも大きかったです。あと、同じころに男性に人気のヘアサロン「OCEAN TOKYO(オーシャン トーキョー)」ができて。彼らも仲よくしてくれて、バルクオム製品の取り扱いヘアサロン第1号になってくれました。そんなふうに、なんとなく追い風は感じていたので、厳しくても続けていこうと思えました。

バルクオム製品を使ってくれた人からの評判が軒並みよかったのも、力になりましたね。僕はこれまでいくつも事業を失敗したので、こんなに喜んでもらえることが嬉しくて。「これだけは成功させよう」と思ったんです。

売上が伸ばせるようになった転機は?

転機というか、マーケティングのデータや知見が溜まっていって好転していきました。カタログ通販で伸びた会社の人からもアドバイスをもらって、「単品よりセット販売にしよう」「定期購入を導入しよう」とか、だんだんと売り方がわかって、いい循環が生まれていきました。それが発売から2年くらい経ったころですね。

2015年くらいから定期購入の仕組みができあがって、いまの土台ができた感じですね。

そうですね、おおむね順調な流れになりました。いまは売上の内訳でいうと6割が定期購入、残りの3割が小売りで、残り1割が海外、という感じです。

「バルクオム」は野口さんがもともとIT業界にかかわっていたこともあって、デジタルマーケティングで認知度を高めてきた印象があります。実際にはどういったことをされてきたのでしょう。

SNSの広告は小さなものから全部試しましたし、WEBでできることは何でもやりました。YouTuberに商品を提供して動画を作ってもらう手法でも話題になったり。1年前くらいからは、LINEのアドプラットフォームを使った会話型のインタラクティブ広告も始めて。そういうダイレクトマーケティングをうちの強みとして、ファンを獲得してきました。

ただ、何十種類も試して、当たった方法の広告出稿を増やしているので、その裏には失敗もたくさんあります。雑誌の記事広告を出しても何一つ反響がなかったり、数千万円かけても効果が出なかったことも。本当に失敗しまくりで、僕からすれば「成功することがサプライズ」みたいな意識でしたね(笑)。

あらゆる媒体のあらゆる方法を試して、成功する手法を探しているんです。さまざまな施策を試した回数でいえば、メンズスキンケアブランドではきっとうちが日本一。だからシェア1位になれたのも、その点で言えば当然とも言えますね。

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