「withコロナ時代」と呼ばれる環境下で、美容サロンに求められるものとは？
先進的な取り組みを通して、そのヒントをお伝えします。
vol.7
※紹介しているコロナ対策は取材時点のものです。状況によって、日々変わる可能性がありますのでご了承ください
中村トメ吉さん率いる、ヘアサロン「GOALD（ゴールド）」。メンズから絶大な人気を誇り、渋谷・名古屋で2店舗を展開しています。コロナ感染予防策として渋谷店は4月6日～、名古屋店は4月14日～臨時休業に。美容室「AUBE」協力のもと、スタイリストの数を分散して「AUBE」店舗にて5月7日～合同営業、6月1日～「GOALD」での営業を再開しました。
その休業期間に美容室におけるコロナ対策ガイドライン、また新しいビジネスを考え、次々と形にしていきました。
※「GOALD」HP
https://goald.co.jp/
#01業界でいち早く臨時休業を決断し、
独自の「美容室におけるコロナ対策ガイドライン」を策定。
コロナが長期戦になることを早々に見越して、緊急事態宣発令前の4月6日から業界でいち早く臨時休業を決断し、「美容室におけるコロナ対策ガイドライン」の策定にとりかかりました。厚生労働省、東京都、新型コロナウイルス感染症に関する専門家有志の会、日本感染学会などのオープン情報を参考に独自のガイドラインを策定。お客さまとスタッフの安全と健康、そして全国の美容室オーナー、美容師の参考になればと、4月29日にSNSなどに公開しました。
・「密接」対策
従業員の検温・マスク着用・手指消毒、ドリンクサービスの中止、セット面・シャンプー台などの設備および美容用具の除菌、など
・「密集」対策
お客さまの滞在人数に制限を設ける、従業員の出勤も最少人数で営業する、など
・「密閉」対策
すべての窓・ドアは密閉回避および換気のため常に開放する、換気設備の清掃・点検・整備などの維持、管理の徹底、など
現在は席と席の間に透明の飛沫防止シートを設置。シートができるまでは1席ずつあけての営業を行っていた
受付にも、飛沫防止シートを設置している
#02お客さまとつながる“クラウドファンディング”。
コロナによる営業自粛期間中、「お店は休業しても、お客さまとの関係は休業したくない」と、クラウドファンディングを実行しました。カット券や年間フリーパス、GOALDメンバーとのZOOM飲み会、中村トメ吉さんセミナーなど多様なラインナップで、リターンは1000円～100万円まで！4月23日にスタートし、たった1日で目標金額の77万7777円の2倍以上の支援金が集まりました。5月15日の終了時は、最終的に354人から総額522万3400円もの金額が集まりました。
プロジェクトの名前は「あなたと未来への約束」。“クラウドファンディングを通じてお客さまとGOALDの信頼関係の継続、そして未来への約束”という想いを込めた
リターンとして途中から追加された、学生限定「ツケ払いカット」。スタイリストカット料金は通常4400円、こちらをクラウドファンディングにて500円で購入。そのあと来店した際の支払いはナシ、その次に来店したときに残りの3900円を支払えばOK、という仕組み。自粛でバイトがなくなり経済的に困っている若者に貢献したいという、スタッフのアイデアから生まれた
#03人気ブランド「AUI NITE」とのコラボマスク販売。
「マスクはファッションであり、アクセサリーの時代。ヘアスタイルとマスクでかっこよくなって自信を持ってほしい」という想いから、「GOALD」のスタイリスト星さんとアパレルブランド「AUI NITE」デザイナー山口さんとで、コラボマスク“armmask”を企画・販売。デザイン性の高さはもちろん、洗って繰り返し使える・接触冷感・UVカット・立体構造3Dフィットなど機能性にも優れています。
「GOALD」渋谷店で先行販売したところ、わずか2日で完売。5月27日に「GOALD」オンラインストアにて販売した際には、開始20分ですべて完売しました。
マスクは1つ1650円。再入荷の際は、「GOALD」オンラインストアにてお知らせ予定
スタッフのやりたいことに、しっかりと耳を傾ける代表・中村さん。「やりたいことに熱くワクワクしてる時に、スピーディーにやるからこそ想いが乗り、周りやお客さまに伝わる。」と語る
- 業界でいち早く臨時休業を決断し、
独自の「美容室におけるコロナ対策ガイドライン」を策定。 - お客さまとつながる“クラウドファンディング”。
- 人気ブランド「AUI NITE」とのコラボマスク販売。
