第2章高待遇にある想い
「努力が報われないのが、嫌なんです。
一生懸命に働く美容師を救いたい。」
阿部さんが「note」に書いた、美容師への想い
SALOWINで働くスタイリストの待遇を、具体的に教えてください。
まず、売上歩合80％還元。これは業界の中でも最高水準だと思います。その他にも「薬剤は最大50％オフで購入可」「FC加盟の独立支援」「無料・有料媒体含めた集客支援」「光熱費・タオルクリーニング無料」「24時間サロンの利用可能」などがあります。
また、サロンワークは体への負担が大きいので、なるべくそれを解消できる設備を整えています。たとえば施術中、腰へのストレスをなくすため特注のセット椅子にしたり…。最近多いフルフラットのシャンプー台は、もともとスパ用に作られたものなので、高さが「座ったとき」に合わせてあるんです。それをそのまま設置してしまうと、腰を曲げてシャンプーをする必要がある。そこで、美容師が立つスペースの床をあえて凹ませて、立ったままでちょうどよい高さに調整しました。僕は美容師の経験がないので、スタイリストみんなで、働きやすい環境を考えています。
細かいところまで、配慮があるんですね。歩合80％還元というのも、驚きました。
勤務時間や売上に関しては、こちらからは口出しせず、個々に任せています。SALOWINに所属しているスタイリストで平均の数字をとったところ、「今までの労働時間の半分で、収入が2～3倍」という数字になりました。理論上そうなると仮定はしていましたが、実際やってみて、その通りになりました。
その数字を聞くと、興味を持つ方も多いのでは？ちなみに、SALOWINに入るときの「審査」は、ありますか？
SALOWINのスタンスとして「美容師としての職業に誇りを持ち、美容師としてがんばりたいと思っている人」に入ってほしいですね。
僕は、努力が報われないのが嫌なんです。
必死に努力して朝から晩まで予約が埋まるようになっても、努力していない人と同じ場所にいると、その人の負債を背負わないといけない。これは、チームプレーではなく、努力した人への依存です。
シェアサロンという場所は、努力しなければやっていけないので、自然と意識の高い人たちが集結します。
そうなると、技術や接客だけでなく、マーケティングなどさまざまな学びが自然と生まれていく。結果的に、さらに成長できる。
この成長のサイクルを生み出し続けるためにも、美容師としてがんばりたい人に使っていただきたいと思っています。
実際にSALOWINで働く方からの声は？
「先月まで、ふりかけごはんを食べていたのに、お寿司屋さんに行けた」と話してくれた子がいました。あとスタイリストのお父さんが、わざわざお中元を贈ってくださったことも。スタッフだけでなく「親御さんにも喜んでもらえた」というのが、うれしかったですね。
また結婚や出産をする方も多いです。お金や生活の心配をせずに、結婚したい人と、ちゃんと結婚できる。そういうのを見ていると、SALOWINをつくってよかったなと本当に思います。
ご自身に美容師の経験はないのに、「美容師のため」という想いが強いのは、どうしてですか？
マインド的な側面と、ビジネス的な側面があります。
まずマインドの部分ではシンプルに、美容師という職業を尊敬しているからです。美容師がいなかったら、困る人がいっぱいいますよね。でも、美容師側はどうでしょう？誇らしげにやっている人が少ないというか、どこか劣等感を感じているような…。結婚相手が美容師となった時、反対する親はゼロではない。そういうのを、なくしたいと思いました。
ビジネス面でいうと、確かに店舗数だけで見ればレッドオーシャンですが、所得軸や労働環境軸で区切ると一定ラインからプレイヤーがほぼいなくなりますので、完全なブルーオーシャン。つまり、参入する価値がある、と思ったからです。
フルフラットのシャンプー台。美容師が立つ場所を凹ませることで腰への負担を軽減。セット椅子も内部に金具を追加して、背筋が曲がらない工夫をした（写真は「SALOWIN銀座」）
