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第3章ネイル業界の未来

「ネイルを日常に、そして文化に。
他業界とのコラボで市場を拡大。」

今後の構想を教えてください。

2021年9月に、「 PARA GEL FES(パラジェル フェス)」というネイルコンテストを開催します。昨年はコロナでオンラインとなりましたが、今年はリアルで行う予定です。ネイリストのモチベーションアップの場を増やしたい、という目的でスタートして、今回で4回目。

アート・ワンカラーデザイン部門すべて、「コンセプト=デザインストーリー」を書いてもらい、審査も技術・ストーリーの半々で判断します。ただ単に、赤の一色をキレイに塗るのも大事ですが、大人っぽい赤、夏なのでこういう赤、とか。その一色に、きちんと物語があって、初めてデザインが完成する。

たとえば「このお客さまは、来月イベントがある。洋服はこういうものを着る。なのでネイルはこのデザイン」と、いった感じです。参加者だけではなく、見に来た方にも「勉強になった」と思ってほしいので、ボードを見やすくする、交流が図れる、などの工夫を考えています。

教育面では?

新たに、ネイルセレクトの中に「営業教育課」というものを発足しました。ネイリストが技術テストに合格した後も、「さらにリピートを上げるには」「時間通りに仕上げるには」といった講習を行うなど、困っている課題にピンポイントで対応できるように。

ネイリストって、「技術統一」が難しいんです。途中から入ると、なおさら。なので、ゼロから教育して、デビューまでサポートする「ゼロから教育」がキーワード。パッケージにして、オーナーも理解しやすい教育システムです。それらの研修は、オンライン中心でやっていく予定です。

ただ、すべてうちがやってしまうことは本質的ではない。「ここまでは我々がやります。後半3カ月はサロン内で」と、サロンと連携して進めることが大切です。

どんなネイリストが、増えてほしいですか?

ネイリストの役割を、拡張したいですね。爪だけではなく、手足、最終的には全身をキレイにみせるボディケア・スキンケアの提案ができること。お客さまの人生における「ライフビューティー」をサポートできるネイリストに、価値があると思います。

そしてケアやワンカラーの奥深さ、そこに“教育”をのせて、お客さまがネイルをもっと「日常」で楽しんでくれる世界になってほしい。

また、サロンの売上アップにつながる「ECサイト」を2021年8月頃に開設予定です。お客さまに新製品の案内・季刊誌の発送・サンプル提供などを行うことで、「サロンの固定ファンをつくる仕組み」を考えています。

「ネイル業界」に思うことは?

我々はメーカーで、一社にできることには限界があります。ネイル市場の拡大のために、サロン・ディーラー・協会…、一丸となって盛り上げていきたい。もっと言うと、「ネイル」というくくりだけではなく、ヘア業界・エステ業界など他業界ともコラボして、さらにパイを広げていきたいですね。

三宅さんのおじいさまが創業し、現在はお父さまが代表を務める、青森の美容室ディーラー「光美容化学」。一時は三宅さんが社長になった時期がありました。

「M&Aなどもして、バンバン売上を伸ばして。それを、自分の力だと錯覚していました。でも父から“売上があっても利益は出ていない”と言われ。なかば親子ケンカのように、辞めてしまったんです」。

当時、20代後半だった三宅さん。「その後、パラジェルが売れ始めて、気づきました。自分の歴史をさかのぼると、父や先輩たちの存在が大きかった。美容室ディーラーでの経験があって、今がある、と」。

ヘア業界での学びを、ネイル業界へ。そんな三宅さんの想いをのせた、ネイルセレクト。今やその存在はメーカーを超え、「ネイル業界における人材育成企業」といっても、過言ではありません。

「株式会社 光美容化学」代表取締役 会長兼社長である、三宅 誠一さん

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