イノベーターが
見ている未来
vol.84
その取り組みと背景、そして未来についての展望をうかがいます。
ailelashグループ
代表 泉 愛里さん (age.39)
東京・表参道にある、まつげ・眉毛専門店「ailelash(エールラッシュ)」。代表を務めるのは、現役アイデザイナー・泉さん。予約が取れないほど人気の秘訣は、来店~退店までを細かく129項目に分けたマニュアルの徹底にある。その教育方法を、自サロンのスタッフだけではなく、コンサルティング先であるサロンやスクール、オンラインサロンでも公開し、実績を上げている。お客さまが再来したくなる感動接客&スタッフが辞めないコミュニケーション術とは?
高知県生まれ。表参道の有名ヘアサロンに勤務後、大手アイサロンに入社し、統括マネージャーを経験。2011年、「aile lash」技術・経営コンサルティング会社を立ち上げた 。現在は、サロンプロデュースやスクール、オンラインサロン運営など、多岐にわたって活躍。
「ailelash」ホットペッパービューティー
第1章美容師としての挫折、アイデザイナーとしての転機
「美容師を辞めた自分がコンプレックスで、
アイデザイナーを負け組のように思っていた」
泉さんは、もともとは美容師さんだったとか?
はい、表参道の美容室で働いていたのですが1年半くらい経った頃、これからスタイリストデビューという時に、体調を崩してしまって…。体を酷使していたのと、上京する際「3年以内に結果を出さなければ、地元の高知に帰る」という約束を親としていて、メンタル的にも追い詰められていたのかもしれません。それで、美容師を辞めました。
そんな時、ある求人メディアで、海外から入ってきたばかりの技術をウリにした「まつげとアイブロウ専門店のスタッフ募集」というのを、見かけたんです。美容師免許必須とあり、そこで働かせてもらうことに。オープニング店長として入って、その後、教育を統括するマネージャーになりました。
アイデザイナーであれば、美容師免許の資格を活かせますね。
でも、どこかで美容師を辞めたことがコンプレックスでした。あまりにも、美容師に憧れていたから。アイデザイナーをしている自分を、「負け組」のように思っていました。「ただ、まつげを付ける仕事」と、舐めていたと思います。
そんな時、あるお客さまが、まつげエクステの施術後、号泣されたんです。「何かいけないことをしてしまった!?」と構えていたら、「私は、自分の顔がかわいいと思えたことがなかった。でも、今日初めてかわいいと思えました。整形をしなくても、こんなに印象を変えられるんですね!」と感動してくださったんです。私もうれしくて、泣いてしまいました。美容師でないと人をきれいにできないと思っていたけれど、アイデザイナーも、ハサミを持たない美容師だな、って。
それをきっかけに、アイデザイナーの仕事に誇りを持てるようになったんです。そこからは、まつげと眉毛でいかにコンプレックスを解消できる提案ができるかを、必死で考えました。
また「ひとつの職業」としてアイデザイナーを見た時、美容師より速くデビューできて、やり方次第では早い段階で稼げるようになる。女性としては時間のコントロールもしやすい、というメリットにも気づいたんです。
徐々にサロンも軌道に乗り、私自身は全国のサロン立ち上げなど別事業にも携わることに。その後フリーランスとして独立し、サロンのコンサルやスクール運営に関わるようになりました。
モチベーションはいらない!?
誰でも売上UP!129の接客ノウハウ。