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イノベーターが
見ている未来

vol.91

確固たる世界観を持ち、新しい取り組みをしている「次世代リーダー」へのインタビュー。
その取り組みと背景、そして未来についての展望をうかがいます。

株式会社TAT

代表取締役社長 髙野 芳樹さん (age.45)

売上は過去最高!全員が主体的に動く
“TATらしさ”は、なぜ生まれるのか?

ネイリストやネイルサロンなどに材料を販売するネイル用品専門商社である、株式会社TAT(ティー エー ティー)。ネイルサロンやスクールの経営支援も行う。コロナ禍においても業績は右肩上がりを続け、2022年は94億9,000万円に。強さの源泉には、スタッフ全員が自主的に動ける人材であること。その文化を、つくりあげているものとは?

髙野 芳樹(たかの よしき)さん/1978年、兵庫県生まれ。1998年、父である直樹さんがタカノ・アメリカン・トレーディング(現:TAT)を創業。38歳だった2016年に、芳樹さんが代表取締役社長に就任。現在、従業員は320名。社員の離職率は、わずか2.7%。

・HP
https://www.nailtat.com/

第1章父からの事業継承

「バンドデビューを断り
いざ、ネイルの世界へ」

ロンドン発の人気ネイルブランド「NAILS INC(ネイルズインク)」は、現在7店舗

芳樹さんは、ネイルの世界に入る前は、どのようなことをされていたのですか?

子どもの頃からサッカーに夢中でしたが、高校2年のときにケガをしてしまい…。そこからは、音楽・本・芸術・映画といった文化的なものを深堀りするようになりました。

バンド活動もしていて、当時コンテストに出ると優勝することも多く、関西のバンドシーンで人気だった「くるり」や「GRAPEVINE」と対バンしていました。

それはすごいですね!

ありがたいことにデビューの話もあったんですが…東京にいったら鳴かず飛ばずで終わってしまう人たちもたくさん見てきたので、ひるんできて…断ってしまいました。

大学には2年いて8単位しか取っておらず、中退。コンビニのバイトにも落ちて、もう自分の人生は終わったなと…(笑)。

そうこうしているうちに、父がいまのTATを起業したので、手伝うようになりました。「サラリーマンにだけはなりたくない」と思っていたのに、やっているうちにメーカーさんと親しくなり、お客さんからも感謝されて、働くのが楽しくなってきたんです。

六畳一間のアパートの一室から始まりましたが、一緒に働く仲間が増えていくと、おこがましいけど「幸せになってほしい」「恩返ししたい」という気持ちが生まれました。それが、のちの経営理念に影響しています。

それまで、経営理念はなかったのですか?

いえ、ありました。「日本経済の活性化に貢献する」といった内容でしたが、僕の想いが入っていなかったのと、スタッフに聞いてみると、実は共感してもらえていない、ということが判明して。自分の心から湧きたつものにしようと、2006年から現在の経営理念にしました。

どのような内容ですか?

3つあります。「社会的使命:わが社はネイルビジネスの発展に貢献することで、世の中に新しい価値と文化を創造します。」「組織哲学:わが社は社員の成長を通して、物心両面の幸せを実現します。」「行動方針:私たちは感謝と笑顔を忘れず自発性と創意工夫で、人のお役に立つことを大切にします。」

父が掲げていた「社員を大切にし、お客さまに喜んでもらい、楽しく働く」という原点は大切に。その後、2016年に父から事業継承をして、38歳のとき、僕が代表になったんです。

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