第3章ネイル業界のインフラとは
「ネイルで世界を幸せに。
ネイリストの価値を向上したい」
今後の構想を教えてください。
直近だと、2月15日に革新的な商材「TITANAIL PRO(以降:チタネイル)」の販売をスタートしました。
チタネイルは、ジェル・スカルプの施術前に、塗って光にあてるだけで、ネイルの浮き・剥がれから守ってくれるという製品です。チタネイルを使用した場合、ネイルの密着力は数倍~数十倍になるという第三者機関による試験結果もあります。それでいて、施術時の硬化熱を大幅に低減させ、オフのダメージも軽減するので、お客さまにも喜んでいただけます。こんな力がありながら、爪や指先にやさしい天然由来成分100%です。
また、チタネイルを塗ると、フィット感が増してジェルがとても塗りやすくなるので、ネイリストのみなさんにも満足してもらえる商品だと思います。
とても画期的ですね。
ほかに、今後の展望はありますか?
「ネイル業界のインフラになる」という目標があります。いまは、「モノを買いたいと思ったらTAT」という感じかもしれませんが、ちょっとしたトラブルから採用のお悩みまで、ネイルサロンにおける、ありとあらゆる課題を解決できる存在になりたいです。
TATでは、「地爪ケアクリニックサロン」も展開されています。こちらの広がりは?
現在8店舗オープンしていて、別途、8店舗ほど出店準備中です。こちらは、「ケア」を前面に打ち出しています。また、巻き爪などで悩む方にもご利用いただいていますね。
いわゆる「おしゃれネイル」ではなく、そのような需要もあるのですね。
そうなんです。病気や高齢などによって、爪の悩みが深刻になることもありますが、現状、病院や高齢者施設には、訪問での施術は別として、ネイル施設をつくることはできないんです。そういったことも、変えていきたいと考えています。
ある高齢者施設と大学の共同研究で、「ネイルをするとクオリティ・オブ・ライフ(人生・生活の質)が上がる」というデータがあります。施設にいた認知症のおばあさんが、髪も服も乱れ、料理をひっくり返してしまう日常だった。でも、ネイルをしたら急に髪を整えはじめ、洋服やアクセサリーに気を遣うようになり、料理をひっくり返すこともなくなったとか。これには、家族も施設の方も、びっくりしたそう。ネイルには、きっとそういう力があるのだと思います。
美容の力は、本当に素晴らしいです。
これからも、「ネイルを通して、人・社会をよくする」ということを本業に、取り組んでいきます。自分がうれしくなるだけではなく、他者にも喜んでもらえて、世界の幸せにつながるようなネイルをつくりたい。
それが、ネイルサロンやネイリストの価値を向上させ、ネイルそのものの価値を最大化することになる。そう信じています。
みなさんが元気に気持ちよく挨拶してくれ、前のめりに取り組む姿に、衝撃を受けました。
芳樹さんは、インタビューでこう言いました。
『“北風と太陽”でいったら、僕はできるだけ、太陽でいたい』
その太陽に照らされて、イキイキと楽しく働いているスタッフのみなさん。
一人ひとりが持つ「TATらしさ」が、ここまで会社を強くするものかと。
コアバリューが持つ力を、まざまざと感じました。