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第2章美容全般の可能性を探る

「美容師の可能性は大きい。
僕が美容師ではないからこそ、思う」

2020年、青山にオープンしたシェアサロン「NEHAN(ネハン)」の運営も手がける(プロデュース/「iiiスリー」代表・寺村 優太さん、ディレクション/「senjyu」代表・森越 道大さん)

「ミラーボール」というと業務委託の方が多いイメージですが、実際はいかがですか?

いちばん多いのは業務委託で367名、正社員・パートが119名、フリーランス(月額利用者)が163名、FCが138名(正社員・業務委託を含む)です。※2023年3月末時点

想像していたより、正社員・パート比率も高いんですね。

当初は業務委託だけでやっていたのですが、そのあと正社員だけのサロンをつくったり、いろいろ試して、現在の混在する形に落ち着きました。

実際に働いてから、雇用形態を変えることも可能です。たとえば、正社員から業務委託やフリーランスへの変更、その逆もOK。うちは、スタッフが現場に集中できるように、FC事業部・シェアサロン事業部・WEBマーケ担当・教育担当と、それぞれ専門部署があります。幹部候補も含め、美容師以外のキャリアパスが豊富。

結局は、「本人の希望に沿った働き方ができるか?」というのが重要。自由な雇用体系と、多様なキャリアパスを用意したことで、働き方に関する理由での離職はなくなったように思います。

また最近は、店長に志願するスタッフも、少しずつ増えてきましたね。

昨今、若い世代は「店長になりたくない」という方も多いと聞きますが?

うちの場合は、エリアマネージャーなど中間の層が代弁者となって、会社の方向性を店長・スタッフに丁寧に伝えてきました。現場に理念が浸透してきた頃からでしょうか。自ら店長を目指すような、やる気があるスタッフが増えて。最近は特に、女性の割合も多くなりました。

それは、素晴らしいですね。
居酒屋を経営していた頃、バイトをしていた美容師さんから「労働環境が大変」と聞いていたとのことですが、それについて取り組んでいることはありますか?

美容師の仕事は、労働集約型。「サロンワーク以外で、どう収入源をつくっていくか」というのは、ずっと考えています。

お客さまと強い信頼関係があれば、ヘアだけではなく、「美容の専門家」としてアドバイスができる。そうすれば、美容全般の物販が可能になり、業容を広げることができます。

現在、「パーソナルカラー提案」ができるサロンが3店舗あるのですが、これもそういった背景から。さらに、いま考えているのは「コスメ」です。いいものを扱いたいので、いろんな販路を検討している段階で…。個々のスタッフの特性に合わせて、美容全般の可能性を探っていきたいです。

中野さんご自身は、美容師出身ではないですよね?

はい。でも、だからこそ客観的に「美容師の可能性は大きい」と、美容師さん以上に思っています。もちろん、いろんな人がいるので、一括りで捉えているわけではないですが…。美容師って、お客さまの人生における大事な局面に関わり、それが永続的にできる仕事。うらやましいですよね!僕にできることは、美容業界の課題である労働環境を解決するソリューションを、企業として持つことです。

美容師は、「歳をとったらどうしよう」という将来不安が、なかなか消えないと思います。海外では、ストックオプション(株式会社の経営者や従業員が自社株を一定の行使価格で購入できる権利)から、賞与の半分を出したりする国もあります。経営者にならずとも、そういったところでインセンティブを受けられる仕組みができたらいいのでは…ということも考えています。

また、オムニチャネル化(実店舗やECサイトなど、顧客とのあらゆる接点で、最適な購買体験を提供することで販売増を目指すマーケティング手法)の強化も。お客さまの自己肯定感を上げることができるようなサロンをつくって、社会を活性化させることができたらいいですよね。

大学時代に研究した「自己肯定感」が、ここで役立ってくるんですね!

そうですね(笑)。たこ焼き店や居酒屋での経験も、すべて活きています。

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