第3章目指すは美容の専門家
「美容師を、美容の専門家に。
そして、社会的地位をどう上げるか?」
創業15年で101店舗。今後の展開予定は?
向こう3年くらいは、年間14店舗くらいのペースで出店していく予定です。サロン形態は、業務委託・正社員の複合体と、シェアサロンの両方。エリアごとのニーズは、実際に出店してみないとわからない部分もあるので、一緒に出したほうが判断しやすいんです。
海外展開については、いかがですか?
まだ構想段階ですが、シンガポールと台湾とフィリピンのマニラを考えています。いろんな国を見てまわりましたが、人口の密集度合や、治安などさまざまな条件を鑑みて、候補の国を検討しています。イスラム圏は宗教的な理解への対応があって大変ですし…。
売上など、しっかり結果を出しているスタッフって、「次の目標」が欲しくなるもの。日本ではやり切った感があるんですよね。そういう人を海外に連れていって、チャレンジさせてあげたい。日本は、景気がずっと下向きです。その世界だけでやっているのって、ある意味、特殊なことでは?だから、拡大している国の雰囲気も経験したほうがいいと思うんです。
今後、中野さんが注力していきたいことは?
「美容師を、どこまで美容の専門家のポジションに持っていって、社会的地位を上げられるか」。そこがいちばん、目指したいところです。
美容師だけではありません。美容に関わるネイリスト・アイデザイナーなども同様です。お客さまをキレイにすることで、その方を高いところへ導くことができる。
ミラーボールにはいろいろなブランドがありますが、共通する使命は、「お客さまの世界を変えるお手伝いをすること」。
サロンは、お客さまとスタッフが、“高み”にのぼるためにある。それは、“成長の階段”であるべきです。ミラーボールが、双方にとって最高の階段になれるよう、これからもみんなでがんばっていきたいです。
その理由を、たずねると…。
『正直、社内からは反対もありました。でも、会社として何もしなかったら、そのあとの信頼関係はなくなる。信用だけは絶対維持したい、と思ったんです』
人も、会社も、未曾有の事態のときほど、本質があぶり出されるもの。
雇用形態は関係ない。ミラーボールが掲げる「美容師のことを本気で考える会社」。この宣言は、心の奥底から湧く想いなのだろう。