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第2章女性が活躍できるサロン、業界に

「女性の可能性はすごい。それなのに
業界の中心にいる女性が少なすぎる」

PELEはブリーチ比率90%以上。RYUSEIさんは本来モード系が好きだったが、「若くても勝負できる」という理由でハイトーンカラーに特化したブランディングで成功

RYUSEIさんは並外れたストイックさがありますが、スタッフの方はついていけますか?

「自分と同じ意識、熱量でない人はいらない」と、尖っていた時期もあります。僕がいると独裁じゃないけど、一人の影響力が大きすぎるのは良くないので、経営戦略にも長けている兄(内藤弥頼さん)をCOOとして迎えました。財務・幹部マネジメント・バックオフィス全般も担ってもらい、組織としてうまく回る仕組みを構築しているところです。

たとえば高校のサッカー部であれば「インターハイを目指す」とか、みんな“同じ目標”に向かっていますよね。美容業界に入って難しかったのが、“幸せ人それぞれ違う”ということ。

PELEの「女性活躍」の仕組みは、そこにつながるのでしょうか?

それもあります。あとは、母が保育系の大学講師をしていることや、スタッフのmiyu(現在はPELE梅田店 代表)が25歳の時に月間900万円売上を達成したこと。そういった活躍を間近で見て、「女性の可能性ってすごい」と思ったことが大きいです。

もちろん男女で一括りにはできないものの傾向として、女性は自身のライフプランをイメージしている人が多いので、経営者としては長期でプランを立てやすい面があります。

さらに、PELEのウリである「ヘアカラー」は、女性スタイリストにマッチしやすい。これも一般論にはなりますが、男性って「理論」で考えるからカットやパーマに流れがち。でも女性は、理論だけでは語れない、カラーの「色味」「ビジュアル」にハマる人が多い。

なるほど。働く環境や福利厚生は、具体的にどのようなものがありますか?

女性が働きやすい環境を用意するためにもPELEは正社員雇用をしていて、柔軟に有給取得ができる環境や、産休・育休といった社会保険制度を享受できる体制を整えています。一方、経営側のデメリットとして社会保険料の半分を会社が支払わなければいけない点、給与計算が複雑化する点など、業務委託契約などと比較すれば人件費の高騰や業務負担の増加が指摘されます。でも、働きやすさの上に利益最適化があると信じているので、正社員雇用を創業当初から貫いています。

また、福利厚生として昼食代を 1 日 600 円支給しています。高いパフォーマンスを発揮するためには、体調管理が必須。僕はサッカーをやっている時に学びましたが、美容師は健康への意識が低い人も多い。きちんと栄養をとることで、免疫力も上がる。免疫力が上がれば体調だけでなくメンタル的な浮き沈みも軽減でき、良い結果を残せる確率が上がります。美容と関係ないところで美容師としての結果をコントロールできる可能性があるので、日々「美容以外の視点」でも現場を観察することを心がけています。

そこまで考えられているとは、驚きです。

僕の姉は保育士ですが、ゆくゆくは一緒に「保育所つき美容室」をつくりたいと思っています。女性の働きやすさを突き詰めると、発想が平和になる。かつビジネスとしても右肩上がりのゾーンに入り、いいことしかないんです。

PELEのスローガンは、「21世紀を代表する美容室をつくる」。将来的に、女性スタッフ比率9割、平均年収800万円超の実現をミッションにしています。

業界全体を見渡した時、「女性活躍」の取り組みは進んでいると思われますか?

コンテストの審査員や、商品開発、講師などの活動を通して感じたは、「業界の中心にいる女性が少なすぎる」ということ。作品にもビジネスにも、女性がもっと出てきたら、おもしろくなりますよね。PELEからも活躍できる女性をたくさん輩出し、美容業界は女性が輝ける世界であることを、これからの世代に発信していきたいです。

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