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2013.01.17

佐藤 俊介氏(株式会社サティスファクションギャランティードジャパン代表取締役社長CEO)

佐藤 俊介(さとう しゅんすけ)

Facebookで世界20カ国以上、300万人以上のファンを獲得し、ソーシャルメディア活用の先進例として数々のメディアから注目を集めるファッションブランド「satisfaction guaranteed」。
メイド・イン・ジャパンにこだわったブランディングやソーシャルメディアを活かしたグローバル展開などで同ブランドを率いる佐藤俊介氏に、これからのブランドビジネスの可能性についてうかがいました。

日時 2012年11月27日(火)【開始】13:00【終了】16:00
場所 グラントウキョウサウスタワー アカデミーホール
動員数 120名
プログラム 第1部 「Made in Japan ブランドビジネスの可能性」
株式会社サティスファクションギャランティードジャパン 代表取締役社長CEO 佐藤俊介氏
第2部 「ブランドビジネスの可能性」 
uka バイスプレジデント 渡邉弘幸氏 × 佐藤氏
進行:ビューティ総研センター長 野嶋 

PROFILE

佐藤 俊介(さとう しゅんすけ)

2001年日本大学理工学部建築学科卒業後、バリュークリックジャパン株式会社などを経て、2006年株式会社エスワンオー設立、代表取締役CEO就任。2007年にインターネットを活かしたアパレル事業を開始し、メイド・イン・ジャパンにこだわった「satisfaction guaranteed」をローンチ。2010年シンガポールにSATISFACTION GUARANTEED PTE LTDを設立し、Founder&CEO就任。2011年株式会社サティスファクションギャランティードジャパン設立、 代表取締役社長CEO及び、株式会社エスワンオーインタラクティブ代表取締役会長就任。
「satisfaction guaranteed」は、現在世界20カ国以上、300万人以上のファンをFacebookで獲得し、ファッションブランドでは国内第1位、世界ランキングでも26位を獲得。ソーシャルメディア活用の先進例としてテレビや雑誌など数多くのメディアに取り上げられ、全国で講演も多数行っている。2012年4月にはシンガポールで開催されたAPEC(アジア太平洋経済協力)にて単独スピーチも務めた。

|第3章|独自のマニアックな分析で運用ノウハウを共有

独自のマニアックな分析で運用ノウハウを共有

 Facebookは、日本ではサービスの域を超えませんが、海外では電話などに相当するインフラのような位置づけになっていて、ほとんどの企業はFacebookをやっています。Facebookを実際にやっていたり、興味を持っている方もいらっしゃると思いますので、僕たちの運用ノウハウを少しご紹介したいと思います。

 僕はFacebookは、ブランドのロゴを浸透させるメディアだと考えています。そう割り切っていて、Facebookで何かモノを売ろうというようなことは考えていません。Facebookページを運用する目的は、ブランドのロゴを認知してもらうこと。そのために、多くのファンを作ること=たくさんの「Like(いいね!)」を取ること、ファンの友達にも浸透させること=たくさんのシェアを取ることを目指しています。

 例えば、こんな投稿をしています。ゲームの「ポケモン」と「Simon game」のロゴを組み合わせると「Googleクローム」のロゴになるよね、ハイパーマーケット「Auchan」の赤い鳥のロゴをブルーにペイントすると「Twitter」のロゴになるよね、という感じでロゴの公式を作って、その最後にダイヤモンドとドクロを合わせると「satisfaction guaranteed」のロゴになるよねというのを入れました。これは遊びのようでいて非常に深いもので、この投稿を見た人は、satisfaction guaranteedのロゴも同時に覚えてくれるんですね。これは4万3433人がLike(いいね!)をして、4000人以上がシェアしてくれました。ということは、130万人くらいがこの投稿を見たことになります。

 そのほか、何気ない投稿の中にもロゴを差し込むようにしています。トースターで焼いたパンの写真の焼けたあとにドクロのマークを入れたり、すごく洒落た携帯電話の画面に並ぶアプリと一緒にsatisfaction guaranteedのロゴを入れたり。一見、関係なさそうな投稿でも、実はロゴを浸透させるためのネタになっているんですね。とにかくいろいろな手法でsatisfaction guaranteedのロゴを刷り込ませるようにしています。

 たくさんのLike(いいね!)を取るには、広告を出すのも一つの手です。Facebookページを作っても、告知しなければ人に見てもらえません。広告はその手段としてやはり重要なものです。ソーシャルメディアは無料でできると思われがちですが、ある程度は有料の広告を利用しながら運用したほうが効率がいいんですね。それから、過去の投稿から学 んでいくのも一つです。Facebookの投稿は「タイムライン」といって、時系列に蓄積されるストック型になっています。そこから、以前の投稿がどれくらいファンの友達に届いたかなどを見ていくことができるわけです。

 過去の投稿記事が分析できてくると、ノウハウが共有できます。ブランドとして運用していくには、このノウハウを共有することが重要です。しかし、ソーシャルメディアでノウハウを共有するのは非常に難しいと言われていて、それが専門ビジネスにもなっています。そのため、僕らは、自身でノウハウを共有できるようなページ作りをするために、先ほど少しご紹介したソーシャルギアを開発しました。

 ソーシャルギアでは、ファンの男女比、年齢層といったことはもちろん、さまざまなことが分析できます。例えば、ユーザーが活発に活動している時間。我々のページでは夜のほうがユーザーがアクティブに動いていることがわかれば、その時間を狙って投稿します。競合他社が投稿している時間などもわかるので、その時間は避けよう、あえて同じ時間に投稿しようといったことも考えられます。

 投稿したものがどれだけLike(いいね!)を取って、どれだけシェアされて、最終的にどれだけの人に到達しているかがわかったり、コメントやシェア数が多い投稿と少ない投稿を検証したりすることもできます。また、投稿を見た男女比もわかる。これは意外と意識されないことですが、女性に向けて投稿したのに、実際には男性のほうが多く見ていたということがわかると、狙ったターゲットにアプローチできていないことが把握できます。

 それから、投稿によくLike(いいね!)をしてくれたり、コメントをしてくれたり、記事を広めてくれたりといった影響力を持つファンの動向もチェックしています。例えば、きれいな子、かっこいい子があのヘアサロンに行ったというと、それを聞いた子も行ってみようかなと思いますよね。インターネットでも同じことで、その影響力を持つファンを「インフルエンサ」として注目しているわけです。ヘアサロンの場合なら、インフルエンサを対象にキャンペーンを実施したり、かっこいい人を見つけてモデルを頼んだりといったことにも活用できるかもしれません。街でモデルを見つけても、その人がどれほどの影響力を持っているかはわかりませんよね。そういうところを、うまく利用するわけです。

 世界エリアでもこんなにマニアックに分析しているところはあまりないでしょう。なぜ、こんなにマニアックにやっているかというと、僕らはビジネスとして考えたわけではなくて、自分たちが知りたかったから。それを今は、販売するようになっています。ソーシャルギアには疑問や質問を投稿するとみんなで解決するような機能もあって、Facebookをあまりよく知らない人でも運用できるのがセールスポイントにもなっています。

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