提案力UP!メンズ攻略法提案力UP!メンズ攻略法
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女性が活躍するサロン

女性スタッフが辞めない
サロンの秘訣

結婚・出産を経ても女性スタッフが長く活躍している、さまざまなサロンの取り組みや職場づくりを紹介していきます。

vol.75出産離職率100%から、4年でママ7名に。
ママ幹部が切り開いた女性活躍の道すじとは?

HAIR MAKE act unjour

宮城県仙台市

仙台を中心に全6店舗を展開するヘアサロン「act」。キッズルームを備えた店舗が4カ所あり、中でも3名のママ美容師が在籍する「HAIR MAKE act unjour」は、子育て中のお客さまに好評を得ています。そこで週2日ハサミを握る統括部長の平間さんは、ママ美容師の先駆者。会社で初めて産休・育休を利用し、それまで当たり前だった出産退職の風潮を一変させました。それからの4年で、今やママスタッフは0名から7名に。急伸展する女性活躍の取り組みについて、平間さんに伺いました。

1取り組み

スタッフ専用託児所を設置し、子どもの預け先への不安を解消。

どんな取り組み?

 保育士の常駐するスタッフ専用託児所を長町店に併設し、生後6ヵ月~4歳までの子どもを預かっている。9:30~17:30までの営業で、日曜とサロン定休日の月曜が休み。利用料は1カ月につき1万円。現在、3人のママスタッフが利用している。保育園に通っている子どもでも、急な発熱などで預けられない時には、1日1500円で利用が可能だ。

きっかけとメリットは?

 当時マネージャーだった平間さんが出産後、初のママスタッフとして復帰したことがそもそものきっかけ。当然のように子育てと仕事を両立している姿を見て、翌年に妊娠した2名のスタッフも産後復帰を希望。「子どもの預け先が見つかるかどうかが心配」という相談を受けたオーナーが、「会社の利益に貢献してくれたスタッフには、きちんと還元していきたい」と託児所を創設した。
 以前は出産による離職率は100%だったが、これをきっかけに激減。出産したスタッフのほとんどがスタッフ専用託児所を利用して、早々に職場復帰を果たしている。

「37.5度までの発熱なら受け入れ可能」など、保育士と利用スタッフ、会社とで話し合いながら独自のルールを作成している。「ママスタッフと保育士のSNSコミュニティがあって、子どもの状況をリアルタイムで報告してもらえるので、安心して働けます」と平間さん

「37.5度までの発熱なら受け入れ可能」など、保育士と利用スタッフ、会社とで話し合いながら独自のルールを作成している。「ママスタッフと保育士のSNSコミュニティがあって、子どもの状況をリアルタイムで報告してもらえるので、安心して働けます」と平間さん

2取り組み

他スタッフのお客さまでも全員がケア。
その結果、産休時の引き継ぎがスムーズに。

どんな取り組み?

 産休前の引き継ぎでは、年齢層や得意なスタイルがお客さまにマッチするスタッフを後任に選び、お客さまへ紹介している。店では普段から、アシスタントだけでなくスタイリストも、シャンプーやカラーといった他のスタイリストのヘルプを担当。スタッフみんなで全員のお客さまをケアしているため、「後任スタイリストが引き継いだお客さまとすでに顔見知り」という場合がほとんどだ。これによりコミュニケーションがスムーズに進み、産休・育休期間中にお客さまが他店へ流れてしまう事態が少なくなっている。

背景とメリットは?

 「お客さまを担当していない時は、スタイリストもアシスタントと同じ立場だ」というオーナーの方針から、役職に関わらず全員がサポートし合う風土に。店にはスタイリスト8名に対してアシスタントは4名のみで、助け合わなければ回せないという実情もある。さまざまなスタッフがお客さまに声を掛けるため、店内にアットホームな雰囲気が生まれ、スタッフ間の空気も和やかに保たれている。

「みんなで助け合ってお店を回しているという意識が浸透しているので、スタッフの仲はとてもいいですよ」と平間さん

「みんなで助け合ってお店を回しているという意識が浸透しているので、スタッフの仲はとてもいいですよ」と平間さん

3 取り組み

ママスタッフの急な休みは「想定内」。
予めフローを決めて円滑に対応。

どんな取り組み?

 ママスタイリストにとって、子どもの病気などによる急な休みは避けられないこと。緊急時を想定して、代わりの担当者を予め選任。お客さまにも、「子育て中のため急な欠勤が生じる場合がある」ことと「その場合の代わりの担当スタッフ」を事前に伝えるようにしている。実際に急な休みが発生した時には、店長など店舗責任者が予約のお客さまへ連絡し、日程変更を相談。変更できずに来店されたお客さまは、代わりのスタッフが責任を持ってお迎えしている。

きっかけとメリットは?

 子どもの病気によって一時期、ママスタッフの急な休みが続いてしまったことがきっかけ。緊急時も円滑な対応がとれるようにと、代打スタッフ選任の取り組みを始めた。急な休みを会社が「想定内」として受け入れることで、ママスタッフは安心して子どもの看病に集中できる。現場での流れが決められているので、店のスタッフも混乱なく対応できるように。「お客さまも、郊外店ならではのアットホームさが幸いして、休んだママスタッフを心配してくれるんですよ」と平間さん。

高橋さんも、平間さんを手本にして出産後に働き続ける道を選んだママスタッフのひとり

高橋さんも、平間さんを手本にして出産後に働き続ける道を選んだママスタッフのひとり

統括部長インタビュー

仙台市内5つのサロンを経て、創業期から「act」に勤務する平間さん。週3日は「HAIR MAKE act unjour」で美容師として接客し、残りの3日はマネジメント業務で各店を回っている。ママスタッフの先駆者でもあり、お子さんは現在4歳の幼稚園児

Q. 平間さんご自身が社内初のママ美容師です。前例がない中、なぜ産後復帰を考えたのでしょうか?

A. 育児と仕事は、両立できて当然だと思っていました。

 「act」は立ち上げの時からずっと勤めてきた会社です。母親になるからと言って、今まで頑張ってきたことを手放したくはないと思いました。これまで勤務した他のサロンでも、産後復帰する女性スタッフを見たことはありませんでしたが、できないはずはないと思っていたので。自分なりに復帰のタイミングについて情報収集し、産後4カ月で産休前と同じマネージャーの役職のまま仕事に戻りました。
 実際に、全部をひとりで何とかしようとしてもそれは無理なこと。会社に託児所がなかった最初の2年間は、実家に引っ越して、母に子どもを見てもらいながら仕事に出ていました。またオーナーの配慮で、19:00スタートの幹部会議は1年間欠席することに。会議の内容は、各支店を訪問した際に店長たちから聞くようにしていました。
 助けてもらえるならば意地を張らずに頼って、その分できることを頑張る。そうやってきたので、今でも育児と仕事の両立が大変だと感じることはないですね。むしろ子育ての経験がスタッフを指導する際のヒントになったり、その逆もあったりと、双方に生きてくることばかりです。

Q. さらなる女性活躍のために、今後取り組みたいことは?

A. ママスタッフたちの経験談を伝えて、出産離職をなくしていきたい。

 これから結婚、出産を経験するスタッフたちのフォローを重視したいと考えています。ママ美容師である自分たちの経験をもとにしたアドバイスにより、出産離職をゼロにしていきたい。
 また現在のママスタッフたちについても、今後子どもの成長と共に、働き方に変化が生じるはずです。そこに柔軟に対応しながら、会社も一緒に成長していけたらいいなあ、と。例えば、ママ美容師だけのサロンをつくるのも面白そうですよね。

Salon Data

HAIR MAKE act unjour【ヘアーメイク アクト アンジュール】

アクセス
仙台市地下鉄南北線長町南駅から徒歩5分
創業年
2000年
店舗数
6店舗
設備
15席 ※HAIR MAKE act unjour
スタッフ数
13名 ※HAIR MAKE act unjour
URL
https://beauty.hotpepper.jp/slnH000235506/
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