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【開業編】STEP2!
資金調達~必要額の算出・事業計画作成編~

物件が決まったのでいよいよ資金調達!不動産屋さんに物件を仮で押さえてもらい、融資申請に進んでいきます。事業計画書を作成する上で注意しなければならないポイントとは…?

POINT

初めての開業では「設備投資額が大きくなりがち」

サロスケくん
すでに冒頭のチェック項目でギクッとなってます…
中嶋先生
融資を申請する際に、内装工事などの投資額が多すぎるとして減額提案を受けてしまったというケースは少なくありません!多めに借入がしたいからといって内装工事や機材の見積りを本来よりも高めに出してもらうことは避けるべきです。「本当に必要な金額はいくらなのか」を見極めることがスタートです。
はい!
まず創業融資なのですが、(ヘアサロンの場合)美容組合に加入することで、日本政策金融公庫から低金利で借りられる創業融資の上限は概ね1,000万円です。(平均実行額は700万円から800万円程度)
この金額に自分が貯めてきた自己資金、例えば300万円であれば、融資金額と自己資金の合計1,300万円にすべての予算が収まるように考えてみましょう。
サロスケくん
1,300万以内…
ちなみに、ネイルサロン、リラクサロンなど美容室以外のサロンは一般的に内装や設備費用がヘアサロンほどかかりませんので、必要コストはぐっとさがります。融資の最大額は500万円、平均額は200万円から300万円が最も多く、自己資金100万円~200万円程度を足して総投資額500万円というのが1つのモデルかと思います。

解説!

(参考)不動産コスト・内装・設備

※スケルトンから作るのか、残置物の有無、内装のクオリティーにより工事費用はより高額になることもあります。

【POINT】

東京の場合、ヘアサロンの物件は保証金が高く、200万~300万かかるケースが多いです。その場合には上記の1,000万の融資額では足りないため、別途銀行から融資を受ける場合もあります。

 

また、内装にこだわりすぎてしまった結果、内装費用が過大等の理由で満額融資が受けられないこともあります。その際の対処法は後程解説しますね。

サロスケくん
初めての自分のお店だと思うと、こだわりたくなってしまいます…。高額になるのもうなずけます。
オープン後サロン運営が立ち行かなくなるケースに多いのが、この内装お金をかけすぎ問題です。思った集客ができない、でも、内装にお金を使い過ぎてしまって、集客しなければならない状況でも思うように広告が打てない悪循環になってしまいます。内装が豪華だからと言って必ずしも集客ができるわけではないですからね。
サロスケくん
う…!確かに…。
また、後々お話ししますが、2店舗目を考えるうえでも1店舗目の内装にお金をかけすぎないのはポイントになります。将来にお金を回す、という考えをしっかり持ちましょう。

投資計画に含めるべきコストとは?

そして投資計画に含めるのは、オープン前にかかる費用だけではありません!「運転資金」も確保しておく必要があります!
運転資金?

解説!

不動産コスト・内装・設備以外に「運転資金」として確保しておくべきコスト

など

ヘアサロンはこの運転資金と先ほどの不動産コスト・内装・設備を足し上げると1,200万~1,500万。融資範囲内で足りない!となった場合には、内装や設備費用を下げて調整しましょう。
足りなくなりそうだからといって、過大な見積もりをもらうのはNG!
のちのち民間銀行から実際に支払いをした証明を求められるケースもありますので注意が必要です。

 

事業計画の数値が具体的根拠に欠ける場合には、「満額融資」は難しい!

中嶋先生
そして最後に、どれくらいの売上が立ちそうか、のシミュレーション。
これがあまりに銀行の持ってる美容室の平均的な客単価、売上金額を超える金額だった場合、金額の根拠に具体性が欠けると言われてしまうので注意が必要です。

え?どういうことですか?先生、詳しく教えてください!

解説!

売上は①客単価×②客数×③営業日数で決まります。
①の客単価は自分が扱ったこともない単価では根拠とはならず、以前に勤務先での客単価、自分の取り組みたい商品とそれを提供できるだけの自分の積み上げてきた経験が根拠となります。

②客数は、これまでの担当顧客数と、前のオーナーからお声掛けしてよいかどうかの許可を受けているかどうか、許可があるとした場合、前の勤務先と自分のお店との距離、そして、どの立地で出店するのか、どんな集客方法を選択するのか(詳しくはオープンから広告は必須! 編を参照)、が根拠となります。

まとめ

支払う経費については、どの場所で出店するかで家賃が決まり、どんな人を採用するかで人件費が決まり、どれくらの規模のお店かで水道光熱費、消耗品などの経費が決まります。つまり、出店する場所と規模が決まればおのずと経費の根拠が決まります。
中嶋先生作成の事業計画書はこちら→ダウンロード

なかしま税務労務事務所 税理士 中嶋政雄先生

プロフィール:
「美容サロン」のオーナーが税理士に求めていることを徹底研究。
「美容業界専門」税理士として活動中。
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