ヘアサロン「NORA（ノラ）」主催のアシスタントによるヘアショーが、2025年4月29日（火）に行われた。

驚くべきは、出演するコラボサロンの選出から運営・集客に至るまでアシスタント主体で行っている点。19年目を迎えた今回は、CIECA.（シエカ）、broocH（ブローチ）・koti by broocH（コティ バイ ブローチ）、Un ami（アンアミ）、COA（コア）、そしてNORAの5サロンが出演。当日の様子＆ショーに込めた想いをご紹介！

会場となったアリミノホール（東京・高田馬場）には、美容学生を中心に約100名の観客が来場した

各サロンのアシスタントが魅せた、個性きらめくヘアショー

今回の全体テーマは、「continue to evolve～進化し続ける～」。まだデビューしていないアシスタントとは思えないハイレベルなステージに、会場から大きな歓声が上がった。

※画像は出演サロン順

CIECA./黒髪と金髪という対照的な髪色のモデル2名にカット＆アレンジを施す。ワックスで動きをつけたら、同時に完成。フワフワのオーガンジーを身にまとい、花束を手にフィニッシュ！

broocH ・koti by broocH/長さのあるストレートヘアを大胆にカット！服の中に手を入れた前衛的なスタイルのモデルが、最後はボリュームのある袖をオン＆ロングスカートを取り、ヘアとともにガラッとイメージを変えた

Un ami/アップテンポなBGMに合わせ、小気味よくカット！まとめ髪やカチューシャ使いなど、キュートなヘアアレンジに目を奪われる。ラストは重たい衣装を脱ぎ捨て、軽やかな姿でステージに立つモデルたち

COA/所作の美しさが際立つ、得意のレイヤーカットからスタート！アイロン技＆高速の三つ編みアレンジで、一気に華やぐ。最後はドレスアップしたモデル3名が、ステージ中央でポーズを決めた

NORA/ランウェイを照らすスポットライト。カット・アイロン・編み込みと、それぞれの技がキラリと光る。重低音だったBGMが荘厳な雰囲気に変わると、それぞれに個性あふれる5名のスタイルが完成

「Q＆A」では、美容学生からの質問が止まず！

来場者からの質問一つひとつに、丁寧に答えるアシスタントのみなさん

ヘアショーが終わると、各サロンのアシスタントに直接質問ができるコーナーも。美容学生の方から次々と手が挙がり、時間切れで全員を当てられないほどの盛り上がり！「ショーで意識したことは？」「採用で求める人材は？」といった質問に、これまたアシスタントとは思えないほど、堂々としっかり回答していた。

美容学校でチケットを手売り！華やかなヘアショーの裏で…

ヘアショーの運営リーダーを担当した「NORA」のアシスタント。左から梶原蔵人さん、池崎真菜さん、鎌田安南さん、萩原孝太郎さん

ヘアショーを終えて、今回の運営全般を担当したNORAのアシスタントさんは、こう語る。

・梶原さん『チケットは、各サロンのリーダーが美容学校にお願いし、いくつかの学校で手売りさせてもらいました。最初はなかなか売れなかったんです。でも、みんなで協力していくうちに徐々に売れて、一体感も生まれました。』

・池崎さん『同期でも普段は別々の店舗にいるので、みんなで集まって取り組めたのが楽しかった！また運営として、仲間から頼られたり任されることも多く、やりがいを感じました。』

・鎌田さん『関係者のみなさんに連絡したり、意見が違う時は話し合ったりと、まとめる立場を初めて経験。先輩たちの大変さがわかったと同時に、自分自身も成長できました。』

・萩原さん『みんなの母校を中心に、美容学生にヘアショーの説明をしました。SNSの発信だけでは伝わらない、直接言葉を届けることの大切さを実感。時間も労力もかかったけど、やってよかった！』

あえて協賛ナシ!?「NORA」広江さんの想いとは

最後に、NORA 代表取締役社長・広江一也さんに、ヘアショー開催の背景を聞いた。

・広江さん『アシスタントによるヘアショーは、NORAを立ち上げた一年目から始めたので、今年で19回目。きっかけは、僕自身がアシスタント時代にヘアショーを経験し、すごく面白かったから。もう30年くらい前ですね（笑）。

美容学生のみなさんも、歳が離れた上の人より、“身近な先輩たちが一生懸命がんばっている姿”というのは、刺激になると思います。

NORAはアシスタントが70名ほどいますが、ヘアショーに出たいという希望者が多いので、オーディション制。出られないスタッフは涙を見せる…といったドラマもあります。

協賛をつけず、企画・運営・集客まで、自分たちですべてやる。こういう文化祭っぽい感じが、いいですよね。』

NORA 広江さん。「このアシスタントによるヘアショーは、コロナ禍も続けてきた大切なイベント」と語った