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第3章6年で100店舗達成を叶えた仕組み

「技術力と採用力を高める制度の構築。
利益を捨てても、まず取り組んだ。」

いわゆるリラクゼーションサロンではなく、ストレッチ専門店の「Dr.ストレッチ」を立ち上げたきっかけは?

当時、僕の息子が東京都のサッカークラブのユースメンバーとしてがんばっていました。でもヒザを壊してしまい、治す方法をいろいろと探していて。そのひとつとして体験したストレッチで、ヒザの状態がよくなったんです!それでストレッチの効果を実感したのがきっかけ。その頃、リラクゼーションサロンの不採算店舗の整理をしていたんですが、どうせ閉店するなら代わりにその場所でストレッチ専門店をやってみることにしました。

「Dr.ストレッチ」は2010年に1号店をオープンして以降、3年間で30店舗、2016年には100店舗にまで増えています。出店スピードが速いですね。

リラクゼーションサロンでは先行している同業他社に数の規模ではついていけず、悔しい思いをしたんですね。チェーン店競争に負けた感があって。だからストレッチ専門店を始めるとき、「次は1位になってやる」と心に決めていました。リラクゼーションサロンは後発だったおかげで先行店が何で失敗しているかを見ることはできたので、それを反面教師にして、ストレッチ専門店を展開する仕組みづくりをしました。

具体的には、どのようなことを?

「研修制度」と、研修を乗り越えれば、ここにいけると思ってもらえる「プロスポーツ選手のサポートができる制度(グランドトレーナー制度)」。この2つの制度は、利益を捨ててでもまず取り組んだことです。その成果が出て、うちの採用コストは他社の6分の1とか7分の1程度だと思います。

それはすごいですね。

ひとつめの「研修制度」は、技術教育に関すること。技術は放置すると劣化するものなので、手当てする制度が必要です。そこで、技術研修所を中心にしたドミナント方式で出店地を決めました。技術力が落ちたとき、店舗の立地がバラバラだと研修をする場合もあちこちに講師を派遣しなければならず大変です。でも研修所の周りに店舗があれば、スタッフが通いやすい。

あと技術力を判断する際、「売上が高い=技術力が高い」と思いがちですが、これは間違い。というのも、「人間力」で指名をとる子がいるんですよ。だからうちでは、「新規のお客さまが再来店するかどうか」で技術力を判断しています。その再来店率が一定水準にいかない人は、研修所に戻す仕組みにしました。

このビジネスは「採用」と「顧客」の2つのマーケットで戦っています。採用マーケットで負けてしまうと店舗が成り立たず、いくらお客さまが来ようとも同業他社との戦いには勝てません。

そこで、もうひとつの「プロスポーツ選手のサポートができる制度」を考えました。「ここで働けばプロスポーツ選手の役に立てる」というのは、働く人にとっても魅力になると思います。弊社の「コアバランスストレッチ」はスポーツ界から生まれた技術なので、スポーツをがんばっている人に恩返しをしたいという思いもあります。なので、まだ店舗数も少ない頃から、プロスポーツ選手に無償でパーソナルトレーナー(技術スタッフ)を貸し出してきました。

とても「人」を大事にしていますね。以前は、全社員と面談もしていたとか。

社員数が350人くらいの頃までは、1人当たり1時間の面談を年に一度していました。ただ、それ以上に人が増えると時間が取れず、2017年からは各地域での誕生会をしたり、参加者を募った食事会を開いています。最近は「インスタ(Instagram)」のライブ配信機能を使って、社員と質疑応答をする交流も始めました。

  • インスタ配信や社内向けブログなどで、社員との交流を積極的に図っている

  • 「Dr.ストレッチ」は、各分野のプロスポーツ選手からも信頼を得ている

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