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美容サロン経営を学ぶならホットペッパービューティーアカデミー

イノベーターが
見ている未来

vol.77

確固たる世界観を持ち、新しい取り組みをしている「次世代リーダー」へのインタビュー。
その取り組みと背景、そして未来についての展望をうかがいます。

Lond 代表

石田 吉信さん (age.36)

近頃よく聞くサステナビリティ
美容サロンでは、何ができる?

サステナビリティ=直訳すると「持続可能性」。地球環境・社会・経済の観点において、長期にわたり良好な状態を持続させていく考え方を指す。
その取り組みにおいて、美容業界で先陣を切っているともいえる「Lond(ロンド)」。美容サロンだからこそ、できることとは?同社でサステナビリティ活動を主導する石田さんに、取り組み内容、そして美容業界として目指す姿をうかがった。

石田 吉信さん/1985年、東京都出身。2013年に設立した「株式会社Lond」の共同代表6人のうちの1人。石田さんは2021年10月末にサロンワークを卒業し、経営に専念。現在Londグループは国内外にヘアサロンなど、計34店舗を展開している。

https://www.lond.jp/

※ホットペッパービューティーアカデミー「美容サロンにおけるサステナビリティ意識調査」(こちらでも、Londの取り組みを紹介)

https://hba.beauty.hotpepper.jp/search/other/33568/

第1章サステナビリティに目覚めたきっかけ

「さあ、お前には何ができるんだ?
そう言われた気がした」

2017年から始めた、月に1回ゴミ拾うを行う「きもちいクウキ プロジェクト。近隣サロンにも、活動の輪が広がっている

Londさんのサステナビリティの取り組みは、サロン周辺のごみ拾い活動「きもちいクウキ プロジェクト」から始まっています。こういったことに興味をもったきっかけは?

起業して3年ほど経った、2016年くらいから興味を持ち始めました。起業時から僕ら共同代表6人は、「社長が売上トップでいるようではマネジメントに力が避けないから、徐々にハサミを置いていこう」という方針を立てていて。3年も経つとサロンワークも順調に減らすことができ、ほかのことに時間が使えるようになったのが、一つのきっかけです。

その頃に観た、ケン・ローチ監督の『わたしは、ダニエル・ブレイク』という映画にも影響を受けました。これは貧困や格差に苦しむ人にスポットライトを当てた作品で、それを観たときに「お前には何ができるんだい?」って監督に突き付けられた気がしたんですね。当時の僕は起業するという夢を叶え、「業界年商1位」という目標を実現するために事業拡大に励んでいました。でもそれだけじゃなく、「社会に対して何かしたい」という気持ちが芽生えたんです。

映画に感銘を受けたことがサステナビリティに取り組むきっかけだったんですね!それからまず何を始めたのでしょう。

調べるうちに「児童養護施設」の存在を知りました。親元を離れて暮らす幼い子がいること、虐待で入所する子も少なくないこと、日本の子ども7人に1人が貧困状態(厚生労働省「2019年国民生活基礎調査」より)にあること…。何か自分も力になりたい、NPO団体を作ろうか…と思ったところ、企業として社会貢献を行う「CSR」という活動の切り口もあるんだと知って。「Lond」という企業のCSR活動として取り組めるなら、新たに無名のNPOを立ち上げるよりも社会的インパクトもあるし、美容業界への広まりも期待できる。そう考えてLondという会社として取り組むことにしました。

それまで社会貢献を意識してきたわけではなかった?

当時の僕は31歳。そのときまで社会貢献にもふれてこなかったし、まったくそういうことは知らなかったんですよね。それで、まずはCSR検定というのを取ろう!と、3級取得に向けた勉強を始めたのが2016年です。いまは2級まで合格していて、次は1級を目指しています。1級合格者はまだ全国でも10数人しかいないみたいです。

興味を持ったらどんどん調べて、…と勢いがすごいですね。

同じ時期に、サロンがある銀座で「SDGs(※)の勉強会」にも参加するようになりました。それがすごくおもしろくて。朝7時20分から勉強会があって、参加者は銀座にある企業のSCR部署に所属する50代くらいの方から大学院生までさまざま。「貧困をなくそう」などSDGsの17の目標から1項目ずつ勉強していって、意見を出し合うんです。それがとても学びになり、知識が広がっていきましたね。

※SDGs(エスディージーズ)=2015年に国連サミットで採択された国際目標。2030年までに達成すべき、持続可能でよりよい世界を目指すための「17の目標と169のターゲット」が定められている

その後、どのような取り組みを?

じゃあまずは何ができるだろう?と。それで始めたのが「ゴミ拾い」です。銀座の街があるおかげで、自分たちのサロンもある。それで、街に感謝したいと思って。そのゴミ拾い活動に「#きもちいクウキ・プロジェクト」と名付けて、2017年にスタートしました。活動名にあえて「Lond」と付けなかったのは、僕らに賛同して、一緒に活動してくれる人たちを増やしたかったから。僕はこうした活動をするとき、常に「広がり」「社会的インパクトの大きさ」を意識して行うようにしているんです。

サロンのスタッフさんに「ゴミ拾いを始めよう」と話して、すぐに賛同はもらえましたか?

当時はスタッフが70人くらいだったんですが、「ゴミ拾いを始めたいと考えているんだけど、どう思う?」って一人ひとりと面談をしたところ、みんな「いいですね、やりましょう」となりました。この「一人ひとりと話す」というのが僕の戦略で(笑)。なぜかというと一堂に集めて話すと、誰か1人が「えぇ、それはちょっと…」と言い出すと、そういうマイナスの雰囲気にのまれていく。だから1対1で向き合って話すことにしています。

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