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第3章上場、そして自身の引退時期

「今、僕は美容学校で学ぶ
ピカピカの1年生です(笑)」

2019年に立ち上げたEC事業での売上も、大きな収益源となっている

以前、上場も視野に入れているとのことでしたが?

近い将来の上場を目指しています。時価総額1,000億円以上にするためには、サロン経営だけではなく、そこにITをからめないと難しいので、その準備も進めています。

安全運転でITに投資していきたい。そっちにシフトしていかないと、時価総額は伸びませんから。予約系ビジネスはリクルートさんにとられちゃっているので(笑)、ECを取り込みながらですね。2019年に始めた自社ECの売上も、月3,000万~4,000万円になってきました。今後、サロン専売品だけでなく、一般化粧品も扱えるようになれば、さらなる成長が見込めます。

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ほかに、上場の準備はどのようなことを?

CFOの安田をはじめ、他にもプログラミングに強い人間など、スタッフ部門は子会社を含めて約30名にもなります。これは、僕が今、一切給料をとっていないからできること。だから時価総額を高めないと!もともと物欲がないんですが、高級車も別荘も持たず、毎日質素なTシャツでがんばっています(笑)。

実は僕、2021年から美容専門学校の通信を受けているんです。自分は、美容師が眺めてきた景色を見れていない。そこをやらないといけないと、ずっと思っていたので…。今48歳ですが、20歳くらいの子と席を並べています。「おっさん、何しに来たの?」という視線を感じつつ(笑)。最初は素性を言わずにいましたが、最近クラスメイトにバレつつあります。

学校の課題も、いっぱいやっていますよ。美容学校の研究もたくさんしたので、業界構造もより深く理解できました。

槙野さんが、美容業界で課題だと感じることは何ですか?

自分のポジション抜きに言うなら…、美容師の年収を上げていかないと未来はない、ということです。シェアサロンが出てきて、上がる傾向にはなってきていますが。でも、お客さまの数が増えているわけではないですよね?それは、過去のオーナーが搾取していたところから、搾取する構造が変わってきているというか。利権でかためてしまうと、それが障害になると思います。

今は全業種の中で見たら、低収入だと言われる業界だけれど、がんばれば年収1,000万円を目指せるチャンスがある業界でもあります。

以前、ご自身の引退時期についても語っていましたが、今現在はどのように考えますか?

「社長は5年で変わるべき」という考えは、変わっていません。でも、全然結果が出せていないので、まだまだ「ALBUM」でやらなければいけないことがあります。僕より優れた人が出てきた時には、喜んで退場します。会社をもっと発展させて、お客様とスタッフの満足度をもっと高めることができる経営者に託したい。前の「価格.com」の時は株も売ってしまいましたが、今度は持ち続けるバージョンで(笑)。

コロナで、いろいろな変化があり、我々にとってはどれも逆風でした。でも、自分も変わらないといけません。理想として掲げている「美容師のゆりかごから墓場まで」をサポートできる企業になるべくがんばります。

弊社の理念は 「お客様第一主義でみんな幸せに」。 ”みんな”はもちろん、スタッフも含まれます。これを叶える会社は、業種を問わず、繁盛・繁栄する会社だと信じているので。

「価格.com」だけの一発屋なんて、言わせません(笑)。この美容業界で、きちんと結果を出したいですね。

  • 2019年に入社した取締役CFO・安田 康成さん。シェアサロンの推進や上場準備に、槙野さんと二人三脚で取り組んでいる。日頃の槙野さんの印象を聞くと「ビジネスに対しての嗅覚・ひらめきがすごい。日々の膨大な情報収集が頭の中に蓄積されていて、それがパッと出てくるのではないか」と安田さん

シンガポール在住の槙野さん。オンライン上ではあるけれど、久しぶりにお会いすると、髪がかなり伸びている。聞けば、日本に帰ったときに美容室に行きたい、と。いろんなサロンに客として行って、勉強することがルーチン。

毎朝5時に起きて、6時~昼までは女性誌すべてに目を通し、他社を含めたInstagram、HOT PEPPER Beautyのチェックにも余念がない。ヘアスタイル写真をパッと出されれば、その作品を誰がつくったか瞬時にわかるほど!以前から毛髪化学も勉強していたが、48歳にして、ついに美容専門学校への入学も果たす。

「価格.comの創業者だし、ITを駆使してパッパッとできちゃうんでしょ?」と、思っている人がいたら伝えたい。こんなに泥臭く、とことん突き詰めて、実直に努力し続けられる人は、そうそういないと。

オンライン取材でのひとコマ。コロナ禍前は日本とシンガポールを半々で過ごしていたが、現在は美容学校のスクーリングがある時だけ、日本に帰国している

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