第2章デジタル領域の拡大
「“予防”の観点にも力を入れて、
お客さまを365日サポートしたい」
会社として、特に力を入れていることは何ですか?
“デジタル領域の拡大”です。まず、「KA·RA·DA powered by シセイカルテ」という新サービスを、2021年2月から直営店舗に順次導入しました。数枚の写真撮影をするだけで、お客さまの体の歪みを可視化できる、AI姿勢分析システムです。施術の効果を簡単に確認できるだけでなく、施術メニューの提案にもつながります。
また、続く5月に「電子カルテ」をスタート。こちらには、「シセイカルテ」で取得した姿勢分析データに加えて、症状や既往歴、来店のきっかけといったヒアリング情報や施術記録も蓄積されます。将来的には整理されたデータから、お客さまの傾向を把握したり、新規メニューの開発にも活用できます。
なるほど、広がりがありますね。
さらに“ホームケアプログラムの拡充”のため、「KA·RA·DA 365」プロジェクトも始動しました。そこには「365日、お客さまに寄り添いたい」という想いがあります。お客さまは、月に数回店舗に通ってくださる方が多く、残りの日を家でどう過ごすかは非常に重要だからです。
日本人の「平均寿命」と「健康寿命」には、男女ともに約10年もの開きがある。骨格とか姿勢って、すごく重要なんです。足腰が痛くなってしまうと、旅行も楽しめなくなってしまいますよね。長い年月、ずっと健やかに過ごせるように。姿勢だけではなく、日々の運動、食事、サプリメントと、あらゆる方向からサポートできるコンテンツや商品を、順次展開しています。
これまでは、不調が出てから来店したお客さまに施術し、ケアしていくという形が主流でしたが、不調が起きる前の「予防」を手助けしたい。シセイカルテや電子カルテで、たくさんの「情報」を集めることができれば、それが可能になります。
今後は、ほかの企業のサポートにも、つなげたいですね。体を酷使したり、ストレスが溜まる仕事は特に、整体が役に立てることがあります。会社の福利厚生に使ってもらうことで、その企業の離職率改善や採用に活かすことができると考えています。
期待がふくらみます。
これら“デジタル領域の拡大”も、「現場スタッフの仕事の軽減をしたい」というのが根本にあります。施術はオールハンドの手技ですから、スタッフには接客に集中してほしい。それ以外のところで、どれだけ手間を減らせるか。それを常に考えています。