Cante cor銀座／お客さま満足を追求したら、単価2,000円UP！

ホットペッパービューティーの「口コミ」ページには、満点の「5」が並ぶ。サロン平均・口コミ評点は、なんと驚異の「4.99（2022年7月22日現在）」！その圧倒的な満足度は、果たしてどこから生まれるのか？

オーナー／Junkoさん

東銀座のマンションで営む、一人サロン。特筆すべきは、その経歴の多彩さ。武蔵野音大でホルンを専攻→卒業後は音楽や宝石関係、調理師、カウンセラーなどいろいろな仕事を経験→日本酒居酒屋にハマり銀座に店を構える予定が突然、米アレルギーに→その後、リラクゼーションサロンに約10カ月勤務し、2017年に開業。

なぜ、「マタニティ」ターゲットに？

ー「マタニティ」の方に向けたメニューがあるのは、珍しいですね。始めた理由は？

以前働いていたリラクゼーションサロンでの経験です。そこでは、隣のお客さまとの間をカーテンで仕切っていたので、何か話すとすべて聞こえてしまっていたんです。せっかくサロンに来てくださっているのに、本当の意味でリラックスできていないのではないかな？…と。何人かマタニティの方を担当させてもらいましたが、妊婦さんて常にお腹の子を気遣い、電車やバスで優先席が空いていても座りづらかったり、何かと神経を使うことが多いと感じます。なので自分のお店を開業するときは、そういった方にも、真からリラックスできる場を提供したいと思ったんです。

ー現在は、お一人でサロンをされていますが、よかったことはありますか？

ここはお客さまと私だけなので、お客さまも気がねなく話してくださいます。お子さん連れの方も大歓迎！お母さんが施術している間は、好きなDVDを観たりと、「ケガをしないようにだけ気をつけてもらえれば、自由に好きなことをしていいよ」とお子さんにも伝えています。「楽しい」と感じることこそ、知育につながると思うので。

お客さまのうち、マタニティ・産後ケアの方は、1割くらいでしょうか。割合としてはそこまで多くはないのですが、ありがたいことに、その方たちからまわりの方にオススメしてくださり、おかげさまで、今はいろいろな方に受け入れられていることに感謝しています。

ー施術は、どのような内容ですか？

マタニティの方には、妊娠が分かった時点の方や出産予定日を超えた方、産後の方まで、一人ひとりに合わせた施術をしています。

最初に勤めていたサロンは揉みほぐしメインだったのですが、それだと60分ではほぐれない感覚があって…。それで、タイ古式ストレッチや、産後の方には骨盤ケアの要素も入れました。また、知人の先生から「経路は知っておいた方がいい。」と教えてもらい。独学で勉強して、そういったものも組み合わせていきました。

クーポンは、4時間コースも!?

ーホットペッパービューティーの「クーポン」で工夫されていることはありますか？

お客さまに「どこが気になりますか？」と聞くと、首・肩・腰の3つが多いので、そこに関連したクーポンをつくっています。あと、基本的にみなさん「何分施術したいか」で選びたいと思うので、60分・70分・90分・120分・150分と各コースをつくっています。

一番長いものだと「4時間コース ¥22,000→¥19,900」というクーポンも（笑）。つらい箇所にじっくり時間をかけて、手の指・顔の筋肉・リンパ流し・目の筋肉・骨盤周りの筋肉を整えると、「今まで味わったことがないくらい体が軽くなった！」と言ってくださる方が多いですね。

ー4時間はすごいですね！またクーポンに「心のカウンセリング30分＋タイ古式60分」など、“カウンセリング”があるのは珍しいですね。

私は過去、いろいろな仕事を経験しています。カウンセラーもそのひとつで、クーポンには「カウンセラー歴15年以上、今年50歳を迎える私に、何でもお話しください」と、書いています。悩みやストレスがあると、体にもいろんな影響が出てしまうので、体と心、両方ケアしたいという気持ちがあります。

口コミ高評価の秘訣は？

ー2022年7月現在、サロン平均・口コミ評点が「4.99」！5が満点なので、驚異的な数字ですね。

おかげさまです。高評価をいただけていることは、本当に感謝しかありません。私の場合は「いい口コミをもらいたいから、ゴマをする」ようなことはしませんしね。評価は自分ではなく、お客さまがするものだと思っていますから。マイナスな口コミをいただいた時は、「よかれと思っていたけれど、自分のエゴだったなぁ」と反省します。それは、自己満足で接してしまった表れ。たとえ評価が「1」だったとしても、口コミを書いてくださったことへの「感謝」の方が大きいですね。

ー口コミに対して、丁寧な返信も印象的です。

お客さまがホットペッパービューティーに口コミを書けるのは、来店から20日以内ですよね？時間が経っても、どんな方だったかすぐに思い出せるように、サロンボード（ホットペッパービューティーの予約・顧客管理システム）に細かく記入しています。どのようなことを話して、話のテンポはどうだったか、リアクションはどのようなタイプの方だったか、よく笑う方か、タイパンツ（施術時に着用するズボン）は何色だったか…など。これは、口コミの返信時だけではなく、次回来店いただいた際にも参考になります。

返信を書くときは、「楽しかったなぁ」と思い出しながら、友だちに返事を書くような気持ちですね。

ー「Cante cor」さんの口コミで多いのが「体だけではなく、心も癒されました」というもの。心がけていることは？

喋りすぎないようにはしています。聞き手にまわり、お客さまが話したいことを中断しない。私は、ずっとニコニコ聞いています。

お客さまの中には、ありがたいことに「Junkoさんと話すために来ている」と言ってくださる方も…。以前、こんなことがありました。新規の学生の方でしたが、サロンのソファに座ったとたん、号泣してしまったんです。泣き止むのを待ってから、小さい頃どんなふうに過ごしたかなど生い立ちから聴いて、ご自身の心と向き合っていただき、自分軸を取り戻せるガイドをしました。そこから何度も通ってくださいました。その方は今、北海道に引っ越しましたが、今でもたまにLINEで現状報告をくださって、とてもうれしいです。

ーほかにも、口コミで特徴的なのが「フルーツティー」や「ハーブティー」に関すること。こだわっているポイントはありますか？

季節に応じて、旬のフルーツをご提供しています。今みたいに暑い時期は、「パイナップルティー」が合いますね。いつもフルーツを買っている近所の八百屋さんに行くと「食べ頃の熟しているのがいいんだよね？」と、サッと出してくださいます。体内から不要なものを出す効果があると言われているベースのお茶に、パイナップルを入れてお出しします。パイナップルそのものも召し上がっていただきたくて、カットした物を別皿でご提供しております。たまに、「おかわりしていいですか？」と言われることも（笑）。

フルーツを出すと、みんな必ず笑顔になってくれるんです。それまで、暗い顔をしていた方も、これをきっかけに会話が弾んだりして。

ー私も今いただきましたが、感動のおいしさ！夏にピッタリですね。

お茶を含めて、お出しするものにはこだわっています。調理師を10年以上してきた経験も活きているかもしれません。

ーJunkoさんと話していると、そのやさしさに包まれて、あたたかい気持ちになります。もともと、人に接するのが好きでしたか？

いえ、どちらかと言えば、人間嫌いで…。でも、43歳で突然米アレルギーになってしまったとき、大好きなお酒は飲めなくなり、日本酒居酒屋を開く夢も断たれ、しばらく何もする気が起こらなかった。そんなとき、たまたまリラクゼーションサロンの求人を見かけて。「心も体も健康になるお手伝いができるんだったら、こんなに最高な仕事はない！」と応募しました。

人が好きになったのは、それからですね。45歳で独立をして、現在50歳。カウンセラーや調理師など、いくつかの仕事をしてきました。それらが今の仕事にすべて活きていて、「集大成」のように感じます。

ーちなみに、お客さまによって求める距離感などは違うと思いますが、見極めはどのように？

人によって、「話したい・話したくない」がありますし、最初は話したくなくても、あるタイミングで「話したい」に変わるときもありますよね。少し落ち込んでいるように見える方には、余計なことは話しかけず、すぐに施術に入ります。BGMのクラシック音楽を聴いていただきながら、最初の30分は、まず体をほぐすことに専念しています。人って血流がよくなると、心のバリアもとけてくるようで、自然とお客さまのほうから悩みを言ってくださることもあります。

その方に興味を持って、「そうなんですね。」と、共感して聴いていくと、それだけで気分が上向きになれると思います。心と体はつながっているので、終わる頃には、スッキリしたと言っていただけることが多いですね。

気づけば、単価2,000円UP？

ーオープン時と現在とで「平均客単価が2,000円UP」したと、うかがいました。

実は、私はあまり意識したことがなくて（笑）。ホットペッパービューティーの担当営業さんに聞いて知りました。2017年に開業して、昨年の2021年までは売上設定も決めていたのですが、私の場合は数字に執着してしまうと、うまくいかなかったんです。

本気・素直・誠意…この3つをもって「お客さまを喜ばせたい」ということだけ考えてやっていたら、集客数を担保したまま、自然と単価が上がっていました。長い時間施術すると体がよりほぐれる体感があるようで「今日は70分だったけど、次は150分で」と、お客さまのほうから高単価のメニューを選択してくれるように。

無理やりオススメしたり、次の予約をもらうことに必死になってしまうと、お客さまに「こわい」と思われてしまう場合も。私は、「お客さまにとって何がベストか」ということしか考えていません。あとは「笑顔になる人を、いっぱいつくりたい」「人を喜ばせたい」という想いでいます。戦略みたいなものがなくて、すみません（笑）。