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第2章眉毛市場の可能性

「眉毛の根本改善があってこそ、
市場が持続的に成長していく」

日本初、ブロウバー業態の「WAXYYY.TOKYO-brow studio-」を2023年4月、東京・渋谷にオープン。海外ではスタンダードな、座って眉毛施術をするサロンのフラッグシップ的存在

直営サロン「WAXYYY.TOKYO(ワクシートウキョウ)-brow studio-」もオープンされましたね。

こちらは「ブロウバー」という新しい形式です。従来はベッド施術でしたが、液が垂れない、より安全性の高い液剤を開発したことにより、ヘアサロンのように椅子に座っての施術が可能に。靴を脱いで寝そべって…という施術に比べて、気軽に体験できることが特徴です。まずは自分たちがブロウバーという形を作って、ほかのサロンさんにもマネしてもらえたらなと思っています。

なぜこれまで日本では、アイブロウ市場がそこまで盛り上がらなかったとお考えですか。

日本は、みんな同じタイプの眉毛にする流行がありますよね。80年代だったら太い眉毛がカッコいいとされたし、アムラーが流行ったらみんな細い眉毛。自分に似合っているかどうかより、流行の形であることが大事だった。だから、“自分らしさ”とか“似合せ”という概念は求められていなくて、アイブロウ市場というものがなかったのだと思います。

眉毛も髪と同様に、似合せやオーダーメイドであることが重視されるように変わってきた分岐点はどこにあると思いますか?

これは完全にコロナ禍のマスクが影響したと思っています。それまでの5~6年ほどは女性の間に並行眉ブームが長く続きました。だけどマスクをするようになって急に、眉と目だけが目立つように。すると、眉毛が気になりますよね。これは男性も同様で「もっと整えたほうがいいかな」と、自分の中で眉毛に対する注目度が一気に高まったのでは?

3年間で約9,000人のブロウアーティストを輩出するほどに急成長できた秘訣を、どう捉えていますか。

コロナ禍ってみなさん将来に不安があって、次のキャリアをどうしようと考えた時期だったと思います。私たちの会社のビジョンは「すべての人生に、一歩踏み出す勇気と、感動の瞬間を提供します」というもの。講習も、「一歩踏み出す勇気」を醸成する活動のひとつです。ブロウアーティストと言う新しい職業が得られることは、みなさんにとって未来が開けることですし、私たちと一緒にがんばろうというメッセージに共感していただけたのかなと感じています。

軌道に乗ってからは認知度も上がってどんどん受講者も増えていったかと思いますが、初期段階で受講者を呼び込むために工夫したことは?

広告もまったく打っていなくて…。だから本当に、この施術のインパクトが強かったのだと思います。最初は自分のサロンで施術を行っていたので、お客さまとして体験された方が「こんなに自分が変われるんだ!」と感動してくださって。それで口コミで広まって、お客さまが増えていきました。眉毛の生え癖を改善するだけで1カ月間ずっとかわいくいられるって、衝撃的なんです。

お客さまが増えただけではなく、「自分も施術者側になりたい」と考える方が思いのほか多くいました。うわさを聞いた美容サロンの方が自ら試しにきて感動し、その後に受講する流れも。こんなに大きな変化が起こせるのに、美容師資格は不要という気軽さもあったかもしれません。

眉毛の専門店も増えていますが、今後の流れをどう見ていますか。

ヘアサロンからの「ハリウッドブロウリフト」に対する需要も増加しています。ヘアサロンと眉毛美容の相性はとてもよくて、たとえばヘアカラーをする待ち時間に眉毛の施術をすることも。女性はもちろん男性も利用されるので、眉毛美容との初めての接点の場としてヘアサロンが果たす役割は大きいと考えています。そしてヘアサロンにとってもメリットは大きいかと思います。「ハリウッドブロウリフト」の料金は5,000円~7,000円ほどなので、導入したことで売上が1.5倍になったサロンさんもあります。

それは、すごいですね!

しかも、眉毛の施術をするのはアシスタントさん。ヘアの施術だとなかなかデビューできなくても、眉毛なら早めにデビューすることができます。お客さまに喜んでもらえて指名がもらえたら、成功体験になる。結果として離職も減少し、ヘアサロン業界の活性化になっているというオーナーさんの声もいただいています。あとはレセプション担当のスタッフが活躍できたり。今の液剤であれば座って施術できるので、ベッドなどの設備を増やす必要もない。ここからもっと広まっていくと思っています。

先にお話したブロウバーのような気軽な形式もありますし、一方でもっとリッチな、たとえばリラクゼーションやメイクと組み合わせてゆったりと体験していただく専門サロンとしての形式も、増えていくのでは?なので、ヘアサロンやアイラッシュサロンでの同時施術、気軽なブロウバー、専門性を追求するリッチなサロン、この3軸で市場が広がっていくのではないでしょうか。

これからはメニューに眉毛美容を取り入れることが、サロンの価値向上にも役立ちそうですね。

そういうふうに、「ハリウッドブロウリフト」をうまく活用していただければいいなと思っています。体験したお客さまは本当に感動されるので、そうするとその人に眉毛美容という文化が根付くんです。眉毛って失敗したら怖いので、1回体験してよかったサロンにずっと通い続ける傾向があります。だから、サロンのリピート率アップのためのツールとしても役立ててもらいたいですね。

眉毛美容の勢いがこのまま衰えず、美容市場の一つの柱として今後も成長し続けていくには何が必要でしょう。

眉毛の根本改善こそがカギです。「形を整える」だけだと、トレンドが移りゆくと共にその施術も一緒に廃れてしまう。でも、眉毛の根本改善ができると眉毛に対する興味、意識がガラリと変わるんです。

肌質改善だって、肌がきれいになったらそれで終わるんじゃなくて「もっとピカピカの肌になりたい」「いろんな化粧品を試したい」となるし、髪質改善をした人はいろんな髪型、カラーにトライしたいってなりますよね?眉毛も同じで、生え癖が改善されると、自分の眉毛を好きになれる。その次の段階として、ワックスで形を整えたりメイクを習えるサロンに行ったり、いろんな広がりが起きる。だから根本改善があってこそ、アイブロウ市場が持続的に成長していくと思います。

  • ブロウバー「WAXYYY.TOKYO-brow studio-」は現在、東京と埼玉に11店舗展開。ハリウッドブロウリフト/ HBL(6,980円)の他、脱毛や小鼻ケアと組み合わせたコースも提供

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