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第2章コンプレックスの原体験

「理想の髪とファッションで街に出たら
トゥレットの症状が出なかった」

「RETØUCH」の公式サイトではプロダクト販売だけではなく、身だしなみやヘアに関する情報も発信している

先ほど「RETØUCH」が掲げているのは、「コンプレックスを補う・マイナスをゼロにする」とのことでした。宮永さんご自身は、コンプレックスとは無縁のように見えます。

いえいえ。僕は、小学1年生から中学2年まで、トゥレット症(自分の意思に反して体が動いたり、声が出てしまう症状)だったんです。3秒に1回くらい奇声をあげたり、人前で言ってはいけない言葉を発してしまったり…。それをマネされたりするのが嫌で、学校でも電車の中でも、極力目立たないようにしていました。仲のいい友だちはいて、メンタル的に病むことはなかったけれど、多感な時期でもあり、放課後はインターネットの世界にハマりました。僕のことをトゥレット症だと知らない人と、話したかったんでしょうね。

母が女性ファッション誌の編集者をしていた影響もあり、昔からファッションに興味があって。当時、お互いのファッションを辛口で評価し合うインターネットの掲示板に夢中になっていました。リアルの世界では目立たない服を着ていたけれど、そこにアップする写真はめちゃくちゃ派手なこだわりファッションと、お気に入りのヘアスタイル。理想の自分を投稿しているような感覚でした。

ある時、オフ会をしようという話が持ち上がったんです。「原宿で買い物しようぜ!」みたいな。でも会ったら、トゥレット症であることがバレてしまう…。すごく迷いましたが、行くことにしました。

僕は中学2年でしたが、髪をきれいにして目立つ格好で街に出たのは、初めてのこと。そして驚いたことに、オフ会の約6時間、トゥレットの症状が出なかったんです。

それは、すごいですね!

ネガティブな気持ちでいると症状が出てしまうのかもしれない、今日は理想の格好で外に出て、ポジティブでいられたおかげなのかな…と。

ハッタリでもいい。自信を持って、理想の自分を立ち振る舞うことが大切なんだと思いました。その時に、「見た目の改善と心の親和性」を実感して、美容師を志すことにしました。

コンプレックスがある人みんなに、こういう気持ちを体験してほしいからです。

今こうして話していても症状がまったく出ていないので、そのような経験をされていたのは意外でした。

今も、家で一人だと「ウェッ」と声が出たり、目をパチパチさせたりとかは出ますよ。ただ習慣化しているので、特に治そうとは思っていません。でも不思議なことに、外で立ち振る舞う場面では大丈夫なんです。

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