第3章フェーズごとに異なる戦略
「世界を視野に入れていかないと
成長もないし、夢もない」
今後の展開予定を教えてください。
青木●サロンとしては、今年(2024年)の7月に表参道に出店予定です。並行して、自社開発のプロダクトも進化していきます。たとえば、最新の成分を組み込むために、美容クリニックと提携したり。そうすることで、美容医療の分野にも販路を広げることができます。
サロンとプロダクトの2軸があると、強いですね。
海外展開については、いかがですか?
青木●韓国・台湾などアジア圏からたくさんセミナーオファーをいただいているので、まずは日本できちんと結果を出したい。今後、日本の限られた規模で伸び続けていくのは難しいので、世界を視野に入れていかないと、成長もないし、夢もない。COAというブランドを確立させ、サロンとして、メーカーとして、日本の美容の素晴らしさを世界に発信していくことが使命だと思っています。
COAの認知度は、かなり広がっていますよね。
青木●外から認知されているのは僕たち代表や6人いる幹部かもしれませんが、次の世代も育っていて、底上げがすごいんです。
COAを立ち上げてから、注力していることは変化しています。最初は、COAの基盤をつくるためのヘアケア商品の開発、そしてサロンのオープン。去年(2023年)までは、それぞれが持つ“個人の力”で引っ張ってきましたが、今年(2024年)は“組織の力”で勝負します。
小西●「HOT PEPPER Beauty AWARD 2024」でGOLD Prizeを受賞できたことも、組織の力が反映されたものだと思うので、すごくうれしかったですね。
青木●GOLDは、創業時から狙っていました。先ほど言ったように、COAのカリキュラム習得までが約3年なので、オープンから3年となる今年は、デビュー組が多い。組織で戦っていかないと、成り立たないからです。
なるほど、フェーズごとに緻密に戦略を変えているのですね。
最後に、スタッフのみなさんに伝えたいことは?
青木●いつもありがとうございます!みんながいるから、今もこうやって、インタビューをしてもらっている。これからも、COAという環境を使って、成功体験をどんどん掴んでほしいです。
小西●プレイヤーとしては、いつか世代交代で僕が退くこともあるかもしれませんが、今はまだスタッフに越されないように、自分自身も走り続けたい。
経営者としては、『ONE PIECE(ワンピース)』みたいな感じで、スタッフ一人ひとりの夢を、楽しく叶え続けられる場所をつくっていきたいですね。
当時、小西さんはまだ前社で働いていたので、青木さんは負担をかけないようにと、登記やもろもろの手続きを進めていた。そうすると、小西さんが「共同経営なんだから、2人でひとつ。俺も一緒にやる!」と。…それは、ケンカというより、思いやりのぶつかり合いだ。
「もし今後ケンカしたら、その瞬間に一緒に写真を撮ろうぜ!」と決めたとか。
そのときに撮ったのが、この下にある写真。以後、ケンカは一度もない。
サロン名である「COA」は、「CO:小西、A:青木」から。
3年が経ち、COAは“最強の2人”から、“最強の組織”へと変貌を遂げた。