第2章美容業界の課題とは？
「多様なサロンがあっても、
そこに“上下”は存在しない。」
美容業界で、課題に感じることはありますか？
課題は正直、沢山ありすぎます！（笑）
例えば、SNS、集客や採用コンサルの活用、見栄を張った発信などで、個人や自社が成長や能力以上の結果を出せる時代です。便利さや選択肢の多さが、時に本質を見失わせ、複雑化した市場では選択を誤り、市場全体の健全性が損なわれるリスクを感じています。人も企業も、根を張らずに「表面的なやり方」だけでは長期的な成長と継続はないと思います。
トメ吉さんは、常に業界を俯瞰しています。
そう思っていただけるのは、他業界の優秀な経営者の方々と話す機会が多いおかげだと思います。彼らとの会話から多くの知恵をいただき、学ばせてもらっています。株主にも、上場企業の社長やIT、メーカー、さらには飲食店を1,000店舗展開している社長など、多様な分野の方々がいます。会いたいと思った方には、思いきってDMなどで連絡することもあります（笑）。
美容業界には、低価格サロン、ブランドサロン、業務委託サロン、シェアサロン、BtoB事業を行うサロンや関連事業など、多様な形態があります。しかし、こうした分断に対して否定し合ったり、争ったりする必要はないと私は考えています。そこに「上下」など存在しないんです。
お客さまや美容師さんにはそれぞれの理想やニーズがあり、それに応じた「あり方」が存在するだけ。すべてが独自の価値を持っているからこそ、多様性が生まれ美容業界がより豊かになっていくのだと思います。
確かに、そうですね。
美容師の本質的な使命は、「髪型とサービスを通してお客さまを導くこと」。そして経営者の使命は、「関わるすべての人を豊かにすること」だと思います。これらは時代が変わっても、普遍的なもの。
その使命を果たすために、「アジアNo.1のメンズヘア総合インフラ企業」というビジョンを描いています。すべてのメンズ美容師やメンズ美容室経営者に、正しい手段と正しい選択肢を提供し、均等な自己実現の機会を創り出す。GOALDと関わることで、誰もが明確な成長の道筋と正しい未来への選択肢を描けるように。
トメ吉さんの著書『メンズカットのすべて』（髪書房）。自社アカデミー講師はカット＝トメ吉さん、マーケティング＝米田星慧さん（GOALD 執行役員/CMO）、パーマ＝佐藤拓弥さん（GOALD 代表取締役社長）など各分野のプロフェッショナルが集う。また、次世代講師も育っているという
