【開業編】STEP1!
物件選びの大原則とは?~物件編~
前回の立地編で主要駅、主要駅以外の重要ポイントを学習したサロスケくん。いよいよ物件探しを始めていきます。
どんな大きさで、どこまで家賃を払っていいのか?中嶋先生と一緒に学んでいきます!
何席のサロンを作るべき?
まずはセット面を何面にするか…先生、どういう基準で決めればいいのでしょうか?
私自身は、初めてのサロン開業でおすすめしているお店の広さは15坪から20坪ほど。この広さの中で、ヘアサロンならセット面4面、シャンプー台2台の規模を推奨しています。ネイル・リラクなど美容室以外のサロンだとシャンプー台の設置が不要なので、もう少しコンパクトな10坪前後の場合もありますね。
え!?はじめは僕ひとりか、もしくはもうひとり雇ってもふたりくらいで始めようと思っていたので、席数多すぎませんか…?
もちろん、「プライベートサロンにしたい」「個室を広く取りたい」など、こだわりがあってセット面を少なくすることもあると思います。ただ、創業融資で大きな金額の借入をして、このお金を返しながら利益を増やしていくことを考えると、将来の売上を伸ばせる可能性のある環境を開業の段階から設定をしておくことがとても大切です。
確かに…。後々絶対スタッフも増やしたいしな…。
最初に設計するセット面の数で、3年後、5年後、10年後の売上・利益を具体的にイメージし、お店の経営が成立するかどうかをしっかりと見極めることが重要です。
出してもいい「家賃」上限を知る
いい物件ほどやっぱり高いんですよね…。でも少し無理してでもいい物件を選んだほうがいいですよね?
いいえ!あくまでどれだけ売上が出せるか、によって
支払っていい「家賃」が決まります。この売上計画は詳しくは
こちらで解説しますが、
売上の15%前後に収まっていることが理想、坪単価で言うと8,000円~1万2,000円前後といったところではないでしょうか。(東京の主要駅だと坪2万前後)
15%…?確かにそれだと主要駅を狙うなら離れた場所じゃないと厳しそうですね…。
いい物件を知るための情報収集の方法とは?
先生、いい物件を探すためにすべきことはあるのでしょうか?
具体的な条件をどれだけ細かく不動産会社に伝えられるか、が大事です。
まずは先ほどの出店立地の条件、家賃の上限金額を細かく書き出しましょう。
不動産会社も「売りたい」物件があるでしょうし、そのような意図がなかったとしても、不動産会社から見て美容室としては良さそうな物件が「良い立地」の物件とは限りません。自分の中で、OK/NGの判断ができるように、自分が探している条件をしっかりと書き出して、その条件を満たした物件を紹介してもらうようにしましょう。間違っても「美容室(美容サロン)でどこか良い物件はないですか?」といった聞き方は絶対にダメです!
こういった条件を細かく伝え、条件に合うサロンがあればすぐに連絡ください、といえるかどうかが大事ですよ。
はい!あ、ちなみに複数不動産を回ったほうがいいんでしょうか?
物件情報はネットに掲載されますから、どこの不動産会社さんでも基本的には同じ情報です。ただし、「退去予定がある」サロンの情報はそこの不動産しか知らないことも多いので、早めにオープンしたいと考えているのであれば複数回るのも手かと思います!
まとめ
退職時期が決まっている、などの場合、開業日を焦ったり、良くない物件でも妥協しがちです。
「美容サロンにいい物件がないか」ではなく、紹介された物件に対し自分が「良し」と思える条件をしっかり考えましょう。
【監修】なかしま税務労務事務所 税理士 中嶋政雄先生
プロフィール:
「美容サロン」のオーナーが税理士に求めていることを徹底研究。
「美容業界専門」税理士として活動中。
解説!
最初は内装工事費等の関係で、セット面2面でスタートする場合などでも、後々増床できることを考えて物件を選ぼう!