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第2章店販率40%超は、なぜ可能?

「サロンのコンセプトは
“お客さまをフルーツ漬けにする”」

日本全国から選りすぐった原料を使った自社オーガニック製品は、多種多様に

オリジナルの製品があるというのは、強みですね。

うちは、「お客さまをフルーツ漬けにする」というのがコンセプト。スキンケアだけではなく、飲料・食品もあります。サロンでは、ウェルカムドリンクでオーガニックハーブティーを、施術前にはフルーツ酵母ドリンク、フルーツ化粧品で施術をして、終わったらフルーツビネガーやドライフルーツをお出しします。新規の方には、丁寧に製品説明をしながら…。「すごくおいしい!」と言ってくださる方が多く、複数品、購入してくださいます。

まさに、“フルーツ漬け”ですね!サロンでの店販比率が40%超とのこと。これはかなり高い数字です。

40%は、オープン当初から目標にしていました。最初はしばらく20%ほどでしたが、4~5年目くらいに達成できた。でも、特別なことをしているわけではないんです。要は「マメ」さ。ポイントは、3つあります。

1つ目は、スキンケアセットを購入いただいたら、きちんと正しい使い方・使う量を伝えること。それは、効果を最大限に感じてもらいたいからです。

エステって結果が出始めると、まわりの人に「きれいになったね」とほめられて、一気にモチベーションが上がります。そうすると、「家でのケアもがんばろう!」となる。サロンに来るのは月に1~2回。それ以外のホームケアも大事なので、結果を出すためには、最初の1~2カ月が勝負です。

確かに、まわりの人にほめられたら、やる気が出ますよね。

2つ目は、「顧客様管理表」の活用。お客さまが購入した製品・日にちから、化粧品の残量がわかります。うちの化粧品はすべて、正しい量を毎日使っていれば、“2カ月”で終わる計算。今日、購入したお客さまであれば、2カ月後になくなるはず。そのタイミングで、営業フォローすることを徹底しています。

「そろそろ化粧品がなくなる頃ではないですか?」と、お客さまに聞いたとします。「まだあります」と返されたら、普通は「そうですか」で終わりますよね?でも、うちは「あとどのくらいありますか?」と聞き、「まだ半分あります」と返ってきたら、「使う量が少ないかもしれません。いつも使っている量を出してみてください」と。少なかったら「使う量が少ないので、今日からこの倍、使ってくださいね」と具体的にお伝えします。

すごいですね。ただ、一歩間違うと強引にとられてしまう心配もあります。

大前提として、「スタッフとお客さまの間に、信頼関係ができている」ことに尽きます。信頼を築くには、最初の笑顔や気遣い、丁寧なカウンセリングが重要です。信頼が構築できていれば、自信を持って、お客さまの悩みに踏み込める。

成約率が高いスタッフと、低いスタッフとで一番違うのは、そこですね。時に、あえて空気を読まずに踏み込めるか。明確な悩みがあるお客さまなら、どんなエステティシャンでも成約しますが、上手なエステティシャンは悩みを引き出して、それを解決するための提案ができる。お客さまは、営業されること自体がイヤなのではなく、サロン都合の営業をされたくないだけです。

確かに「こちらのためを思っての提案」と感じると、購入したくなりますね。

3つ目は、「お客さまから予約変更の連絡があったら、その時に店販フォローをする」。予約の変更は、どうしても発生してしまうもの。でも、化粧品がなくなる2カ月後にサロンに来れなかったら、他で購入する可能性が出てくるので、チャンスを逃すことに。なので、予約変更の連絡をもらった際、「そろそろ化粧品がなくなる頃ですね。お送りすることも可能です」とフォローします。

なるほど、徹底していますね。
「顧客満足」には、どのように取り組んでいますか?

うちの一番の独自性は「アンケート」です。創業した2010年から今もずっと、すべてのお客さまに必ずお願いしています。何回来たとしても、毎回。「雰囲気・技術・接客・総合満足度」の4項目で、総合で「大変満足」をもらえなかった時は、その日の終礼で「なぜもらえなかったのか?次は、どうすればいいか?」という改善策を考えます。決して責めるのではなく、それぞれが“自分で考える”ことを大切にしています。その繰り返し。

逆に、最後のフリーコメントでうれしいご意見をもらったら、お店のInstagramに上げたり…。スタッフのモチベーションアップにも、つながっていますね。

セミナーでもよく話すのですが、アンケートは、どのサロンでもすぐにできて、効果が出る方法。でも、それを「継続」できるサロンは、残念ながら少ないです。

  • フルーツルーツでは、現在フェイシャル8:ボディ2の割合だが、オープン時は逆だった。『ボディのほうが集客しやすい一方で、うちの店販にはつながりにくい。また施術はオールハンドのため、120分のコースが続くと体力的に厳しくなることもあり、数年かけてフェイシャル比率を上げていった』という

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