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イノベーターが
見ている未来

vol.111

確固たる世界観を持ち、新しい取り組みをしている「次世代リーダー」へのインタビュー。
その取り組みと背景、そして未来についての展望をうかがいます。

uka

取締役副社長 COO 小笹 和洋さん (age.45) 取締役副社長 CMO 松岡 大介さん (age.46)

ネイルオイルや頭皮ブラシが大ヒット。
サロン発のプロダクトが持つ強みとは。

トータルビューティーカンパニーとしてサロンとストアを計15店舗展開するuka(ウカ)。初めて世に出した自社プロダクト・ネイルオイルは、2024年10月で発売から15年。累計販売数は約130万個!製品は、ヘア・ボディケアにも広がっている。多くのファンに、これだけ長く愛される秘訣はどこにあるのか?副社長である小笹さんと松岡さんにうかがった。

小笹 和洋さん(写真左)/株式会社ウカ 取締役副社長 COO(最高執行責任者)
東京大学経済学部卒業後、三菱商事株式会社に入社。海外取引事業の責任者として、世界規模での取引チームの組成に尽力。2017年株式会社ドームに入社。アンダーアーマーの日本総代理を務める会社でスポーツの社会的価値の顕在化や人事分野などに従事。2019年より現職。

松岡 大介さん(写真右)/株式会社ウカ 取締役副社長 CMO(最高マーケティング責任者)
一橋大学商学部卒業後、株式会社博報堂に入社。国内外の自動車メーカー、コスメブランドの営業を経て、ボストンに留学。マサチューセッツ工科大学 経営大学院(MBA)修了。帰国後、グローバルエージェンシーとのチーム立ち上げや統括責任者を歴任。2022年より現職。

・「uka」HP
https://uka.co.jp/

第1章韓国のサロンにも知れわたる実力

「“トータルビューティー”という切り口が
認知されたのかな、と思います」

小笹さんはCOOとして、人事・財務・IT・物流・店舗運営などを担っている

お二人とも国内外でキャリアを積まれています。どのような経緯があって、ukaに?

小笹●ukaのCEOである渡邉(代表取締役CEO/渡邉 弘幸さん)に声をかけてもらったのが、きっかけです。渡邉は、高校のアメフト部の先輩。歳は13離れていますが、卒業生でのつながりで交流がありました。ukaの社員と話すなかで「先代の教えを守る、いいチームだな」と感じ、一緒に働きたいと思いました。

松岡●僕は、小笹とは高校の同級生。渡邉は、前職である広告代理店の先輩でもあります。渡邉は有名人だったので一方的に知ってはいました。小笹からukaに誘われ、知れば知るほど楽しそうなブランドだなと。あと、「みんないい人だった」と思ったことが大きいです。

お二人とも、ukaで働いている方々の人柄に惹かれたんですね。

松岡●そうですね。ブランディングやマーケティングの観点でも、興味深かったです。ビジネスや経営を学んできましたが、ukaは世間一般でいうところのマーケティング、たとえば広告を打つとかインフルエンサーを起用するなどは一切していないのに、成功している。これだけ多くのメディアで評価してもらえるというのは、奇跡的なことです。それを内側から見てみたい、という思いにも駆られました。

確かに、メディアで紹介されているのをよく拝見します。ukaの看板製品とも言えるネイルオイルは、特に露出が多いのでは?

松岡●2009年の発売から15年が経ち、累計販売数は約130万個になりました(2024年10月時点)。ありがたいことに、各媒体でのベストコスメ企画に何度も登場し、通算28もの賞を受賞。15年間、ほぼ毎年ひとつ以上のベストコスメ企画で賞をいただき、長く愛されているのも特徴です。

それは、すごいですね!
韓国の美容サロン経営者からも注目を集めています。勉強で日本に来た際、見学希望がいちばん多いサロンが、ukaだとか。

小笹●トータルビューティー」という切り口が認知されたのかな、と思います。サロンではヘア・ネイル・ヘッドスパ(スカルプケア)・エステ・アイラッシュの施術を受けることができて、ストアではホームケア製品が購入できる。

韓国のサロンは自社プロダクトをつくる前提で設計されていることが多いので、サロン発のプロダクトでうまくいっている日本企業に、興味を惹かれるのでしょうね。

小笹●海外では多くありますが、日本ではまだ少ないかもしれませんね。ukaは代表の季穂(uka代表取締役会長・ネイリスト/渡邉 季穂さん)の祖父が創業した理容室からスタートしています。季穂が入ったことでネイルにも広がり、現在サロンはヘア・ネイル・ヘッドスパ(スカルプケア)・エステ・アイラッシュ。プロダクトも、ヘア・ネイル・ハンド・フェイス・ボディケア・パフュームと拡大しました。

さらに「ukafe(ウカフェ:ukaのカフェ)」でのフードも含め、「カラダの内側からきれいにしていこう」と、広い意味での「トータルビューティー」に取り組んでいます。

  • 六本木の東京ミッドタウンにある「ukafe」。30 年以上無農薬農法をされている千葉県山武市の生産者、齊藤 完一氏の食べても大丈夫なくらい安全な土で、のびのびと育った野菜を使用した料理を提供。店舗のほか、デリバリー・ケータリングでも楽しめる

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