お客さまに支持されたサロンを表彰する日本最大級のアワード、「HOT PEPPER Beauty AWARD」。「GOLD Prize」「SILVER Prize」受賞サロン、または「注目サロン」に選出されたサロンへのインタビュー。取り組みや受賞の秘訣をうかがいます。
【東京】ロジカルな教育が生む“カッコよさ”。
進化を止めない、メンズサロンLIPPS hairの強さ。
LIPPS hair (リップスへアー)
HOT PEPPER Beauty AWARD 2025 SILVER Prize(表参道店)
創業1999年、現在は全国に28店舗(2025年8月25日時点)を展開する「LIPPS hair」。「HOT PEPPER Beauty AWARD 2025」では、GOLD1・SILVER10、計11サロンが受賞!驚異的な集客の背景に、卓越した技術力があるのは間違いない。全店舗の教育を統括する「LIPPS HAIR ACADEMY」矢崎さんに、その真髄をうかがった。

CONCEPT
『カッコつけていこう。』がコンセプト。お客さま一人ひとりの個性を大切に、ライフスタイルにピッタリの「最高の似合わせ」を叶える。
AWARD受賞・
売上アップに向けた
取り組み
無限に応用が利く「FRAME CUT」とは?
教育の効率化で、生産性アップ
再現できるから、選ばれる
無限に応用が利く「FRAME CUT」とは?
“誰もが同じクオリティーで切れる”…それを可能にするのが、LIPPSオリジナルの「FRAME CUT(フレームカット)」。一人ひとりの骨格や髪質に合わせて“似合わせ”を作る技術で、この基本を身につければ、さまざまな長さやスタイル、トレンドにも、無限に応用が利くという。「こうするとカッコよくなる」という感覚的な技術を、誰もが再現できるようにロジカルな理論へと落とし込んだ。
これにより、どの店舗・どのデザイナー(スタイリスト)でも、ハイクオリティーな技術統一を担保。「HOT PEPPER Beauty AWARD 2025」のサロン部門において、LIPPS hairから計11サロン受賞という実績も、技術への信頼が大きいだろう。
「HOT PEPPER Beauty AWARD 2025」ベストスタイル部門(メンズ)でも、TOP10にLIPPS hairの5名が入賞。サロン部門・スタイル部門ともに、輝かしい結果を残した
教育の効率化で、生産性アップ
2015年にスタートしたリップスの教育カリキュラム「LIPPS HAIR ACADEMY(リップス へアー アカデミー)」。「効率的に学べる仕組みを構築することで、早く技術を身に付けて、お客さまに喜ばれる美容師になってほしい」という想いもあった。
入社後、一年間の集中トレーニングを実施。週に一日、練習だけに専念できる日を設定している。
また、サロンワークの全工程を網羅した「動画マニュアル」も整備。撮影から編集まで自社で行い、いつでも学習できる。
これらの取り組みによって、教える人によっての“差”がなくなり、均一したレベルでの指導が可能に。さらに、技術と知識を身につけたアシスタントが、サロンワークでデザイナーを効果的にサポートできるようになり、生産性向上につながった。
ACADEMYスタート前は、デザイナーデビューまで平均4~5年かかっていたのが、2~3年に短縮。かつ、カット・カラー・パーマ、オールマイティに対応できる人材が育つ
再現できるから、選ばれる
メンズのお客さまは、気に入ったスタイルを継続する傾向が強く、再現性の高さが求められる。LIPPSでは、その“再現性”を3つの観点で捉えている。
①リピーターのお客さまにおける、前回オーダーの“再現性”
短いスタイルが多いメンズは、1mmの差でも印象が大きく変わってしまう。「いつもの」というオーダーにも正確に応えるため、デザイナー一人ひとりの技術や感覚に頼るのではなく、「FRAME CUT」とオリジナルマニュアルをベースとすることで、前回と同じスタイルを再現。
②持ち込みスタイル写真の“再現性”
ホットペッパービューティーやSNSに掲載されたスタイルを、オーダーするお客さまも多い。それぞれの骨格や髪質に“似合わせ”ながらも、写真の印象に忠実な再現を心がける。これも、「FRAME CUT」に基づいた理論がベースにあることで成し得る。
③家で、自分でもできる“再現性”
自宅でもスタイリングしやすいカット技術に加え、ワックスやオイルといったLIPPSオリジナルプロダクトも、“再現性”を支える要素。サロンで仕上げたような束感やフォルムが、簡単に再現できる。
ホットペッパービューティーの「口コミ」でも、再現性やスタイルの持ちの良さに感動する声が多い(表参道店の口コミより)
インタビュー
「LIPPS HAIR ACADEMY」矢崎由ニ(やざき ゆうじ)さん
山梨県出身。窪田理容美容専門学校卒業後、都内のレディースサロン勤務を経て、2001年「LIPPS(現:LIPPS hair)」に入社。 LebeL主催「I.D.2020 Final Stage/ Men's Design Award」GOLD Prize獲得など、ヘアコンテストでの受賞歴多数。
2022年末にハサミを置き、2023年より「LIPPS HAIR ACADEMY」で後進の育成に専念。
ー「HOT PEPPER Beauty AWARD」ベストスタイル部門でも、LIPPS hairのデザイナーさんは毎年結果を出されていますね。
入賞は、メチャクチャうれしいです。結果は全社で共有し、入賞作品はどんな点が評価されたのか、逆に入賞できなかった作品は何が足りなかったのかを分析。AWARDをはじめとしたヘアコンテストや毎日のSNSなど、常にアンテナを張って、トレンドを意識することが大切だと思います。
また毎年、美容学生やLIPPSのデザイナー・アシスタントを対象としたフォトアワード「LHPA(LIPPS Hair‑design Photo Awards)」も開催。応募する・しないは自由ですが、「技術力・デザイン力・発信力を常に磨く」というがLIPPSの文化としてあるので、前向きに取り組むスタッフが多いですね。
ーちなみに矢崎さん自身は、接客面はどのように磨かれましたか?
僕はLIPPSが創業してから2年後に中途で入社したのですが、代表の的場(「株式会社リップス」代表取締役・的場隆光さん)の仕事を間近で見て、衝撃を受けました。お客さまへの気配りがとにかくすごいんです。そして、
その考え方や仕事に対する姿勢が、全デザイナー・アシスタントに浸透していることに驚きました。店全体の接客レベルが高く、毎日学ぶことばかり…。
そのスタンスが、僕自身だけではなく、ACADEMYを通して後輩に受け継がれているように思います。
ー今後、ACADEMYの広がりは?
現在は社内向けが中心ですが、今後は他社にも、積極的に教育カリキュラムを展開していきたいと考えています。
ーかなりの年数をかけて築きあげたカリキュラムかと思います。意地悪な見方をすると、他社への展開しかり、LIPPS hairのスタッフが独立をした後も、この技術を使い続けることに抵抗は?
スタッフに関しては、本心を言えば、ずっと一緒に働けたらそれがベストかもしれませんが…。独立したとしても、LIPPSの教育カリキュラムが業界貢献につながると思うので、うれしいこと。それは他社に対しても、同じ気持ちです。
ー素晴らしいお考えですね。「メンズ美容ブーム」とも言える昨今の状況を、どのように捉えていますか?
ここ数年、メンズ特化型サロンが増えましたよね。
グローバルで見ると、韓国美容が盛り上がっていて、ちょっと悔しいんです(笑)。
LIPPSだけではなく業界全体で、“日本のメンズビューティー”を、もっと盛り上げたいです。LIPPSのカリキュラムを習得してもらうことで、より高いメンズカットの技術を、たくさんのお客さまに提供することができると考えています。
ー長年、メンズ美容をけん引してきたLIPPS。今、思うことは?
2025年で創業26年になりますが、「古くさい」とは、思われたくない。ブランドとしての安定感は持ちつつも、常に新しいものを発信している“メンズビューティーのスタンダード”。そんな存在でありたいです。
2006年からスタートしたメーカー事業も絶好調。ワックス、シャンプー、スキンケア、コスメなど幅広いラインナップ。商品開発においても「現場を熟知した美容師がいることが、LIPPSの強み」と語る
取材レポート
ACADEMYに専念するためサロンワークは引退したが、49歳の今も、さまざまなクリエイションに挑戦し続ける矢崎さん。直近では、2025年2月「GAMO NEWS」のカバー&ヴィジュアルを手がけたことも記憶に新しい。
コンテストの審査員や、ACADEMY講師もする。「常にアップデートし続ける」。スタッフにその大切さを伝える矢崎さんもまた、最先端に立つことを、自らに課しているのではないだろうか。
Z世代は積極性が薄いのでは?と聞いた私に、矢崎さんは言った。
『世代に関係なく、いつの時代も、やる人はやる。さぼる人はさぼる。』
現在、スタッフは約400名。「もっとカッコいいスタイルを作る」「成長を止めない」
そのマインドが浸透している。
そう、LIPPSは圧倒的に、“やる人”の集団なのだ。



















