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受賞サロンのカギ 受賞サロンのカギ

お客さまに支持されたサロンを表彰する日本最大級のアワード、「HOT PEPPER Beauty AWARD」。「GOLD Prize」「SILVER Prize」受賞サロン、または「注目サロン」に選出されたサロンへのインタビュー。取り組みや受賞の秘訣をうかがいます。

【神戸】月の売上、最高1,400万円超!
代表に続けと、スタッフが育つ風土とは?

《hair & fashion》 shiomi H  【シオミ エイチ】

HOT PEPPER Beauty AWARD 2023 SILVER Prize

6~9席

「HOT PEPPER Beauty AWARD」にて、3年連続SILVER Prize!代表の潮海さんは、月間売上1,000万円以上、最高で1,400万円超という実績を持つ人気スタイリスト。スタッフも1,000万円超を達成するなど、総じて売上が高い。集客効果がUPするクーポンの工夫、そして“人が育つ”秘訣を探る。

https://beauty.hotpepper.jp/slnH000321646/

CONCEPT

神戸で唯一の「ノンダメージサロン(R)」(最先端の毛髪化学で髪を傷めない施術を行うサロンの登録商標)認定店。髪質改善トリートメントをはじめとしたケアメニューはもちろん、最旬トレンドが叶うデザインカラーにも定評あり。

INITIATIVES

AWARD受賞・
売上アップに向けた
取り組み

01.

クーポンは、「新規」「全員」で使い分け

02.

新人をケアする「ブラザー・シスター制度」

03.

社内イベントで、人間関係を構築!

01.

クーポンは、「新規」「全員」で使い分け

クーポンは「新規向け」48件、「全員」15件(2024年1月18日時点)。

「新規」クーポンで意識しているのは、1万円前後の金額設定。それ以上になると、集客効果が落ちてしまう。しかし、それより下げると、サロンのターゲットである“上質なものを求めるお客さま”からは、離れてしまうというのが理由だ。

一方「全員」クーポンで大切にしているのは、お得感よりも「メニューのわかりやすさ」。リピーターの方も、ネットで予約をしたいというニーズは高い。かつ、多様にあるメニューでも、クーポン説明を読めば、どんな組合せ・内容かは一目瞭然。

代表・潮海さん/『クーポンの目的は、ディスカウントではなく、“自サロンのよさを伝えること”。新規のお客さまには、まずサロンを知ってもらうために。リピーターのお客さまには、予約の使い勝手をよくしたい。サロンにとっても、電話での対応負荷が減り助かっています。』

▲「新規」クーポン一例。“1万円前後”をベースに、メニューの組合せを考える

02.

新人をケアする「ブラザー・シスター制度」

新卒1年目のスタッフには、入社2~3年目のスタッフが教育担当につく「ブラザー・シスター制度」を導入。代表の潮海さんは、現在44歳。新人スタッフは、年次が近い先輩のほうが気軽に相談しやすいだろう、という配慮もある。

新人をケアできることはもちろん、ブラザー・シスター担当になった先輩メンバーに責任感が生まれることもメリット。新人の悩みに対して解決策を考えるなか、自身も成長していくそう。

系列ヘアサロン4店舗はすべて近隣にあるので、新人は半年ほどで店舗異動も。その都度、ブラザー・シスターも該当店舗のスタッフにかわるが、「店舗全体で新人の面倒をみよう」という風土があることも助かっている。

この取り組みを始めて、約4年。よかったことは、情報がはやく入ってくること。ブラザー・シスター担当から、新人スタッフが心配な状態だと聞けば、すぐに潮海さんもフォローに入る。以前は、新人が誰にも相談できず一人で抱えてしまい、潮海さんが気づいたときはすでに遅く、解決できなかったこともあった。そういったことが劇的に減ったという。

▲潮海さん(中央)とスタッフのみなさん。もともと離職率は低かったが、ブラザー・シスター制度の導入によって、より定着率が高まった

03.

社内イベントで、人間関係を構築!

「shiomi H 」は、運動会・バーベキュー・歓迎会・忘年会など、社内イベントが非常に多い。特に驚きなのは、社員旅行をここ最近は年2回開催していること!

潮海さん/『もともとは冬に1回でしたが、コロナ禍で旅行を見送った時期がありました。感染状況を鑑みながら、“夏であれば行けそうだ、”となり復活。そしたら、そのあとスタッフから“冬の社員旅行は、どこに行くんですか?”って。「じゃあ、みんながんばっているから、冬も行こう」となって、この3年は年2回に。全額会社負担なので結構大変ですが、可能な限りは…という感じですかね(笑)。』

スタッフは20代前半が中心。俗に、Z世代は社員旅行などの行事を好まないとも言われるが、スタッフから“行きたい”という意見が出る風土もまた、「shiomi H 」の強みだろう。夏の旅行は「雰囲気づくり」がおもな目的。泊まりで時間を過ごすことで本音を引き出しやすく、新人スタッフも先輩と交流する機会を持てる。冬は、「12月にみんなで結果を出して、旅行を楽しもう」と奮起させたい思いが込められている。

▲2023年2月に行った、沖縄の社員旅行にて

代表インタビュー

潮海 達矢さん

「株式会社shiomi H」代表取締役。神戸の有名ヘアサロン2店舗に勤務後、2015年に独立。現在はヘアサロン4店舗、アイサロン1店舗を展開。卓越したカット技術で、女性誌での掲載多数。セミナー講師としても引っ張りだこ。

ーエピソードをうかがっていると、潮海さんがスタッフのみなさんから、非常に慕われているのが伝わってきます。

慕われているかどうかはわかりませんが、スタッフに「オレ、社長やぞ!」と、よく突っ込みます(笑)。オーナーのわりには、ラフなのかもしれません。

ースタッフの方の誕生日に、潮海さんご夫妻と食事会をするとか?

入社して2年目のタイミングで、「1年間がんばってくれて、ありがとうね」と感謝を伝えたいので、食事会をもうけています。入社して3~4年経てばスタイリストになるので直接関わることも増えますが、2年目くらいの時期は関わりが少ないので。

「shiomi H 」が大切にしているイズムも伝えます。そうすることで、自分がサロンでどのような行動をとるべきかを、主体的に考えてくれるようになると思います。

ちなみに僕が、フォークとナイフを順番に使って食べるようなお店に初めて行ったのは、25歳のとき。スタッフには、一流店をもっとはやい時期に連れていってあげたい。その経験値は、サロンワークや今後の人生に、何かしら役に立つと思うんです。だから奮発して、一人数万円くらいのところに行きます。

潮海さんの誕生日には、スタッフ全員でお祝い。一人ひとりからメッセージカードが贈られたときは、思わずウルっときたとか

ー潮海さんは雑誌の撮影やセミナー講師でお忙しいなか、月の売上が最高1,400万円超とか!どうすれば、それが可能になるのでしょうか?

えっ、なんでだろう…(笑)。

ー客単価が高いとか、カットがはやいとか、何か秘訣があるのかなと思いました(笑)。

客単価は、12月であれば2万円いきますが、それ以外の月は1万4,000円~1万5,000円くらい。カットのスピードは、むしろ遅いんじゃないかな(笑)。

ただ、“人として、気持ちのいい接客をしよう”というのは大切にしています。僕のサロンワークを近くで見てきた、うちの2番手であるウーボは昨年末、月1,000万円超を達成。続くスタッフも500万円、300万円と高い結果を出しています。

“見て育つ”というか、同じ店に結果を出す人がいれば、自然とみんながそうなっていくんだなと実感しています。

ーだから、スタッフのみなさん全体的に月間売上が高いのですね。

一般的には、月の売上200万円でもすごいことですよね?うちの場合、水準が高いので、あるスタッフにぼやかれたことがあります。「かなり高い売上を出しても、潮海さんとウーボさんがすごすぎて、全然すごいと思われない!(笑)」と。

ーそう言われたときは、どう返しましたか?

「なぁ…、すごいことなのになぁ」って(笑)。

同じサロンに、1,000万円、500万円売上の人がいれば、「200万円がムリ」とは思わない。自然と、「200万円はいくだろう、500万円もがんばればいけそうな気がする」という思考になるのでは?

一人ひとりのがんばりが実を結び、HOT PEPPER Beauty AWARDにてSILVER Prizeを3年連続受賞

ー今後もサロンワークは続けていきますか?

美容師が好きなので、ずっと現役でいたい。ただ、ずっと社長でいるつもりはないんです。旬の人がやったほうが、新しい考え方を取り入れることができて、会社にとってはプラスになると思うので。

ーそれは意外でした!
店舗展開については、いかがですか?

現在は美容サロンを5店舗経営しています。いままではスタッフが育ったら、必要に応じて店舗を増やしてきましたが、僕自身はそこまで増やしたい、という感じではないんです。

でも、先ほど話したウーボ(現在は統括マネージャー)に「今年はどうやろ?」と聞いたら、「攻めやろ!」と。じゃあ、そうしようかって(笑)。

ー頼もしい人材が育っているのは、潮海さんのお人柄によるものだと感じます。

「人が育つお店にしていきたい」というのは、強く思います。“育てる”ではなく、“育っていく”。スタッフ一人ひとりが自主的に考え、行動できる「環境づくり」が僕の仕事。

スタッフにはいつも「働いてくれてありがとう」と、心の底から感じています。一方、この環境があることも、当たり前ではありません。どちらかが感謝を忘れたら、店って衰退していくもの。

だから、これからもお互いに、感謝の気持ちを大切にしていきたいですね。

取材レポート

潮海さんのInstagramは、ほとんどがスタッフの方との写真。そして必ず、感謝の言葉が…。 『Instagramも集客につながる投稿をしていたら、月の売上2,000万円いっていたかもしれないなぁ』と笑います。

34名いる全店舗のスタッフを、常に気にかけている。『自分がさみしがり屋なので、人と関わるのが好きなんです。だから、どんどん時間がなくなってしまう(笑)』とも。

制度や仕組みだけではない。スタッフが育っていく根源には、潮海さんの“愛され力”があると感じました。

SALON DATA

《hair & fashion》 shiomi H  【シオミ エイチ】

アクセス
「元町駅」「三宮駅」より徒歩5分
創業年
2015年
店舗数
5店舗(ヘアサロン4/アイサロン1)
設備
セット面8席( shiomi H)
スタッフ数
スタイリスト3名/アシスタント6名( shiomi H)
URL
https://beauty.hotpepper.jp/slnH000321646/
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