第2章数字は追わずとも、売上が伸びるスタッフ教育
「“あなたに会えてよかった”と
言っていただける接客と技術」
スタッフの技術単価はどれくらいですか。
スタッフ全体の技術単価は平均2万4,000円ちょっとです。私はスタッフに「数字を上げろ」と言ったことは一度もありません。私たちが働くのは、目の前のお客さまをきれいにするため。この想いでお客さまに接してほしいので、「売る」ことを重視してはいないんです。
スタッフに数字を求めないというお話は、意外でした。教育は、どういったことをされていますか?
6人の幹部それぞれが、カット、カラー、エステなどの分野で講師を務めるレベルにあります。その幹部たちが営業時間中に交代で、新人の教育を担当します。
私が直接、教育にかかわるのは幹部たちに対する「MAYUMI塾」のみ。基本的に月1回、朝の10時から13時までカット技術のチェックをして、カウンセリングや自社製品の説明の仕方などを伝えます。
教育方針で大事にされていることは?
全員をオールマイティに育てるのではなく、一人ひとりが持って生まれた気質や特徴を活かすことを重視しています。例えば、音痴な人が努力しても、歌手になるのは難しいですよね?感覚的なものが苦手ならば、科学的な分野であるカラーや髪質の研究で才能を伸ばせばいい。カット技術が苦手でも、ビューティ・コーディネーターとしていきいきと働くスタッフもいます。
それぞれの特徴を最大限に引き出すように育てることが、お客さまの満足度向上、リピートにつながっていると思います。
接客面では、どんな教育を?
一つひとつ細かく「こうしなさい」というわけではありません。もちろん、お辞儀の角度やドアの開閉といった立ち居振る舞いについての基本的な指導は行います。そのあたりは、国内屈指の一流ホテルに勤めた経験がある代表(MAYUMIさんのご子息・山本恭平さん)が指導しています。
でも、マニュアルだけでは真の意味でよい接客はできません。自分がお客さまの立場になって、どう感じるのか考えることが重要。ですから、休日には三ツ星レストランのようなハイクオリティな場所へ行くことを推奨しています。自らが体験し、感性を磨いてほしい。「休日の過ごし方が人間力をつくる」と常に伝えています。
今は早期デビューを推進するサロンも増えていますが、うちでは時間をかけて技術と人間力を育ててから、デビューさせる方針です。人間力は、技術の向上とともに、時間をかけて積み重ねていくものだと思っているからです。
また、私の日々のサロンワークからも、感じ取ってくれているのではないでしょうか。お客さまから「あなたに会えてよかった」と思われるような信頼関係を築いてほしいですね。
勤続年数が長いスタッフさんが多いのも特徴的です。女性が多いかと思いますが、長く働き続けられるように環境面で工夫されていることはありますか。
幹部のなかには勤続25年になるスタッフもおり、結婚や子育てをしている者も多いため、17時までの勤務にするなど出勤スタイルの自由度を高めています。そういう働き方にして、結果的には売上がアップしたんですよ。ストレスフリーと言ってもらえる働き方を整えることが、私からのプレゼントだと考えています。
私自身がバツイチ子持ちで、この業界のおかげで今があります。だからこそ、女性だけではなく、一人で戦わなければいけない環境にある方たちを応援したい。お母さんが笑顔でやる気に満ちていたら、子どもたちも平和に過ごせますよね。
長く経営を続けるには、雇用を安定させ、スタッフの成長を支えることが重要です。簡単ではありませんが、挑戦し続けなければ、継続はありません。
長く安心して働ける環境づくりは、待遇面にも表れています。求人情報では、正社員のアシスタントは基本給27万円からと拝見しました。かなり高水準ですね。
「みんなでがんばろう」という私の想いをくみ取った給与体系を、代表が整備してくれているおかげだと感謝しています。
また、先ほどお話したように、スタッフたちには休日に少し贅沢をして、自分に投資してほしい。そのための給与です。
東京・表参道店はヘアメニューを提供。スタッフは通常20日勤務で月10~11日休み、パート(美容師免許あり)も時給2,000円と高待遇












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